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《詩》-雪降る夜に- vol.25


少しくぐもった紺青の空

優しさをほんの少し削りとられた
十六夜いざよいの月


いつもの場所に来る


いつも君が飾っていた一輪挿しが
華を欲しがって
泣いている様だ

君と逢う時は
いつもここから始まる


ここで向き合って

熱く見つめ合って

語り合って

君の手を握って
互いのぬくもりを確かめ合った

いつものように

君と向き合いたくて

君の笑顔が見たくて

語り合いたくて

触れ合いたくて

もう
君の心拍音が聞けないなんて

君の手に触れられないなんて
こんな日が来るなんて


十六夜の月が
ただ寒いだけのこの場所を

ただ泣きたい心を

ほんの少し
慰める様に照らしてる



いつの間にか
雪舞う空


淋しい、と
泣く君の涙の様に


会いたい、と
思う僕の願いを叶えるかの様に


君が大好きだった雪が舞い降りる

君が降らせた涙の雪


しんしんと降る雪が
君の心拍音の様に


僕の耳元に
さらさらと
ふわふわと
切なく届く


優しかった君の声が
聞こえそうなこんな雪の夜


逢いたいよ


君に。。。


-雪降る夜に-

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