見出し画像

人生で大切なことはすべて〝掃除〟が教えてくれた


「タイトル…盛り過ぎじゃね!?」


いいえ。安心してください…ホンネですよ!


私の朝は家の掃除で始まる。休日など、ない…
週7日。掃除だけは一日たりとも欠かさない…



なぜ、そこまでするのか?


それは、掃除の大切さを知っているから。
幸福に直結する所業だと、確信してるから。



はい。スゴイこと言いました…胸を張って。
だから責任もって、持論を証明して参ります。


ここからは、あなたと私の真剣勝負。

納得いただけた方には「スキ」をお頼み申す。
そうでない方はご忌憚なき「コメント」頂戴。


では、参る。



1) 一日も欠かせないのは、なぜ?


当然、そこにゴミがあるからだ。


「今朝はそんなに汚れてないハズだけど…」


そんな妻のプライドまみれのブラフは

「そうだね。でも日課だし。一応やっとくね」

と、肯定しつつ〝念のため〟を強調して突破。


モップをかるーく、ゆるーく掛けてるフリして
内実はアリ一匹逃さぬ鉄壁のローリング作戦。


妻には申し訳ないが、汚れてない日などない。
あなたに〝見えてない〟だけなの…


現に、ひと拭きしてみれば、一目瞭然。
毎朝、本当に〝引くほど〟ゴミが採れる。


掃除機ダストカップもフローリングシートも
秒で…ほこり・抜け毛・食べかすドッサリ。

「キミは何者?」という得体のしれぬ奴まで…



そこには、前日の生活が如実に現れる。



〝人は一日でも活動すれば必ずゴミを産む。
 その代償の上に、我々は生きている〟



掃除によって目の当たりにする毎日のゴミは
そんな当たり前の現実に気付かせてくれる。



試しに、思い返してみて…今日…
あなたは、どれだけのモノを消費したか。


分かりやすい食料品・日用品だけじゃない…
水やガス・電気・電波などのエネルギーも。



これらのお蔭で、毎日を不便なく生きられる。


だから感謝しなければならない。
それらを作り、供給してくれた人たちに。



掃除は、教えてくれる…

毎日を当たり前のように生きられる幸福を。
日々それを支えてくださる方々への感謝を。



2) そのゴミが〝見えない〟理由


いつも、家族に懇願している…


「ソファでお菓子たべないで!」
「そこでドライヤー使わないで!」


しかし虚しくも、1ミリも響かない…


どんだけ注意しても食べ&抜け散らかされ
毎朝、床には、食べかす&抜け毛が大氾濫。


「こんなに汚れてるのに、見えないのか?」
リビングの中心で、声にならない悲鳴を叫ぶ。


でも多分、家族に悪気はない。
そもそもゴミを出してることに気付いてない。


なぜなら〝見えてない〟から。


ゴミも見えなければ、窓ガラスの汚れも。
化粧鏡の水撥ねやドアノブに付いた手垢も。



私には、はっきりと見えるのに。
なぜ、家族には見えないのか?


それは〝意識してない〟からだ。


常に「綺麗に保とう」と意識してれば見える。
そうでなければ、残念ながら、見えない。


人は〝意識していない〟モノは見えない。
視界に入っていても、存在に気付けない。



例えば…歩行者用の信号。
これまで何万回と見ている信号機。


赤と青、どちらが上か下か、答えられますか?
青と赤、人物のポーズを、正確に言えますか?


逆の例も…自分が妊婦さんになると
街中の妊婦さんの多さに驚くことがあるとか。


同じ境遇の方への意識が高まったことで
その存在に気付くことが増えるからだ。



掃除は、教えてくれる…

日々アンテナを張って生きることの大切さを。
漠然と生きたら気付きなど得られないことを。



3) ゴミの「命運」を分けたのは?


毎日のゴミの中で最も多いのは、食品ゴミだ。


食べきれず、放置された前夜の料理。
袋に食べ残され、湿気たスナック菓子。
ペットボトルに微妙に残された飲料。


この惨状が、一番、心に刺さる。


〝もったいない〟という想いだけではない。


我が子らに「モノを大事にする心」を
育むことができなかったという悔恨…


いずれのゴミも、本来ゴミにならずに済んだ。
適切に保管すれば、使う(食す)ことができた。



「ゴミ」と「食糧」
その命運を分けたのは、人間の僅かな「配慮」



掃除は、教えてくれる…

配慮が、物事の価値を一変させてしまうこと。
蛮行は、近くで日々、繰り返されていること。



4) その掃除は、何のため?


