お題

#眠れない夜に

夢のような話、目を閉じるのが怖くなる怖い話……。夜に読んでほしい物語を投稿ください!

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友だちのふり

先日、仕事の件で電話したら、なんだか普通にあっけらかんとまるで友だちみたいなノリでお互い話せたのが、とても意外で、とても嬉しくもあったから、思わず、最後に 「今度、またいつものメンバーで飲むんだけど、Fちゃんもどう?」 なんて言ってしまいそうになったくらいだった。 でも、やはりやめておいた方がいいと思ったから、やめた。 なんて意味深な発言をしているけれど、別に彼女との間に何かあったわけじゃない。 ただ彼女とは、10年くらい前に毎週のように飲み歩いていた友人同士だった

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エピソードが めっちゃ好き

「面白い話だけは、忘れたら損!絶対に忘れるものか」昔から思っていた。そんな私なのに昨今、転げ回るほど可笑しかったり、涙が込み上げたりする事もめっきり少なくなっている。しつこめのコレクター気質で、目を凝らし耳を澄まし、偶発的に触れた話でも有り難く、あちこちから眺め、何度もその味を噛み締めたくなるのだ。 ★ 友人達からの写メ 生きていると、良い事も悪い事もまぁ半分半分やって来る。なのに悪い事や嫌な人ってのは、総量は少しなはずでも、一気に人の気持ちを落としめてしまう厄介なパワ

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【ショートショート】もしも竹がお腹に刺さったとして (1,472文字)

「もしも竹がお腹に刺さったとして」  と、わたしは晩酌中の夫に尋ねた。 「お医者さんから、奇跡的なバランスで刺さっているため、このままなら命に別状はありませんが、無理に抜いたら死んでしまう可能性があります、と言われたら、どうするのがいいと思う?」  夫はスマホを見ながら唐揚げとポテトをつまんでいたので、テーブルに食べかすをやたらこぼしていたけれど、一向、自らの粗相に気がつく様子はなかった。もちろん、わたしの質問に顔を上げることもなく、 「なんの話?」  と、だるそう

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目に見えないもの

優しい気持ちは目に見えない。 目には見えないけれど、感じることはできるかもしれない。 お気に入りのカフェで好きな人とコーヒーを飲む。 わたしにとって至福の時だ。 現代は、好きなタイミングに、好きな空間で、好きなことができる。 お気に入りのカフェでコーヒーを飲む、そんな些細なことかもしれないが、途方もないくらい、多くの優しさの結集だ。 コーヒー豆を育ててくれた人、 コーヒー豆を運んでくれた人、 コーヒーを淹れてくれた人、 挙げるとキリがないほど、誰かの優しい気持ちを受

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ありがとう、心から

先日、昨年度の振り返り面談があった。 「人の気持ちを考えて行動することで、周りから信頼を得られています。真似したくても真似できない人がたくさんいます。あなたの素晴らしい長所です。」と言われた。 意識せずやっていることだから、あまり自覚がなかった。 ある人は意識しないで出来ることが、隣のある人は意識しても出来ないかもしれない。その逆も然り。 同じ【人間】という生き物だけれど、一人一人、性質はまるで違う。強い部分、弱い部分、それぞれ併せ持つ。 なにも意識せずともできるこ

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優しさは拡がる

お昼休み、横断歩道で信号待ちをしていると、前にいた女性が左右を確認し始めた。赤信号だったから、お急ぎなのだろうな、とそんなことを考えていたら、小さな缶を拾って小走りでこちらに戻ってきた。 そして、同じく信号待ちをしていた自転車の女性に小さな缶を手渡した。自転車の女性は頬を赤く染めながら、とっても感謝していた。何度もありがとうございますとお伝えしていた。 とってもとっても温かい、言葉にできないほど優しい空気がその場に漂っていた。 きっと段差か何かに登ってしまい、その拍子で

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何も知らない、小さな天使

土曜日の昼下がり、澄んだ空気が頬を撫でる。 ちらほらと冬眠が窺える芝生の上で、気づいたら、泣いてしまっていた。もう泣きたくなんてなかったのに。 引っ越し3日後の今日、大好きだったお家のご近所さんたちとデイキャンプをする。3年前から仲良くしてくれている友達家族と、ここに住み始めたことをきっかけに仲良くなったご近所さん。 23歳の私が一番の下っぺ。あ、もうすぐで24歳だ。 「年齢なんてただの数字だ。」 "数にとらわれずにしたいことをしたい"という文脈で使うことはあるけれど、こ

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うまい文章ってなんだろう?

