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魚住英里奈という神様を見た

「神様」なんて安易に言うものではないのかもしれないし、勝手に神様と呼んでいるのは本人にも失礼なのかもしれない。

魚住英里奈というシンガーソングライターの存在はなんとなくTwitterで知っていた。
ある日、Spotifyで初めて「ISO1600の花嫁」というアルバムを再生した。
彼女自身、精神的に不安定な面を持ち合わせているからか、すべての楽曲を通しての雰囲気は曲調・歌詞もダークなイメージが多いような気がする。
しかし、聴き手の沈んだ心に彼女の声が寄り添って一緒に落ち込んでくれているような感覚になり、不安で眠れない夜に不思議と何度もリピートしてしまう。そんな中毒感がある。

私は2023年5月13日、初めて魚住英里奈のライブを見に行った。
ENDELEA COFFEE京町というこじんまりとしたコーヒーショップの2階のイートインスペースのようなところが会場となった。
店内に入ると、チケット代+1ドリンク制となっており、お店で実際に販売しているコーヒーを頼んだ。コーヒー豆も何種類からか選ぶことができ、店員が順番に商品渡し口で客に渡している。
コーヒーを待っている間、魚住さんが近くを通る。
SNSで見るよりも、ずっとずっとお人形のような美貌に同性の私でもうっとりとしてしまうほど見惚れてしまった。

席に着き、開演となる。
綺麗にカラーリングされた金色の髪の毛がライトに反射しキラキラと光り、色白の肌が発光しているように見えた。

「天使みたいだ」とまた見惚れてしまった。

開演時間になる頃、彼女はニコニコと「はじめます」とひとこと微笑み、演奏を始める。
ギターを鳴らし始めると、顔付きが変わった。声色も先ほどと一変し、歌詞のひとつひとつが彼女の内側の内側から丁寧に、しかし力強く発せられているのがよく分かった。

彼女の下記ツイートのマーガレット廣井氏の言葉がとても印象に残っていて「死ぬ気で音楽をやるということはこういうことなのか」とすぐに合点がいった。


会場の空間が彼女のものに制され、他の観客の存在などすっかり忘れられるほど、彼女の歌に釘付けになった。
ボロボロと両目から涙が零れ落ち、ハンカチを忘れたことをひどく後悔した。

昔、「オーラの泉」というテレビ番組が放送されていたことはご存じだろうか?私自身オーラが見えるというスピリチュアル的な能力は持っていないが、彼女の背後から強くて大きなパワーのようなものを感じた。今思うとこれがオーラなのか?なんて考えている自分がいる。

演奏前の天使のような微笑みとは一変、
まさに「神様みたいだ」と思った。

ライブはあっという間に終わってしまった。
終演後、CDやグッズを本人が手売りしているようだった。その中から、ライブ音源がノーカットで入っているというCDを購入した。
彼女には「感動しました」という薄っぺらい言葉を述べてしまった。
感動したのは紛れもなく事実なのだが、なんと言うのが適切なのか今思い返しても分からない。

彼女の作る楽曲の中毒性は確かだ。
最後に私の一番好きな曲のURLを貼っておきます。






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