見出し画像

【鑑賞ログ数珠繋ぎ】AND JUST LIKE THAT

ある作品を観たら、次はその脚本家や監督、役者の関わった別の作品を観たみたくなるものである。まるで数珠つなぎのように。
前回:ドラマ『恋せぬふたり』

https://note.com/marioshoten/n/na4124eed5dc0

【数珠つなぎ経緯】

『AND JUST LIKE THAT』はあの有名な大ヒットドラマ『SEX AND THE CITY』の新章で、現在U-nextで配信されている。

SATCはドラマも映画も全部見た。ニューヨークの街並み、華やかなファッション、シニカルさを巧みに取り入れたテンポのいい会話、性に奔放な個性あふれる女性4人のヒロイン、そして彼女たちを取り囲むコミカルでキュートな男性たち、、、書けばキリがないけれど、当時夢中になって見た。初めてそのドラマを見たのが、ニューヨークでの旅行中だったというのも印象深い。確か最終回でパリでキャリーとビッグが結ばれる美しいシーン。字幕などないのに、その素晴らしさが伝わってきた。「このドラマ絶対面白い!」日本に帰ってからDVDを借りてすぐに見始めた。

SATCの時は30代~40代を描いていた。新章ではキャストの実年齢に近い50代の女性として、これまでのスタイル通り、ありのままが描かれている。懐かしさが溢れて、一気見した。

ちなみに、AND JUST LIKE THATは「あっという間に」とか「あっけなく」という意味。

【あらすじ】

ニューヨークで久しぶりのブランチに集合したキャリー、ミランダ、シャーロット。話題は、キャリーが出演中のポッドキャスト番組、ミランダがティーンエイジャーの息子の部屋でコンドームを踏んでしまったこと、シャーロットの憧れのママ友、髪の毛の色、そして疎遠になってしまったサマンサのこと…。悩みが変わっても、話ができる友達が傍にいるのは変わらない。新たな挑戦、出会いと別れ。いくつになっても人生は驚きの連続。50代になって新たなライフステージを歩む彼女たちの物語が始まるー。(U-nextより)

もう一人の主人公、サマンサを演じていたキム・キャトラルは出演を見合わせたので、ちょっと物足りない。一番好きだったし、一番笑いを取る(狙ったものではなく)キャラクターだったので残念。降板した理由は色々と噂があるけれど、何であれ、いないのが寂しいなぁ~と素直に思った。(メッセージでは登場するので、それだけでも嬉しかった)

あとはみんながみんな、そのまんま成長して(老いて)いて、まるで友達や親戚になった気分で見えるのもいい。大人たちは老けているけど相変わらずパワフルで、その子供たちが(当時の子役が演じていないにしても)大きくなった姿を見るのは嬉しかった。

新キャラクターも個性的でパンチがある。キャリーの友人でインド系アメリカ人のキャリアウーマンや、ミランダの恋の相手となる人、シャーロットのママ友、など。見ている方もついていくのが大変である。

【ネタバレあり+感想】

見始めて、最初に訪れる最大のアクシデントはやはり、キャリーの恋人ビッグの死だろう。
本当に悲しかった。一緒に泣いた。こんな序盤でこんな仕打ちをするなんて、キャリーが何をしたというの!?誰もがそう思ったはず。こっちもメンタルがやられた。
だけど、作品において(基本的には)不必要なシーンなどない。製作者たちの強い伝えたい思いがあって、その決断がなされたのだと思う。反発や批判は覚悟の上で。
そもそもこの作品は、女の友情をベースに、恋愛や結婚の様々な形、ジェンダー、人種、宗教、病気、その他諸々みんなが目を背けたいものも含めて、痛いくらいに扱ってきた作品。これまでも、誰もが結ばれてほしい時に結ばれなかったし、一緒にいてほしいのに離れていくし、数えきれないほどの悲しみや試練が襲ってきまくりだった。
だから、それを承知の上で、敢えて挑戦しているのではないかと、ファンとして受け入れる覚悟をこちらも持てたわけだ。キャリーに寄り添い、悲しみを乗り越えていく覚悟を。

キャリーが悲しい時は、ミランダとシャーロット、ハリーやアンソニー辺りがいつも笑わせてくれる。ずっと悲しまなくていい。人に囲まれているというのはそういうことだ。

このドラマを見ていると、キャリーたちと友人でいるのは結構大変だろうなぁとは思うけれど、それぞれの人生を歩むために必要な強い絆を感じて羨ましくもある。

とにかくセリフの掛け合いが面白い。
こんなにずっと冗談とか皮肉を言って、それを受けて返してって、アメリカ人ってみんなやってるの?「その返しうまい」「その例え最高」とずっと思いながら見ていた。

続編があるとかないとか?あればもちろん見る。

【次の作品】

スティング、か、その辺

クリエイトすることを続けていくための寄付をお願いします。 投げ銭でも具体的な応援でも、どんな定義でも構いません。 それさえあれば、わたしはクリエイターとして生きていけると思います!