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ファンダメンタルの重要性【為替】

今回は為替を中心にファンダメンタルの説明をしていく。
金融商品である為替、株、債券、コモディティは密接な関係にあるので、ファンダメンタルを知らない方には必ず読んでいただきたい。

それでは、情報の重要性とファンダメンタルの使用例を見ていきましょう。

  • 適正な為替レートの形成

為替レートは各国のマクロ経済環境に基づいて形成されるべきです。
経済成長率や金利、インフレ率などのファンダメンタルな指標が為替レートを方向付けます。
これらの情報なくしては、為替レートは実際の経済状況から乖離するでしょう。

◆【為替レートに影響する経済指標と影響期間の傾向】

短期(1週間~3ヶ月程度)

  • 経済指標の発表

  • 中央銀行の政策発言

  • 政治的事件の影響

  • ニュースの影響

  • 技術分析上の動向

  • 需給の変化

中期(3ヶ月~1年程度)

  • 金融政策の方針変更

  • 財政政策や予算案

  • 経済指標のトレンド

  • イールドカーブの動き

  • 商品価格の中期トレンド

  • 技術分析上のトレンドラインの動向

長期(1年超)

  • GDP成長率のトレンド

  • インフレ率の持続的な上昇/低下

  • 財政赤字の累積

  • 構造改革や経済制度の変化

  • 人口動態の変化

  • エネルギー政策の転換

  • 技術革新等による産業構造の変化

  • 貿易収支の大幅な変化



◆経済指標発表時の正しい行動


  • チャート上の値動きでトレンドを確認する。発表直後の一時的な反応が収まった後の動きをみる。

  • 各国中銀のコメントや声明を注視する。政策姿勢の変化がないかを確認。

  • エコノミストやアナリストの報告を参考に、指標が意味するところを探る。

  • 金利商品など関連市場の動向をチェック。市場の本音が現れやすい。

例)

  •   通貨先物 - 為替の期待値が現れる

  • 国債先物 - 金利の方向感がわかる

  • イールドカーブ - 金利の変化が現れる

  • 株価指数 - 経済 sentimentの表れ

  • 商品先物 - インフレ予想が反映される

  • VIX指数 - ボラティリティの変化がわかる

  • 金・原油などの資源価格 - インフレ危機時の避難先資産

  • ビットコインなどの仮想通貨 - リスク回避姿勢の現れる

特に金利商品、株価、VIXといった指標から、市場の本音やセンチメントを読み取ることができます。
また資源価格の動きも景気やインフレの先行指標になりえます。   
こうした関連市場と総合的に判断するのがポイントです。


  • 経済誌や専門サイトでの解説記事を読む。冷静な分析が得られる。

  • SNS上の投資家の反応をチェック。声量で世論がわかる。

  • 自分で指標の内容を分析し、長期トレンドとの整合性を判断する。


◆経済指標発表時の値動き


分かりやすく通貨が強くなりる傾向にある指標結果の例と説明

  • GDP成長率が予想を上回った場合

  • 失業率が予想を下回り、雇用状況が改善した場合

など、前回地、予想値を共に超えてくるとわかりやすい

逆も然り(弱くなる)

