【俳句】鴨の陣 大寒 底冷〜碧 萃生

堤防の起重機青し鴨の陣

大寒やひろごり歩く三姉妹

底冷やホイール洗ふ運転手

底冷えと言えば、冬の京都の代名詞。
足元からじわーっと、冷たさが伝わってくる。
盆地独特の寒さ。
その京都盆地だが、実は平面ではない。
車やバスで移動するとわかりにくいが、南北で結構な高低差があるのだ。
どれくらいの高低差かと言うと、北山通りが東寺の五重塔のてっぺんとほぼ同じ高さにある。
五重塔の高さが約55メートル。
それくらいの高低差がある。
だから、南北にゆるーい坂になっているのだ。
それがいちばんわかりやすいのは、千本通り。
千本北大路から南を見ると明らかに下り坂になっている。
自転車のペダルを一度もこがずに、京都駅近くまで行けるらしい(知らんけど)。
だから、同じ京都市の中心部でも温度差がかなりある。
よく言われたのは、東西の道、今出川通りを境にして、そこから北は急に冷え込む。
だから、昔の用心深いタクシードライバーは、深夜早朝に今出川から北に行くと、信号待ちの間に車から降りて凍結の有無を確認していた。
いよいよ大寒。
寒さも底をつく。

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