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清☆少納言にこれ言わせたの 誰や!~大河史上切れ味一番のあのセリフ~

人生これまでで聞いてきた全ての「セリフ」というものの中で
間違いなく私の心に一番響き、そしてこれからもこれ以上は出ないだろうフレーズがファッサマ納言から発せられて、
2週間たった今もなお頭をぐわんぐわん言わせています。

「私は私のために生きたいのです。
広く世の中を知り、己のために生きることが、他の人の役にも立つような、そんな道を見つけたいのです」

はぅぅぅぅぅ。

「己のために生きることが、他の人の役にも立つような」

誰が考えたんじゃ、このセリフ。

「ズギャン!」ですよ「ズギャン!」(某朝ドラ風)

「女でも、男と同等に!」というジェンダー風の“低くて新しい”話でもなく
「食うための職」を越えた「使命」みたいなものを現実の人生として探して行きたいとい・・
いいえ、いいえ、もう、このセリフに説明はいらんのですわ、はい。

「己のために生きることが、他の人の役にも立つような」

はぁ。 うっとりです。

しかし、現実の厳しさよ。

これを地で行くには、
余程の才能と運で豪快に稼いでいくか
もしくは、自営の少ない実入りで精神的充実を得る
どちらかしかない。
しかもそれすら、できるのはごく限られた人だけだろう。

それにファッサマ納言が言うよう、

「よりよき婿(むこ)を取ることしか考えられず、志を持たず、己を磨かず、退屈な暮らしもそうと気づく力もないような姫たち」

には、そんなものはもともと必要ない訳で。

えっと、誤解の無いよう。
私は、人類に生まれたからには、
結婚し、子供をもうけ、最後まで添い遂げるのが最重要事項だとおもっています。
多様性だなんだ言っても生物なのだから。それをベースに諸制度も整ってるわけで、それに則るのが一番よい。
ただ、そこから漏れ落ちてしまった人たちも、生きる場所があって欲しいと願っています。(私も漏れてしまってる系なので)

ただ、そんな上っ面な”言い訳”もぶっ飛ばしてしまう

「退屈な暮らしもそうと気づく力もないような姫たち」

このパワーワードよ!

はい。正直に申します。
私は周囲の 金持ちで顔のいい男との結婚を目指し、男好みの化粧や服を着。万人が話題する退屈なドラマにわーきゃーし、
身の丈に合わないブランドバッグを1つだけ持って、人気だからと美味しくもない店に大行列し、
カルーアミルクを両手に持って飲んで、2次会は男に誘われるままにカラオケに行く、それが楽しいと信じて疑わない女を、
下に見ていた頃がありました!!
はい、私、今、人生でもっとも正直です。
(いいじゃん、今負け組なんだからアタシ)

この回の清少納言は、
「みんなちがってみんないい」とほほ笑む金子みすゞを羽交い絞めにして耳元で

「一番星目指すべし!」
と言ってしまうような、爽快感が(爽快か?)ありましたねえ。

実際には、
「そうは言っても難しいんだって、それ」
と言いたいし、そういう現実に今まさに私は生きてるけど、
人生の一時期、そう思ってたって、よかったよね?
みたいな、遅すぎる背中押しをしてもらってる、そんな気持ちで見ていました。

実写版「香炉峰の雪」ね。
私、うん、同じ立場ならそれする。そして、その顔するし、
それ、書き残す。
そう、私ドヤヤヤァァァァな女だったもん。

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