見出し画像

【俳句】ところてん 夏めく 夕立

ところてん妻の機嫌の戻らずや

夏めくや妻の仕度のパタパタと

夕立にあらあらと妻立ちにけり

妻で三句

一句目
妻と喧嘩をしてしまった。
何とか機嫌を取り戻さねば。
ところてん。
関西では、黒蜜をかけて食べる。
この甘いもので、何とかならないだろうか。

二句目
季節は少しずつ夏らしくなってきた。
冬や春と違って、朝の段取りもテキパキと進んでいく。
出かける妻の仕度も、終わったものから積み重ねるように進んでいく。
パタパタと音が聞こえるようだ。
こちらも、だらだらしてはいられない。

三句目
突然の夕立。
妻が、洗濯物でも取り入れるのだろう。
「あらあら」と慌てて立っていく。
どこにでもある光景。
自分が家庭というものに包まれていることを感じる瞬間。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?