そもそも、何のために掃除をするのか?
「目的設定」で、掃除の内容も変わる。


私が好きなイソップ寓話『レンガ職人』の話。 


三人のレンガ職人に「何をしているか」尋ねた。同じ作業をしてるのに、三人の答えは違った。


一人目は「親方に言われてレンガを積んでる」
二人目は「家族を養うための仕事をしてる」
三人目は「皆の夢が集う大聖堂を造ってる」


「目的意識」の差は


仕事へのモチベーション、取り組む姿勢、
パフォーマンス、結果にまで、影響する。


世界最高の「清掃」で知られるディズニーランド

そこでは〝掃除のための掃除〟はしない。


その目的は
「ゲストへの安全確保&ハピネスの提供」


目的達成のための〝清潔さの基準〟は
「そこで赤ちゃんがハイハイできるか」だ。



無論、これには遠く及ばないが
私も「掃除の目的」を大切にしている。


目指すは
「家族の心身の健康&元気をチャージする」



そうなると、掃除の考え方・やり方も
一辺倒でなく季節や時々の状況で変わる。


今なら「見える汚れより、見えない汚れ」


なぜなら、昨今の最大の脅威は「ウィルス」
家族の心身を脅かす難敵は、目に見えない。


だからこそ〝潜伏場所〟の想像を日々巡らし
抜け漏れなく、完璧に排除することが重要だ。



掃除は、教えてくれる…

「目的意識」が、結果まで左右し得ることを。
見えない所にこそ、核心が潜んでいることを。



5) つまらなくしている者の正体


「掃除みたいな単純作業、わたし苦手」と妻。


「じゃあ、何が得意なんだい?」

とは、口が裂けても言わない…
掃除より何百倍も面倒なことになるから…



確かに、掃除は「単純作業」の側面がある。
でも、だからこそ工夫の余地が隠れている。



例えば…毎日使っているマスク。
不織布マスクを、私は決して使い捨て…ない。


微細な網目はしつこい埃をゴッソリ絡めとり
水に濡らせばコスパ最強の雑巾に早変わり。


菓子やティッシュの箱も、そのまま捨てない。
楊枝や串を入れて捨てれば、安全対策に重宝。
(ゴミ回収業者さんがケガしないように)



ゴミを生かして減らす。ちょっとした工夫。
それを見つけて試すことは、とても面白い。


脱線するが『トム・ソーヤの冒険』で
大好きなエピソードがある。


**********


ある日、トムはイタズラの罰として
おばさんから塀のペンキ塗りを命じられる。


最初は、嫌々こなしていたトム。
友達にヘルプを頼むが誰も手伝ってくれない…


そこでトムは、ある作戦を思いつく。


それは、このペンキ塗りが、あたかも
楽しくて仕方がないかのようなふり(演技)


まるで〝こんなチャンス滅多に無いぞ〟
とでも言わんばかりに…


画家が作品に臨むかのように…


ペンキ塗りに
のめり込み没頭する(ふりを演じる)トム


その様子を傍でじっと見ていた友人は
ペンキ塗りにだんだん興味が湧き始め…


ついに「ボクにもやらせてくれ」と切り出す。

ところが、その申し出を
トムはあえて渋り、なんと…断る。



すると友達は…

「持ってるリンゴをあげるから
 ペンキ塗りを代わってくれないか?」

とまで懇願する始末…


もうこうなると
あとはトムの思うがまま。


友達が続々と列をなし
ペンキ塗りをやりたがる…

みな、報酬までも差し出して…


**********


退屈だったはずのペンキ塗りが
報酬を払ってでもやりたい仕事に一変。



掃除は、教えてくれる…

どんな仕事も創意工夫で面白くできることを。
それに気付けるかは、本人次第であることを。



6) 想像がすべてを変えていく


掃除とは〝ゴミを捨てて終わり〟ではない。


「帰宅するまでが遠足」校長…そんなのより
「ゴミを回収してもらうまでが掃除」だろ。


業者さんがゴミを回収する様子を
たまに観察して思い知らされる…



彼らは本当に〝1秒たりとも〟無駄にしない。
ゴミ袋を次々と高速で収集車に投げ入れる。



なぜなら…街とゴミ処理場を
何往復もしなければならないから。


尋常でない速さと引き換えに
事故やケガも非常に多いと聞く。


その原因はスプレー缶など
分かりやすい危険ゴミだけでなく



先が尖った楊枝や焼鳥の串が伏兵だとか…
なんせ出くわす回数も多い…


その話を聞いてからというもの

菓子やティッシュの厚紙の箱に入れて
ひと手間かけて捨てるようになった。



どれだけ効果があるかは未知数だが…


もしこれで少しでもケガが減るならば

これほど有益な「ひと手間」はないし、

捨てられる箱だって「最後にもう一花」を
咲かせられるなら、ゴミ冥利に尽きる筈…


そんなゴミ回収業者さんの話なんて
これまでは聞ける機会なかったけど


救世主が現れた…
まさに副業時代ならではのメシア…

お笑いコンビ「マシンガンズ」滝沢さん!