ただし、その国の経済状況や中央銀行の政策反応によっては、逆の結果になることも。

例えば成長率が高すぎると金利引き上げが濃厚となり、景気悪化から通貨安になることもある。
他には俗にいう織り込み済みの状態であった場合も判断は難しくなる。

総合的に判断する必要がありますが、基本的には上記のような

「望ましい」経済指標が出れば、通貨高になりやすい傾向にある傾向がある。


◆政治と為替について


政治と通貨の関係を要約すると、

政治的な出来事や政策は、その国の経済見通しに影響を与えます。 経済成長や財政再建への期待が高まれば通貨は買われ、経済政策の不透明感が高まれば通貨は売られます。

具体的には、(例)EU懐疑的な政権の誕生でEU離脱の懸念が高まればユーロ安の圧力となり、保護主義的政策からの転換が期待されればドル高になることが多いです。

政治リスクも為替に影響し、クーデターや制度の不安定化は通貨安につながります。

要するに、政治情勢の変化が経済見通しを変え、それが通貨の需給バランスを変動させるため、政治と通貨は密接な関係があるのです。

以上のように、2つの回答を要約・統合することで、政治と通貨の関係について、より簡潔に説明できると思います。


簡単に説明すると


  • 国の政治情勢が変化すると、その国の経済に影響します。

  • 政治が変わったら、その国の経済がよくなるか悪くなるかが変わってきます。

  • 経済がよくなると思われれば、その国の通貨は強くなります。逆に経済が悪くなると見られれば、通貨は弱くなります。

  • 具体的には、国のリーダーが変わった時、その人が国をよくする改革をすると思われれば、通貨は強くなります。

  • 逆に、だめなリーダーが就任して、国の経済が悪くなりそうだとみられれば、通貨は弱くなる傾向があります。

  • 政治が混乱して経済が不安定になりそうだと見られれば、通貨は弱くなることが多いのです。

  • 要は、政治の変化が経済に影響を与え、それが通貨の強さに現れるという関係がある、と理解すればOKです


◆需給について


需給と通貨の関係について2つの文章を統合すると以下のようになります。

通貨の需給バランスは、その国の政治や経済情勢の変化によって影響を受けます。

例えば、金融危機や経済混乱が生じれば通貨は売られ、経済成長や政情の安定が見込まれれば通貨は買われる傾向があります。

具体的には、リーマンショックやアジア通貨危機のような経済混乱時には通貨が売られ、一方で原油高騰時には資源国通貨が買われるといった現象が起きています。

これは、政治や経済の変動がその国のマクロ環境に影響を与え、投資家心理や資金フローの動きを変えることで、通貨の需給バランスが変化するためです。

要するに、通貨市場は政治や経済情勢から大きな影響を受けるため、需給動向を把握するには背景要因をしっかり分析する必要があるのです。


簡単に説明すると


  • 国の経済状況がよくなったり、悪くなったりすると、その国の通貨に影響します。

  • 経済がよくなると、その国の通貨を買おうとする人が増えます。 need経済が悪くなると、その国の通貨を売りたい人が増えます。

  • 例えば、戦争や事故で経済が悪くなると、その国の通貨は売られて値下がりします。

  • 逆に、新しい政権が経済を良くする改革をすると、その国の通貨は買われて値上がりします。

  • 資源の値段が上がると、その資源を産出する国の通貨が買われます。

  • このように、国の経済情勢によって、通貨のneedとsupplyのバランスが変わり、通貨の値段が上下するのです。

  • 政治や経済の動きに注目することが、通貨を理解する第一歩です。



◆【各ファンダメンタル分野と通貨の関係の具体例】


【ニュースの影響】


- 悪材料のニュース → 当該通貨安 (米中貿易戦争で円ドルともに安)

- 地政学リスク高まり → 当該通貨安 (中東紛争で原油国通貨安)

- 資源高騰ニュース → 資源国通貨高 (原油高でカナダドル高)

- 企業決算好ニュース → 当該通貨高 (アップル決算でドル高)

- 災害や疫病ニュース → 当該通貨安 (コロナの流行で円高)


【金融政策の方針変更】


- 緩和縮小 → 当該通貨高 (FRBのQE縮小でドル高)

- 金利引き上げ → 当該通貨高 (日銀の利上げで円高)

- 緩和強化 → 当該通貨安 (ECBの追加緩和でユーロ安)

- 資産購入拡大 → 当該通貨安 (英中銀の国債購入拡大でポンド安)

- 金利引き下げ → 当該通貨安 (ブラジル中銀の利下げでレアル安)


【財政政策や予算案】


- 財政支出拡大 → 当該通貨安 (日本の大型補正予算で円安)

- 財政引き締め → 当該通貨高 (ギリシャの財政緊縮でユーロ高)

- 社会保障充実 → 当該通貨安 (年金制度変更でポンド安)

- インフラ投資拡大 → 当該通貨高 (中国のインフラ投資拡大で元高)

