きっと、来年も変わらず横浜を応援する

クライマックスステージ1stステージ、第3戦。
乙坂の衝撃のサヨナラホームランから一夜明け、そのまま波にのっていけるかと思えたが現実はそこまで甘くない。

横浜を象徴する筒香からのクリーンアップで無得点に終わった2019年最終戦の9回裏。真っ青に染まったハマスタがため息に包まれるのを画面越しに見ながら、終わってしまった、ということだけかろうじて分かった。

いや、今シーズンからここまでの戦いぶりを見て「ここが限界だよ」とでも言われているかの様だった。

勝つ、というのは本当に難しいんだと当たり前のことを何度も何度も思わせられる。

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CSまで後1勝がどうしても届かなくて、最終戦で勝利したにも関わらず、自力ではどうしようもなかった4位の2018シーズン最終戦。

「今年こそは」と力を込めて盛り上がるファンとは逆に、勝てない日々が続いた4月。もうシーズンが終わってしまうのだろうか、というぐらいに。
うまくいくときもうまくいかないときも選手達は戦うしかない。それがプロの世界だ。

どうして、この差が縮まらないんだろう。
もっと前に進めるんじゃないだろうか?もっと上にいけるチームじゃないんだろうか?

そんな事を考えても答えなんて出るわけないし、私にできることは勝てるように祈って応援して試合を観ることだけ。

このシーズンも、後一歩が近いようでとても遠かったように見えた。夏以降、せっかく1位の背中が手の届くところまできたと思っても、捉えることがどうしてもできない。近づいても近づいても遠ざかる。それに相次ぐ主力の怪我。

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ちょうどシーズン終盤の時期、私は仕事でうまくいかないことが立て続けに起こった。
「この時に諦めなければ」「もうちょっとだけ頑張っていたら変わってたのかな」と思うことがあった。「あと少し」を埋める難しさに直面していた。
結局埋められなかったけれど、もし乗り越えられていれば何か成長できたかもしれないし、自分への達成感が芽生えていたかもしれないとぼんやりと思う。

もちろん、プロ野球選手が「頑張れなかった」なんて言えばチームの負けに、自身の出場に影響するし、何より自分の野球への誇りを汚すだろうからそんなことはないだろうけど。

去年よりは1つステージを上げたけれど、目標としていた日本一にはやっぱり何か足りなくて悔しさが残ったシーズンじゃなかったんだろうか。
来年からは筒香もいなくなるかもしれない、チームの集大成と位置づけてもいいと思える2019年。

ちっぽけな1人の横浜ファンと重ねるなんておこがましいかもしれないけど、今と求める未来を埋めるには努力しかない。

今シーズンを張り替えられると、色んな批判や議論、それにファンとしての正しさやあり方なんかを目にすることが多くて、野球との距離感をうまく取れずにいた。

でも、頑張っても頑張っても勝てなくても、うまくいかないときにはもがいて、それでも前に進む。
後それを1シーズン続けられること、やっぱりかっこいいなって思えた。

何でこんなに簡単に負けるんだろう?
と思うこともあれば、
何でここから勝てるんだろう?
って試合をひっくり返して。
どちらにしても、横浜らしい。

言葉にできないぐらい悔しくなったり、喜ぶ前に涙が流れてきたり、どちらにせよ心が揺さぶられる事だけは毎年同じ。

球場でもテレビでもどこで試合を観ても、結果だけ知っても、野球がある日常はやっぱり幸せだ。肌寒くなるこの時期には、勝ち上がったチームの戦いと負けたチームに思いを馳せたくなる。

来年、横浜は変化を求められる1年になる気がしている。チームの核を誰にするのか、どういうチームにしたいのか、誰が伸びてくるのか……。きっとうまくいかないことも山ほど出てくるんじゃないだろうか。

でも、同じぐらい楽しみ。だからこそしっかり観ていきたいと改めて思うし、私も変化を怖がらない様になりたい。足りていない何かを埋めるだけじゃなくて、もっと楽しめるように。


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