H30.12/1（土）
写真家・岩根愛『KIPUKA』（キプカ）のトークショーを聴講。写真集の造本を手掛けた町口覚がお相手。

面白かった。

展示作品のクオリティ、壮大な物語の構成、ハワイと日本、過去と現在のうねり、つなぎ方。そして、遠く離れた二つの国で鳴らされる福島音頭のビートに酔い、溶け込む、民のエクスタシー。

写真集は、展示とも、動画とも静止画とも異なる不可思議な映像力を持っている。地球の脈動をより強く感じた。

トークでは、写真作家としての深いこだわりを持つ岩根氏と、デザイナーとしての大局的な見方、受け手の「想起」を促すことを説く町口氏の、二つの生き方が見えた。

久しぶりに脳に胃薬が欲しくなるぐらい何だか強烈だった。消化に時間を要した。「私は本当に今を生きているか？」そう自分に問わざるを得ないぐらい、生命力について語っている作品だった。