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【俳句】初仕事 初雪 松明 霙る 枯木道〜碧 萃生

訪ふだけの訪はれるだけの初仕事

初雪やサイレン停まる川向い

松明の日のそれぞれや終電車

霙るるや工事現場の灯の赤し

妻の見しUFOいづこ枯木道


初仕事の日。
昔は、女子は晴れ着で出勤などという会社もあったようだ。
証券取引所の大発会などは、今はどうなのだろうか。
いずれにしても、晴れ着でまともな仕事などできるわけないから、まあ、その日は顔見せくらいだったのだろう。
僕の会社ではそんなことはなかったけれども、それでも、初仕事の日は、取引先に挨拶に回ったり、挨拶に来られたりで、一日が終わってしまった。

正月の飾りそのものが少なくなり、門松などを見かけることも少なくなった。
以前はマイカーにも飾りをつけていたが、そんな車も見かけなくなった。
その飾りを外す日を松明けと呼ぶ。
よく関東では7日、関西では15日と聞くが、人の移動も多くなり、それぞれの家庭でばらばらになってきているようだ。
中には、三が日で外しているお宅もある。
こうして、風習は少しずつ忘れられていくのだろうか。

妻はUFOを見たと言い張っている。
それも、あろうことか、ディズニーランドの上空にだ。
僕はUFO、少なくとも宇宙人が操縦してやってくるようなUFOはないと思っている。
何故なら、宇宙人はいないと思っているからだ。
そもそも、こんな岩と土と、せいぜい水しかないところに、生命の誕生することが奇跡なのだ。
仮にその、アメーバみたいな生命が誕生したとしても、それが人間のような高等な生物に進化する確率なんて、ゼロコンマの下にいくつ0をつけなければならないのだろう。
宇宙人がいるくらいなら、僕の宝くじはとっくに当たっている。

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