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Transparent

An awesome drama series!
“Transparent”というアメリカのドラマにどっぷりハマっている。
“Transparent”とは「透明な」とか「率直な」、「素直な」という形容詞であるが、このドラマの場合、その言葉に”trans”な”parent”、つまり「トランスジェンダーの親」という意味が懸けられている。
それがどういうことなのかは、ぜひドラマを観て確認していただきたいのだが、ジェンダー、セクシュアリティ、人種、民族、宗教、家族のテーマがこれだけ真正面に取り上げられているのに、諧謔的で笑いが止まらない素晴らしいドラマなのだ。
ユダヤ系の家族を中心とする物語であるだけに、当然、第二次世界大戦の話もパーソナル・ヒストリーとして織り込まれている。
日本では、最近でこそ小説や漫画、映画ではジェンダーやセクシュアリティ、歴史を取り上げた作品が作られているけれど、テレビドラマではほとんどないのではないだろうか。
もっとも、ゲイの日常を描いた『きのう何食べた』が話題になったのは記憶に新しいが、これも原作は漫画である。これがレズビアンやバイセクシュアルとなると、日本のドラマではほぼ存在していないかのようであり、トランスに至ってはバラエティ番組の中でのみ生きているかのようである。ビアンも、トランスもゲイもノンケも当たり前の日常を当たり前に送っているのだが。
Netflixでも”Sex Education”や”Pose”など素晴らしいドラマが作られているのだから、もはやそれらを観れば事足りるという時代なのかもしれない。
ちなみに、”Transparent”はAmazonのドラマなので、Amazonプライム会員の私は日本にいる間に全て観終わりたいと、浅ましくも毎日いそいそとAmazonプライムの画面を開いている。(トランスの主役の俳優がセクハラ事件を起こして、シーズン5で製作が終わってしまったのはかえすがえすも残念なことである。)

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