ランジェリー解体新書 Vol.2 「下着とランジェリー」

こんばんは、イタリアランジェリー専門家 JUNです。
今日も宜しくお願いします

今日は第二回という事で、昨日の話の続きをさせて頂きます。

イタリアランジェリー専門家という事で「イタリア」という名前を
先に付けさせて頂いています。これにも理由がありまして
後ほど触れたいと思いますが
今日は言葉の話がメインになってきます。

言葉って凄く大事でモノを理解するときには先に言葉を理解すると本質が理解しやすくなるのは、昔イタリア語を学んだときにラテン語って英語もそうですが変形しながらも名詞にしても元々の名残があったりします。そう思うと「漢字」の成り立ちも事象から出来上がっていますから、深掘りすると面白いと思います

今日は、僕が学んだイタリア語、英語、フランス語、そして日本語とその他にもランジェリー文化は世界的に普及しているのですがこの4つを取り上げてランジェリーというモノを解体してみたいと思います。

何度も僕のログでは触れている事なのですが、一番基本的な事なので知ってもらいたい内容であるので真っ先に触れました。

まず、「Lingerie」という言葉 これはフランス語です。ランジェリーというものは衣服の歴史では新しい部類に入ります。 以前はコルセットとして貴族文化の中に存在したもので、ファッションという言葉、装いを楽しむ、などは近現代になって盛んになったのかと思います。

今、マウンティングという言葉はファッションだけでなく、昨今はインスタグラムで「モノ」や「ライフスタイル」そのものでマウントを誇示する為に投稿理由として1つあると思います。マウント欲は人間の本能だと思います。それは人間の歴史で、古くは原始の狩猟時代、僕らの歴史で学ぶ所の縄文時代に狩りで獲物を取得して皆んなで分けていた時代から、天候や災害によって狩りというものから、保存食つまりは米などの貯蓄できる食料の時代に移りそこで、保存食を沢山持っているもの持っていないもの、持っているものに付いて行くものなど、集団形成と力の誇示が出来上がって身分というものが出来上がります、これがマウントの原型になります。ほんと最近まで、日本は米で力や位を示してましたよね。

人と比べるというのは、人間の本能だと思いますそれが今インスタグラムやデジタル上でもそうですし、大きくは今戦争をしているのも規模が大きいですがこれもその類だと思います。

そして、ファッションもおしゃれではなく、どちらかというと身分の誇示の為に使われてきました。それが身分関係なく、個性として自己主張をしだしたのが近現代ですが、僕は最近のブランドを見ていてLOGOが本当に大きくなって来たなぁと思うのは、また身分の誇示という意味合いがファッションに求められる要素として強くなって来た傾向があると思うんです。

コルセットも元々はそういう貴族の中で、オシャレなコルセットを着ているもしくは男性からプレゼントをされるものの1つとして宝石と共に段々と競争が加速した部類になります。

それが、フランス革命を経て市民化しランジェリーというものが出来上がりました。

少し余談になりましたが、軽く面白いと思うので触れてみました。

ランジェリー1つでも本当歴史が絡まってとても重要な言葉になります。

そんなランジェリー、イタリアでは最近のメーカーだとランジェリー表記が多いのですが、老舗ブランドとかになるとプレスリリースには「コルセッテリア」と書かれています。つまりコルセットの部類から派生したもの、最初に触れたようにラテン語にはモノの原型要素が分かりやすく含まれているので、コルセットとコルセッテリアはまた捉える部分が違うと思います。 コルセッテリアはファッション産業と共にイタリアで独自の進化をしたランジェリーの事を言います。もう1つ言うと装飾、魅せる要素が強いのでハッと心を掴む要素があるのがイタリア。

僕がイタリアランジェリーという言葉を冒頭に使っているのも実際にイタリアに住んで長くイタリアを見て来た事で体験や認知などして来た事、フランスには仕事で数泊の滞在がもう20年前からはあるものの、文化などは実際に触れることも多くなかったので、語るとするとイタリアを中心にした方が分かりやすいのかな、と、思った節もあります。

そこで、次にでは、日本ですね。日本で今は「ランジェリー」という言葉、多分意味が分からないまま沢山のものにランジェリーが使われている事、言葉の浸透としては悪くはないのですが、日本には元々に「下着」という文化があるので、僕としては上手く線引きをした方が堪能できると思いました。日本は元々がこういう洋装自体が着物の文化ですので、昭和の時代にワコールさんが持ってくるまでは定着という意味ではなかなか難しい所だったのかもしれません。 明治維新で洋装が流行りそこでコルセットも伝来したと思いますが、時代が進み明治はヨーロッパの時代でしたが、大正昭和とアメリカの力、そして戦争でヨーロッパ文化というもの洒落というものも楽しめなくなる厳しい時代でしたので、浸透するのは戦後になって来ます。

私の母マリーが1986年にマリーを始める少し前あたりからインポートでランジェリーを扱う会社があります。70年代からインポートランジェリーというものが徐々に出始めて、バブルと共に爆発して大変景気の良い業界だったと先人の方々から聞きます。

それまで、やはり「下着」という文化が定着していたもので、下着はどちらかというと機能性などを求めたそれこそ、ファンデーションウェアーになりますので先ほどのアメリカの影響という事もあり、英語のアンダーウェアーという言葉に近い表記になりますので、少しランジェリーの要素とは違うものになります。

まとめると、ランジェリーは魅せる、ハッとする、など装飾の強いもの贅沢を誇示主張できるもの。 アンダーウェアー(下着)は生活に必要なもの洋服を着るときに形を綺麗に魅せるもの。

ここが、異なる点になります。

日本で下着ではない仮にランジェリーを表す日本語ができれば、日本独自のランジェリー文化というものが出来たかもしれませんね、しかし外来語のランジェリーという言葉が浸透しているので、こういう線引きで良いのかなと思います。

私が今ランジェリーを着ているのか?下着を着ているのか?というのが頭の中で区別ができれば、プラトップを着ているとき、美しいレースのランジェリーを着ているときで頭の中で違いを感じることができれば、どの場面に何を着て行こうか?という楽しみが生まれてくるのではないでしょうか?

今日はランジェリーを着ている。

ここで、魅せるというのは、対人としてパートナーなどに魅せるという事も魅せるですし、自分自身に魅せるという事、ナルシストという事でなく、自分は良いランジェリーを着ている女という脳で感じる事で、見えないフェロモンが雰囲気として外に伝わるのではないでしょうか。 それが魅力というものの一部であると思います。

最近色んなファッション関係の人のコラムとかで、見えるものつまり、ファッションで魅せる効果よりも、見えないファッションが外に与える効果の影響の範囲について書いていた記事が面白いなと思って、デジタルの時代になり、対人という機会が減っている今だからこその、人の雰囲気というのは人間の完成にとって凄く大事だと思います。

お気に入りの服、、お気に入りという意味もその雰囲気の理由になります。明日は雰囲気とお気に入り、という事をランジェリーに絡めて解体してこうと思います。

今日1000字の予定が、3倍になってしまいました。張り切りすぎましたね。

熱が上がると色々書いちゃうので、ちょっと長く読みづらいかもしれなかったですが最後までありがとうございました。


JUN

         


サポート有難うございます、専門クリエイターとしてnoteから書籍化に向けて頑張って行きたいと思います。