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悪魔城伝説で学ぶ中世ヨーロッパ・3

(専門家ではないので雑談としてご覧ください)
私が妄想する悪魔城戦でつアルカードはいわゆる「古典的ドラキュラ」の服装で描いているのですが、実は15世紀ヨーロッパにはドラキュラ伯爵が身に着けているようなスーツもシャツも存在しませんでした。スーツの原型が誕生したのは17世紀ごろだそうです。
中世の男性貴族はチュニックにベルトを締め、下半身はタイツと言うのが一般的だったようです。これが庶民になるともう布に穴を開けて被っただけみたいな服になります。裁縫道具も、裁縫糸さえもかなりの貴重品だったので、庶民はほんの数着しか服を持っていなかったとか。
こう考えると、旧デザインベルモンドの半裸の服装は史実に習ってるのかもしれません(笑)。

中世ヨーロッパの話とは少しズレますが、古典的吸血鬼がまとっている襟が巨大なマント、あれは吸血鬼の劇を演じる際の演出に使うためのものだったそうです。襟の大きなマントをまとった役者が後ろを向くと襟で役者が見えなくなるので、それに隠れて姿を消す演出に使われたそうな。
いわゆる「ドラキュラ伯爵」と聞いてイメージする服装……黒い夜会服に襟が大きくて裏地が赤い黒いマントと言うのは、実際は舞台衣装だったのですね。

ちなみに貴族男性の下半身の服装の流行は、15世紀がタイツ、17世紀が半ズボン(逞しい太ももをアピールするのが流行ったらしい(笑))、18世紀以降が長ズボンなんだそうです。
悪魔城伝説のパッケージを見るとアルカードはスーツとシャツを着ているように見えるのですが本当の15世紀にこんな服は存在しないと思うので、むしろ月下の夜想曲版アルカードの方が史実に忠実な服装をしているかもしれません。(^^;
ちなみにこの頃のシャツは前で留めるボタン式ではなく頭から被る方式のもので、衣類の洗濯はよくしていたそうなのですが人間の入浴はほとんどしなかったそうな……。有名な話かもしれませんが、中世の衛生事情は本当にものすごいので調べる際はご注意下さい;; 中世ヨーロッパの豪華な衣装や豊かな頭髪がすべてえんがちょに思えてきます;;

この辺はファンタジーでいいんだ……月下版アルカードの髪とか、一回洗うだけでリンス一本使いそうな気もするけど……(笑)

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