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【追悼】山本コウタロー氏

シンガーソングライターの山本コウタローさん(本名:山本厚太郎 1948/9/7-2022/7/4)が逝去されました。73歳でした。フォークグループ、ソルティー・シュガーのメンバーとして1970年に発表した『走れコウタロー』が大ヒットしました。ラジオやテレビのパーソナリティ、社会活動家としても活躍された人でした。

山本コウタロー氏

好きだった曲、『岬めぐり』

最近は体調を崩し、病気療養中だったようです。7月4日未明に脳内出血を起こし、亡くなられたということです。風貌的に神経質そうで、それ程健康そうな感じをさせない人ではあったものの、突然飛び込んできた訃報にはかなり驚きました。

幅広い分野で活動された方ですが、私の山本コウタロー氏の印象は、ミュージシャンとしてのものが強いです。とりわけ1975年に山本コウタローとウィークエンド名義で発表された、『岬めぐり』(作詞:山上路夫、作曲:山本厚太郎)は好きな曲でした。直接的に刺激を受けた世代ではないものの、郷愁を誘うメロディーと歌詞が肌に合い、よく口ずさんでいた曲でした。風情があって、今聴いてもいい歌だと思います。

2019年11月に会社を辞めて、少しゆっくりしようと考え、あちこちプチ旅をしていました。ある日、京浜急行に乗って、三浦半島の方へ向かい、バスに乗って海岸沿いの道を走っている時、自然とこの曲が浮かんできたことを思い出します。

インテリの雰囲気があった

1980年代になると、ミュージシャンとしての活動よりも、コメンテーターや著述活動の方が主力になっていたようです。もともと学究的な才能もある人で、一橋大学社会学部の卒業生で、卒業論文の『誰も知らなかった吉田拓郎』は後に書籍化もされています。

話しぶりや佇まいから、インテリっぽい人というイメージがありました。スタイルとしては、反権力、リベラル系の人だと思います。地球環境問題や教育、平和問題などにも明るく、晩年には白鵬大学で教鞭を取っておられました。

この世代の方々が世を去る時代になった

自分が子どもの頃に耳にしていた団塊世代のミュージシャンが70代に差し掛かり、亡くなる方もちらほら出るようになりました。

コウタロー氏とは同世代の著名なミュージシャン、吉田拓郎(1946/4/5-)、井上陽水(1948/8/30-)、南こうせつ(1949/2/13-)、矢沢永吉(1949/9/14-)らも、まだまだ健在とはいえ、軒並み70代中盤を過ぎ、キャリアの最終盤を迎えようとしています。

時代を牽引し、今も影響を保持しているビッグネームの訃報に接する覚悟をしておく必要があるのかも…… と少しセンチメンタルな気分になっています。

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