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日本のビジネスホテルチェーンに注目

本日は、コスパ重視のひとり旅を愛する私が、最近注目している日本のビジネスホテルチェーンについて、感じている魅力・伺い知れる経営努力について考察し、私見を綴っていきます。


日本のビジネスホテルチェーンのクオリティはかなり高い

日本経済の未来を語る記事は、悲観論が蔓延しているように感じます。ひりひりするビジネスの現場を本当に深く知っているのか? と疑問を感じる、頭でっかちな著述家が叫ぶ『失われた30年』という揶揄は、ありきたりで面白くありません。自分自身が日本をつまらない国にしている一員であることを棚に上げて、目につく他人のせいにして罵倒していても状況は変わらないどころか、やる気のある人間の足を引っ張る行為に加担するだけで、健全な態度ではありません。

数字を分析すると、確かに日本経済は停滞しているように見えます。そんな日本経済の中で、注目したいのが、日本のビジネスホテルです。私の肌感覚では、この20年で大手ビジネスホテルチェーンの提供するサービスの質、宿泊部屋のクオリティ・利便性・快適性は、劇的に向上しています。部屋の広さこそコンパクトに抑えられていて、圧迫感があると言えばありますが、インターネットを活用した予約・チェックイン・チェックアウトの簡素化、ベッドや寝具類の改善、無料の朝食提供、など、顧客目線とサービスを提供する従業員の負荷軽減を両立させる工夫を施したオペレーションを導入しています。こうした地道な経営努力によって、宿泊代を低価格に抑えているのは特筆ものです。

首都圏でも余程の繁忙期でなければ1泊1万円以下、地方都市だと1泊5千円前後で泊まれてしまいますから、コスパは最高ではないでしょうか。探せば、駐車場無料や朝食無料、などのサービスも充実しています。

海外ホテルが礼賛される訳

私が海外出張をする機会がなくなって三年になろうとしていますが、それまでの20年近くは国内外数々のホテルを泊まり歩いてきました。ホテルのクオリティやサービスに興味を持ちだしたのは、米国駐在時代からです。アメリカは、大手ホテルチェーンの様々なグレードのホテルが全米中に展開されていて、出張や旅行には、ヒルトン・マリオット・ホリディインなどを利用し、ポイントも貯めていました。当時は、日本出張で泊まるホテルのショボさに辟易としたものです。

海外ホテルの方が評価が高くなってしまうのは、日本人のビジネス旅行客や観光客が現地で泊まるのは、治安や立地の関係からA3~A5ランクのホテルが中心で、安宿には泊まらないからだと思っています。確かに素晴らしいホテルも多いですが、海外ホテルを礼賛する声は、2~3割引きで理解しておいた方がいい気がしています。日本の狭苦しいビジネスホテルと比較して部屋が広いのは事実だとしても、部屋の施設やタオルなどの備品のクオリティは、酷い場合もあります。アメリカのホテルには歯ブラシやスリッパは置いていないのが常識ですし、シャワーの水圧が足りない、テレビが映らない等のトラブルはあるあるです。

APAホテル・東横イン・相鉄フレッサイン

私がよく利用している日本のホテルチェーンは、APAホテル、東横イン、相鉄フレッサイン の三つです。ドーミーインやスーパーホテルもなかなかいいという評判が聞こえてきています。清潔で明るい印象の綺麗な部屋(壁紙が破れていたり、床が黒ずんでいたりすると、やっぱり興醒めです)が多く、企業の経営努力でオペレーション・コストを抑えてくれていることは感動的です。

新興ホテルチェーンの攻勢に対して分が悪いのは、昔ながらの経営を続けている地方のホテルでしょう。残念ながら、資本力・効率的なオペレーションで比較すると、太刀打ちするのは難しい気がします。老舗旅館や超高級ホテルの魅力も捨て難いものの、普段使いのホテルとしては、大手ホテルチェーンが提供するサービスの方に軍配を上げます。

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