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ルシャナの仏国土 警察学校編

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長編仏教ファンタジー「ルシャナの仏国土」第2編。 毎週木曜日更新。(全9回・2024/5/31に完結) 「覚者編」から千年後、新たに自然との共存を目指す若き建築家が現れる。彼が育… もっと読む
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記事一覧

ルシャナの仏国土 警察学校編 21-25

二一.神崎リュウの手紙「なるほど。」  神崎京一は息子の手紙を読んで頷いた。 「滝田が言…

ルシャナの仏国土 警察学校編 16-20

一六.剣の道 一二時になると、地元出身者はシャイナニ教の礼拝室で祈りを捧げ、その後にほ…

ルシャナの仏国土 警察学校編 13-15

一三.天才科学者と弟子  「いやー、まだ暑いですな。」  そう言いながら杖をついて食堂に…

ルシャナの仏国土 警察学校編 10-12

十.通り雨  ソフィアは夕飯を食べに商店街へ出かけた。  警察学校の開講までまだしばらく…

ルシャナの仏国土 警察学校編 7-9

七.再会「さて、と。」  面接試験で口火を切ったのは、加賀篤史警視正だ。  高等警察官資…

ルシャナの仏国土 警察学校編 4-6

四.母の肖像 惑星ルシアでは、馬車は特別な乗り物ではなく、人力車と同じくらい市民の移動…

ルシャナの仏国土 警察学校編 1-3

一.ヴィクトル・ベッカー 惑星市民条約機関が改めて惑星全土に共通する太陽暦を定めた年の十月十五日・・・  カルタナの東にあるザクセン自治州タンネン市内、建築家のユルリッシュ・ベッカーと妻アンナの間にヴィクトルという息子が生まれた。  ユルリッシュは、建築家として名を馳せていた。カルタナ全土のみならず、オルニアからも依頼を受けて出向くことがある。そんな時は、自らが設計した帆船で出かけたものだ。ヴィクトルは、そんな父の仕事ぶりを見て育った。  ヴィクトル十六歳の時、ユルリッシ