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キラキラを心に仕舞い込んで

「この人、人と関わっているときが1番輝いて見えるなぁ」と感嘆してしまう人を、わたしは”キラキラした人”と形容している。

” ”キラキラした人” ”

なんて安直な例えなんだと笑ってしまうけれど、本当に、わたしから見ると、その人の周りだけ小さな無数の星々が煌めいているように見えるし、目を合わせるとあまりの真っ直ぐで無垢な瞳に吸い込まれそうになる。

人間が好きなんだ。人と話すことが好きで、人と話すことの方が、1人で黙々と作業をすることより向いていると自覚している、そこがまた眩しい。恐らく世間ではこうゆう人を外向的な人と呼んでいるのかな。わたしは生粋の内向的人間で、全てのエネルギーが常に自分の内側へ内側へ、小さな穴に水が一斉に吸い込まれていくように、強い吸引力で吸い取られているような感覚を、日々感じている。誰かに話しかけられなければ、心の扉を固く閉ざして作業に没頭してしまうし、その扉は鉄の扉のように重くて簡単には開かない、時には息が苦しくなるくらいに。そんなとき、外向的な人は、外に放った自らのエネルギーを、わたしのそんな様子などお構いなしに放って、わたしの心を外側へと引き上げてくれる。

本当に素敵だな、と思う。人と関わることで輝ける人、自分らしさを発揮できる人、知らず知らずの間に、誰かの心を救っちゃう人。わたしは何度もそんな人たちに救われて生きてきたし、この世界は美しいと、生きる価値があると、何度も生きる希望をもらってきた。

今この文章を書きながら”キラキラした人”として思い描いている人は何人かいて、その中でも、大好きらぶな友達Mちゃんともうひとり、バイト先の一個下の後輩Kくんが、今のわたしの心の中で一際大きな存在感を放っている。

Mちゃんの話は日記のnoteでも書いたことがあるので、Kくんの話をしても良いですか、ちょこっとだけ。

最初はただのちょっとイケてる風大学生だと思ってた。パーマがかかった髪の毛が印象的で、フロアだからコミュ力に自信があるんだろうな(偏見)、と。わたしはキッチンだから、フロアの人と話す機会は全然ないのに、Kくんとは1年かけて、いつの間にか何度も話す機会があったし、なんなら〆が被った日は毎回話しているように思う。たくさん質問をしてくれる人で、冗談を会話に織り交ぜるのが上手で、人を傷つけたり反応に困ったりするような冗談は言わないし、その中で真面目な話を一瞬ですくい上げて丁寧に聞いてくれる、楽しさと誠実さを兼ね備えているような会話ができる人。(ちなみに全然タイプじゃないのにかっこよくて、マスクを取ったのを初めて見た日、前髪を上げているのを初めて見た日、どちらも想像を超えるかっこよさで、2回も世界が止まって見えた。)

きっとわたしは、手が届かないとかそんな事を考えず自分の心に従って生きることが出来るならば、貴方のことで喜んだり悲しんだりして、心を動かす幸せや切なさを大切に抱いて、貴方の笑顔を守り抜くと誓って、生きていくことができるのだろうな。
そんな彼の心を動かして、彼の溢れるエネルギーを行動と意志に昇華させた彼女もまた、別の世界の住民なんじゃないかと思うほどキラキラしている人で、わたしは咲く間もなく、散った。

流石に素敵すぎる主演のふたりじゃないか、ずっとそのままでいてね、キラキラした世界を想像させて。そんなふたりを胸に抱いて、心のキラキラボックスに仕舞い込んで、わたしの人生の糧にしてしまおう。そしたらいつか、わたしも、すこしは、きっと、貴方たちのようになれる気がするから。


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