(1) うまい文章ってなんだろう? 「うまい文章ってなんだろう?」と考えることがある。思い付くままに、ブレーンストーミングしてみる。 難しいことを平易な分かりやすい言葉で説明している。 論旨がハッキリしている。 リズム感がよい。 読者に考えさせることが多い。 表現の仕方がうまい。 最後まで読ませる力がある。 ブレーンストーミングしてみたが、意外と出てこない。反対に「下手な文章ってなんだろう?」と考えてみる。 (2) 下手な文章ってなんだろう? なにが言い

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~4.21#青ブラ文学部お題「#祈りの雨」

「#祈りの雨」というお題で、記事を投稿してみませんか? #青ブラ文学部募集要項 ① 「#青ブラ文学部」というタグをつける。一応の締切は、2024/4/21までとします。 ② エッセイ、詩、小説、イラスト、画像など、形式は自由です。文字数制限もありません。 ③ 「祈りの雨」という言葉をタイトルまたは作品中で使用してください。 ④ 応募していただいた作品は、私のマガジンに登録したり、私のアカウントで紹介させていただくことがあります。あらかじめご了承ください。  今回のお題は

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詩 | 祈り

大きな不幸を前にして 何も出来ない無力さを痛感するとき 途方に暮れるしかない 何も出来ないのだから 私が悩んでも悩まなくても 状況が変わるということはない しかし 仕方ないのだよと諦めるのと 好転しますようにと祈るのとでは やはり違うと思う なにが違うのだろう? 祈るだけでは 何も変わらないだろう 漂流して行方不明になった 愛する人のことを なるようにしかならないと考えるのと どうか助かりますようにと祈るのと どちらが人間的だろうか? 優しさというものは 無力さを噛

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どうか、明日も

思い出すだけで心が温かくなり、胸いっぱいになる。 一生忘れられない、大切な思い出がある。 大学の卒業旅行で友人とフランスを訪れた。子供の頃から大好きなフランスだ。 ちょうどその頃、ヨーロッパの情勢が不安定で、女性だけの二人旅は…と家族から心配された。けれど、心配しながらも、無事を信じて、温かく笑顔で送り出してくれた両親にとても感謝している。 行きたい美術館も、行きたいお花屋さんも、行きたいパン屋さんも、全部全部全部行き尽くすことができた。お土産も購入し、大満足の気持ちの

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【詩】明日の朝

降るように舞った花びらが いつしか何処かへ去るように 刻んだはずの足跡が 儚く消えていくようで 振り向いては おぼろげな足元が寂しがる 心弱いこんな日も 何もなかったこんな日も 移ろう時は手を離さない 必ず私の傍にいる そしてそっと 明日へと連れて行く また私が歩けるようにと 窓の外には朝がある

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人の持つ力

先日、体調が奮わなかった。 そんなとき、大切な人から優しい言葉をかけてもらった。魔法のように、ただそれだけで一気に不調が吹き飛んだ。 どんな良薬にもまさる、優しい言葉だった。 ちょっと調子が悪いとき、 「ちょっと調子が悪いんだ」と伝えられる人がいること。 それは本当に有難いことなんだ、と実感する。 調子が悪いとき、黙って隣にいてもらったり、優しい言葉をかけてもらったり、静かに寄り添ってもらえることがどれだけの力になるか。 人の優しさは、世界中のどんな強力な薬よりも、

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和華蘭(わからん)文化の長崎で訳分からん体験をする3選!

