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閉鎖病棟入院日記Re.⑥

お正月の病棟は静かだった。
日勤の看護師さんもいつもよりかなり少なくて、心なしか患者さんも普段よりも静かだった気がする。

1月1日元日の朝は、いつもと変わらない普段通りの朝だった。
「あけましておめでとう」「今年もよろしく」という言葉がチラチラ聞こえたくらいで、あとはいつもの朝とほとんど変わらなかった。

ただ1つ、いつもと違ったことがある。
それは、三が日は食事のメニューが豪華だったことだ。
お赤飯、茶碗蒸し、天ぷら、ネギトロ丼、カニ飯など…
ちょっと気分が上がるような食事になっていた。
年末年始を病院で過ごす患者さんに向けて、せめて食事だけでもお正月気分を味わってほしいという栄養士さんの気遣いが感じられた。
でも残念ながら、私はお正月料理はあまり得意ではない。
そのため、苦手な料理は残すか、友達に食べてもらった(本当はダメなんやろうけど…笑)。

明日からまたいつも通りの日々が戻ってくる。
看護師さんの数も増えるだろうし、売店の買い物もできるだろうし、OTや主治医の先生の回診も再開する。
この年末年始の1週間は何もなくて辛かった。
「長かったようで短かったような…」というフレーズをよく聞くけど、私にとってこの年末年始は「とにかく長かった」がベストだと思う。

年末年始は希死念慮が特に強くて、泣いては看護師さんに慰めてもらって、頓服を貰うのを繰り返していた。
そして何もしたくない(何もできない)ため、ずっとベッドで横になっている状態だった。
その状況が12/19〜1/3までずっと続いていた。
とにかく辛かったし、早くこの苦しみから解放されたいと思っていた。
年末年始が終わるから解放されるというわけではないけど、主治医の先生に話を聞いてもらえるだけでも全然違うと思う。

そして昨日で入院して2週間が経った。
前の入院は2週間でしんどくなって退院してしまったから、今回はひとまず2週間の壁は越えられそう。
お薬の調整をして、今回はちゃんと気分を安定させてから退院したい。
でもやっぱりできることなら早く退院したいと思ってしまう。
この辺も主治医の先生に相談したい。

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