この人、芸人だけでは食えず
ゴミ回収お仕事歴10年以上の大ベテラン



滝沢さん曰く、一般的な住宅地に比べて
高級住宅地は、圧倒的にゴミが少ない…



正直、私のイメージとは真逆だった。



お金持ちは、好き勝手に買い漁って
ゴミが多いと勝手に思い込んでた…


でも実態は、正反対。
お金持ちは、意外にもゴミを出さない…



これ、なぜだと、思います?
ぜひ考えてみていただきたい。



そのヒントに…
ジャンルは変われど、こんなエピソード。


それは、とある一流ホテルマンの体験談


そのホテルには、一般人だけでなく
有名タレントや一流アスリートが
うじゃうじゃお泊まりになるとか…



そうした方々がチェックアウトした部屋は
ほぼ〝例外なく綺麗〟なんだとか…


だから、お掃除もチョー楽チン(//∇//)


〝お金持ちは、ゴミを出さない〟
〝お金持ちは、泊まった後の部屋が綺麗〟


お金持ちは、一般人と何が違うのか?


私は、この二つのエピソードから
ひとつの「仮説」を思い浮かぶ…


勿論、普段から〝見られてる意識が高い〟
ということもあるでしょう…


変なゴミはむやみに出せないし
チェックアウトも気を抜けない…


でも私の仮説は…コレです…
それは「感謝」の心。


製品を作り届けてくれるメーカーや流通さん
掃除や後片付けをしてくれる清掃員さん
ゴミを処分・リサイクルしてくれる業者さん
いつも支えてくれている家族や知人・友人


根底に様々な人たちへの「感謝」があるから
何でも大切に扱うし、使用後の配慮もできる。


当たり前の日常に「幸福」を感じられるし
一日一日を〝丁寧に暮らそう〟と思える。

周りに対しても、自分に対しても、丁寧に…



そして彼らは「消費の本質」を知っている。
お金は「交換手段」でしかないということ。


自分が心から欲する必要なモノ・コトを
お金と〝交換していただく〟という感覚。


買物や消費をそんな風に捉えているから

「カネを払ってるのに」という
上から目線や、偉ぶる意識が、実は無い。


だから物事ひとつ一つに「感謝」できる。
すると周囲からも慕われ「成功」に繋がる。


かくして〝幸福のスパイラル〟が創られる。
(いや、知らんけど…おいら庶民だし)


掃除は、教えてくれる…

「優しさ」とは「想像」であることを。
「感謝」と「幸福」は表裏一体であることを。


**********


ここまで書いてきて、改めて確信した…


私が一日も欠かさずに掃除を続ける理由
それはきっと「感謝」を忘れないためだ。


当たり前の毎日を平穏に暮らせることに。
それを陰で支えてくれている様々な人たちに。
家族や仲間の存在に。我が家という居場所に。
自分を産み、育ててくれた両親に。


人は、すぐ忘れてしまう生き物だから。
忘れないために、私は掃除をするのだ。


おっと!…感傷に浸っている場合じゃない。
今朝のゴミ回収まで30分!ギアあげてくぜ!!


意気込み、奮闘する私を尻目に
絶賛〝反抗期〟中の娘(高校生)が吐き捨てる…



「別に、頼んでねーし」

リビングに数秒の沈黙…


心がモヤっとしても、手は止めない。
滲む悲しみを、どうにか拭き、消し取る。



〝人は、ささいな「不幸」にも敏感なのに
 当たり前にある「幸福」には鈍感である〟


まさにそれだな…

自分にそう言い聞かせ、床を磨く。
残念にも〝磨けないもの〟への想いを馳せて…


〝他人の心は磨けない。たとえ家族でも〟



かれこれ数年〝反抗期〟埋没中の子を抱える
親としての率直な実感…辿りついた境地…



自身の心を磨き、改められるのは本人だけだ。
他人ができるは、せいぜい〝きっかけ〟作り。


そう…人の心を掃除することはできない。
だから自分ができる掃除に全力を込める。



それで…いいのだ。
自分がコントロールできる範囲だけでいい。


自分ができる事に専念し、確実にやり抜く。
手が届く領域を、徹底的に磨き抜く。
それこそが、掃除の真髄だ。


その掃除のクオリティが高いほど
清潔さや美しさが研ぎ澄まされるほど

そこで過ごす人たちへの影響度は高まり
人々の安心や元気や感謝や幸福が増える。


それこそが、私なりの
〝幸福のスパイラル〟の創り方



そんな「芸当」ができるのは
掃除だけだと確信している。



そしてこのnoteが一人でも多くの人にとって
「感謝」に気付く〝きっかけ〟になれたなら…



それは、私にとっても最上の「幸福」である。


最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。本作は「創作大賞」応募作品です。皆さんのスキ・コメントなどの応援が、選考にプラスに働きます。更にシェア・拡散して貰えたら〝感謝〟の極みです。皆さんの熱き一票を。応援・ご協力をぜひぜひ宜しくお願いしますm(_ _)m

作者あとがき

#創作大賞2023 #エッセイ部門




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?