- 減税実施 → 当該通貨高 (トランプ減税でドル高)


【経済指標のトレンド】


- 成長率上昇 → 当該通貨高 (米経済の成長率上昇でドル高)

- 消費低迷 → 当該通貨安 (欧州の個人消費低迷でユーロ安)

- 輸出減速 → 当該通貨安 (中国の輸出減速で元安)

- 生産活動拡大 → 当該通貨高 (独製造業PMI上昇でユーロ高)

- インフレ上昇 → 当該通貨高(英インフレ上昇でポンド高)


【イールドカーブの動き】


- 長短金利差拡大 → 当該通貨高 (米長短金利差拡大でドル高)

- 曲線フラット化 → 当該通貨安 (日本量緩和で円安)

- 長期金利低下 → 当該通貨安 (独長期金利低下でユーロ安)

- 金利逆イールド → 当該通貨高 (米逆イールドでドル高)

- 金利正常化 → 当該通貨高 (英イールドカーブ正常化でポンド高)


【商品価格の中期トレンド】


- 原油価格上昇 → 資源国通貨高 (原油高でカナダドル高)

- 穀物価格下落 → 産出国通貨安 (小麦安で豪ドル安)

- 産業用金属高騰 → 関連国通貨高 (ニッケル高でロシアルーブル高)

- エネルギー安 → 産油国通貨安 (天然ガス安でロシアルーブル安)

- 食料品高騰 → 輸入国通貨安 (小麦高でエジプトポンド安


◆為替(ドル円)と他の金融商品との関係


ドル円が上昇する要因

- 米国債の金利が上昇する

理由:米国の利回り上昇はFRBの金融引き締めを意味し、ドルの金利優位を高める。ドル建て資産を買う動きが強まりドル高に。

- S&P500などの米国株が上昇する

理由:米国株高は米国経済のファンダメンタルズが強化されていることを示唆。景気拡大局面でドル買い需要が高まる。

- 原油価格が上昇する

理由:原油を多く輸入する米国経済はエネルギー価格上昇でプラス影響。エネルギー関連株高でドル買いが進む。

- 金価格が下落する

理由:金の下落はリスク回避姿勢の弱まりを意味し、投資家はリスク資産を買いやすくなる。ドル建て資産需要が高まる。

- VIX指数が低下する

理由:VIXの低下は市場の不確実性が低下し、リスクオン姿勢が強まることを示唆。ドル買いが活発化しやすい環境となる。


ドル円が下落する要因

- 米国債の金利が低下する

理由:米金利下落はFRBの金融緩和を意味し、ドルの金利優位が低下するため

- S&P500などの米国株が下落する

理由:米国株安は米国経済の減速を示唆し、ドル売り要因となる

- 原油価格が下落する

理由:原油安はエネルギー関連株式の下落につながり、ドル安圧力となる

- 金価格が上昇する

理由:金の上昇は市場のリスク回避姿勢を示唆し、ドル売りが促される

- VIX指数が上昇する

理由:VIX上昇は市場の不確実性上昇を意味し、ドル売り圧力が高まる

- 米国以外の株式が上昇する

理由:新興国株高はドルから非ドル資産へのシフトを示唆しドル安に

- ビットコインなど仮想通貨が上昇する

理由:リスク資産としての仮想通貨上昇はドル売りの動きと相関する



※以上が投資家のファンダメンタルの視点やその他の分析になります。


◆まとめ


- 米国の経済指標や政策発言の動向

米国の経済データやFRBの金融政策はドルの方向性に大きな影響を与える。

- 原油価格や株価指数などの市場動向

これらは米国や世界経済の先行指標となり得る。トレンドを把握する。

- 重要な政治日程や地政学リスクの動向

政情不安や緊張緩和の兆候は市場心理に影響。政治リスクに注意。

- ドル円のテクニカル面

短期のテクニカル分析も無視できない。指標を確認しながらトレード。

- 日米金利差の動き

金利差拡大はドル高、金利差縮小はドル安方向に作用。

- 他の通貨との相関性

ユーロ動向なども参考に、ドル全体の流れを掴む。



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