【詩】始発までの恋愛感情

遠ざかる最終電車 

すぐに帰る気はない

始発は5時間後

階段を下り街に戻る

橋の上で俺流の釣り糸を垂らす

「いかにも」な君はすぐにキャッチ&リリース


また俺流の釣り糸を垂らす

そう時間は掛からずHIT!

手応えはアリ


明るすぎる夜中の街で2人彷徨い

寒さ凌ぐ場所探し 


始発までの浅はかな恋愛感情

戯れていれば時計は進む

2人さらけ出していても仮面は取らない

自分を明かさないひとときの約束


東の空が白くなり始め

溶けていく拘束と浅はかな恋愛感情


眠っているのか眠ったフリなのかなんてどうでもいい

浅はかな恋愛感情の終わりに薄っぺらい代償を置き

何も言わず部屋を出て

白んだ雑踏の足音に混ざる




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