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i-新聞記者ドキュメント、を観た!

制作:2019
監督:森達也
撮影:小松原重幸 森達也
出演:望月衣塑子

■あらすじと感想
東京新聞:望月衣塑子記者の「記者としての戦い」の一部始終の映画。特別に反権力ではなく、反体制でもなく、記者として至極真っ当な方にもかかわらず、真っ当だから突出してしまうという奇異な現象のドキュメンタリー。

■望月記者と東京新聞に称賛を送りたいドキュメンタリーです。頑張れ東京新聞!と望月記者をみて思えたら東京新聞はその価値を最大化していると思うのです。                             

■当たり前のことを当たり前に問うても、返事が無い社会。結果として、それを肯定してしまう社会。沈黙は金。見ざる言わざる聞かざる、の社会。我々が生きている社会を望月さんを通じて見せて頂きました。この映画が見せてくれた「菅が代弁する政府対応」を見て、なぜこんな政府・社会になったのか?を問うても意味はなく、こんな社会だからどう立ち振る舞うか、を”忖度”という言葉に置き換えて、目をそらしている事に関して異議を唱えるべきではないか。すでに我々ではなく「私の問題」として、もう一度考える作業を進めなくてはならない。死ぬ前に何が出来るのか?望月さんは東京新聞に守られてはいるが、果たして私のような個人はどうか?警察は守ってくれない。選挙に行くのは最低限の抵抗とは。市民は自らの意見に忠実になって全てを捨てるべきではなく、何が出来るのか?を考えないといけない、と思ったドキュメンタリー映画でした。

i新聞記者2

■フリーの森監督が、記者会見に参加したい、と申し込んだりするのは、やらないよりましだけど、ドキュメンタリーの説明感が満載でこのシークエンスは必要ないのでは、と思いました。この尺を有効に使用してほしいです。

■記憶に残るカットは、ラストカット。望月さんがカメラ目線で立っている作った映像。もしかしたらですが、このカットはエンドではなくオープニングで使おうと思われたのではないか、という感じの空気感でした。

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