 和華蘭文化とは日本の和、中国の華、オランダの蘭が溶け合った長崎特有の文化のことです。そんな文化を持つ長崎で、一風変わった旅をしてきました(いつものことですが)。  それではどうぞ! ①いぎりすを食べる(島原市)  いぎりすとは島原の郷土料理のことなんですが、元々は愛媛県今治地方に伝わるイギス藻を使った「いぎす豆腐」というのがルーツだとされており、「いぎす」が「いぎりす」になったようです。こちらは島原城の東側の堀端にある中屋というお店で、いぎりすを買って食べてみましたが

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今日はヌシ(ねこ)の日。

閲覧ありがとうございます。 今日は、2月、22日で、 ねこさまの日! だから、とりあえず、書こうかなぁ。猫飼いの 一員として。。と、思っただけなんで、 特別な出来事があったとかではありません。 うちのヌシは2月で18歳と半年、、人間にしたら 90歳になります。 本などで、読むと、老猫は、1日の大半を寝ていて、動きが少ないと、学習していたのですが、 ヌシは、わたしが仕事に行ってる時間にたっぷり 昼寝 わたしの、帰宅時間帯にご飯をもらい、 わたしが帰ったら、居間で

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【ショートショート】平均アンバサダー (1,400文字)

「もしもし、島田弘樹様のお電話で間違いないでしょうか?」 「え、はい、そうですけど」 「おめでとうございます。このたび、島田弘樹様は今年度の平均アンバサダーに選ばれました。つきましては、今後の予定をお伝え致しますね」  知らない番号から電話がかかってきたと思ったら、知らない女性に、知らない内容で褒められた。当然、俺は困惑しつつ、ただ、祝福の声は素直に嬉しくて、 「あ、ありがとうございます」  と、思わず、感謝を口にしていた。 「本日より島田弘樹様には平均アンバサダ

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【ショートショート】究極のダイエット薬 (1,254文字)

「産後の体重で悩んでいるって言ってよね。だったら、これ、飲んでみ。究極のダイエット薬」 「なにそれ。怪し過ぎるでしょ」 「でも、マジで凄いの。1錠飲んで寝るだけで、朝には500グラムは減ってからね。わたしも疑っていたけど、試してみたら本当でビックリした。誰かに教えてもらったんだけど、あまりの効果でバカ売れしてて、入手困難になっているみたい」 「ウソくさっ。そんなレアなもの、どうしてタダでくれるのよ」 「友だちだからに決まってるでしょ。それに用法容量が厳しくて、たくさん

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昼下がりの故障は、僕を修復させた。

しかしながら、僕の携帯がどうやらおかしいと気付いたのは画面をタッチしても反応しづらくなったからだった。僕が携帯に嫌われたのか、僕の存在が薄くなったのか。どちらにしても「のほほん」と生きようとしている僕に「のほほん」とはさせないこの事情は、到底好ましい状況ではなかった。 「『のほほん』としてんじゃねぇ」と、遠い日の部活で顧問の先生からおもいっきり怒られている友人を横目で見ながら、怒るには可愛い言葉だなと「のほほん」の意味を調べた。 気楽に無頓着でいる様だと書いてあった。

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また春が来る

長かった冬とお別れし、大好きな春との再会。 そして、大好きなさくらとの再会。 ただひたすらに 美しく、麗しく、静かに咲いてくれるさくらたちに 一体どれだけのひとが救われているのだろうか。 快晴の日も、暗い夜も、風が強い日も、何も変わらず、ただひたすらに美しく咲いてくれている。 いっせいに咲き、いっせいに散るさくら。 さくらのみんなは、本当に本当に仲良しなのだと思う。 咲いている間みんなでたくさんお喋りし、 「また次の春に会おう」と約束しているのかもしれない。 だ

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【詩】水槽のある部屋

時が静まる夜の中 小さな今を刻むのは 片隅にある水槽の音 綺麗に終われなかった一日を 灯りの下で拭いながら 少しのやりきれなさと淋しさを 灯りの下で温めながら 過ぎる時間を聞いている また明日と 笑顔で私に言いうために 今日と明日の間の時間 心の時間 おやすみなさいを言う前に

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