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季節限定商品じゃなかったのか

これまで40年以上生きてきて、全く気が付かずに過ごしてきたことがある。

切り餅は、食品売り場の棚に定位置が確保されている状態で正月以外も売っている、という事実だ。

年末になると鏡餅から切り餅まで、食品売り場の目立つ場所に特設コーナーを設けられる餅。お正月が終わると当然そのコーナーも次の節分とバレンタイン特集に切り替わり、餅は消える。

そう、消えると思っていたのだ。
餅はお正月前後にしか売られていないのだと。

もちろん、お正月飾りでもある鏡餅は消える。これは合っている。

しかし問題は、切り餅の方である。

1月末から2月くらいまでは、お正月の販売で残ったものがたまたまお米コーナーの近くにあるんだろうな、と思っていた。

しかしある時ふと、売り場の棚の上に掲げられた商品掲示を見たのだ。
この通路沿いにある棚に並んでいるのはチョコレート・スナック菓子・お煎餅ですよ、この通路は出汁・海苔・乾物ですよ、などと頭上で掲示してくれているあのボードだ。

米、と書かれた商品掲示の隣に、「餅」と書かれている。

つまり、餅は、米と同じレベルで常設取扱商品だったのである。

初めてそれを発見して以来、他のスーパーでも気を付けて見ているのだが、かなりの高確率で「餅」は頭上のボードに印字されている。

知らなかった。
餅って、いつでも買えるんだ。

もちろんその昔は、保存の都合から年中食べられるものではなかったかもしれない。
そのためか、私の出身地である北国の秋田県には切り餅を冷たい空気の中で干した「干し餅」という食べ物もある。厚みのあるクラッカーのようになった餅は、ストーブの上に乗せて軽くトーストして食べるとショリショリとした食感で香ばしく美味しい。

さてそれを知って以来、ちまちまと、餅をストックしておくようになった。
切り餅は、お米を炊くような時間もかからず、トースターに入れて数分経てば食べられる。食べたい量も1個からその都度決められる。1合のお米を炊いてしまうほどの量を求めていないんだけれど、おかずに加えて何か炭水化物があったらな、という時にもトースターでチンである。食べ方はお醤油を垂らして海苔と一緒にサクッといただく。

手軽に短時間で食べられるという意味では買い置きしたパンも同じかもしれないが、パンというのは、どうにも、食べても食べてもまだまだ食べられてしまう気がするし、その分かかる費用も膨らんでしまう。お餅はもしも食べ過ぎたらしっかり胃がもたれるので、注意深く個数を考えて食べるし、食べ終えた後にお腹に溜まった感じもある。

食べても食べても食べられてしまう、といえば、最近思うのは、安価なお菓子というのは、まさにその代表例なのではないかということだ。200円前後で買えてしまうスナック菓子、チョコレート類、キャンディーにグミにクッキーにお煎餅など。
しかも食べれば食べるほど、不足している感覚にもなる。
もっと食べたいな、という気分になりやすいものだ。
結果、お菓子代をよく計算すると、勿体無いお金の使い方をしていたことに気がつく。
お金も減って気持ちも貧しくなるのに、それでも確実に売れ続けているお菓子というのは、なんと恐ろしい存在なのだろうか。

商品にもよるだろうが、スーパーにある袋菓子1袋を買うお金で、10個から12個くらいの切り餅が入った一袋が買える。満腹度、満足度から考えるコストパフォーマンスが良いのは圧倒的に餅だろう。

もちろん餅だって食べ過ぎてしまうと健康には良くない。
けれど色々考えてみて、何周考えが巡っても、お菓子ほどお財布が寂しくなる原因になるものはない、と思ってしまうのだ。
たまには良い。けれど、たまに、というのを守れない魔法をかけてくるのが市販の袋菓子なのだ。

ここ半年でコンビニでの買い物をかなり減らせてきたと思う。
次はお菓子を徹底的に減らせるように、続けていきたい。

脱・無駄遣い。お金をなるべく使わないで幸せに暮らしたい。

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