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《詩》-微睡みの朝- vol.28



うっすらと熱を帯びた陽射しが
僕の頬に届く
 
瞳を閉じていても
瞼に差し込む陽射しを感じる
 
木々の隙間を抜い こぼれる落ちる柔らかな陽射しが
風に揺らされ
いつになく騒がしいのがわかる
 
既に覚醒していても
どこか微睡んでいるこの夢現な感じが好きだ
 
至福の瞬間とき


休日の朝
いい薫りに誘われて
重い瞼をゆっくりと開ける
 

少し眩しくて細めた瞳の向こうには君がいて
僕の瞳を覗き込んでいる
いつもの様に柔らかく微笑んだ
君が言う

『おはよう』
 

毎朝のことなのに
こんなにも胸が高鳴って
心が潤ってゆく
 
君の頬をそっと手のひらに抱き
僕が答える
 
『愛してる』
 
 
微笑みながら
君は静かに
僕の頬に口づける


言葉は
幾重にも巧みに繕えても
想いは
ままならないものだな
 

どうすれば
どれほど愛しているか
伝えられるだろう
 

この愛は
ちゃんと君に届いているだろうか


-微睡みの朝-

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