せこ@脳出血サバイバー

2016年、38歳の時に脳出血(右被殻)で倒れてから、左半身に感覚麻痺(しびれ、痛覚、…

せこ@脳出血サバイバー

2016年、38歳の時に脳出血(右被殻)で倒れてから、左半身に感覚麻痺(しびれ、痛覚、温度感覚)を持ち、高次脳機能の低下を感じながら、単独スペイン留学を成し遂げた脳出血サバイバーの気持ちを綴っています。 目標はもう一度、日本で会社勤めをすること。絶賛、就職活動中!!

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その本は、私が感じる不自由さを言語化し、私の代弁者となった。

私は脳出血を起こした自分の脳に、なにが起きているのか、これからの将来、自分がどうなるのか、不安でたまらなく、ひたすらインターネットで答えを見つけようとしていた。 その時、偶然見つけたのが、ルポライターである鈴木大介さんが脳梗塞を起こした自分の脳について書いた本である。 養老孟司さんが、その本をこのように紹介している。 「人が変わること」とは「「脳が変わること」。その脳の変化を当事者が記録した、貴重なドキュメントである。ーーーーー 養老孟司 そして、何より、”深刻なのに笑え

    • 急性期の食事スタイルが私にもたらしたもの。

      普通、食後に感じるのは、満腹感や、満足感だと思う。 仮に嫌いな食べ物を食べたとしても、疲労感、倦怠感を感じることはないはず。 私の場合、HCU(個室だったかも)へ移動になり頭痛も収まり始めて、嚥下障害の検査され問題ないと判断されると、食事が開始された。 食事ができるのは嬉しいが、食後に(ひどい時には、食事中から)長時間運動し終えた後ような疲労感と、倦怠感に襲われていた。 私は、ベッドが汚れるのを嫌うので、ベッド上での食事を嫌がった。 ”こぼれ落ちた食べ物と一緒に寝るなんて!

      • 小室哲哉の引退会見が高次脳機能障害を持つ人へ与えたもの。

        小室哲哉の引退会見を見たとき、なんとなく違和感というか、彼への怒りを持ったことを覚えている。 当時は、高次脳機能障害という後遺症とともに頑張って生きているKEIKOへの裏切りに対しての怒りよりも、 ・不倫の理由をKEIKOの高次脳機能障害がきっかけかのような発言内容(はっきりと、そう言っていませんが) ・浮気をした旦那の口から高次脳機能障害という後遺症についてはなされたこと この2つに対して怒りや違和感を感じていたと思う。 そして離婚報道があった今、自分の気持ちを整理して

        • 後遺症とともに生きることは、浮気発覚後の夫婦関係と似ている。

          脳出血による後遺症は人それぞれである。 脳出血で多いとされる「被殻出血」による片麻痺、感覚障害や構音障害に高次脳機能障害など様々である。 では、これらの後遺症は完治するのか? いくらネットで探しても、正確な答えは出てこない。どのサイトや記事も”回復する”とはあるが、”完治”とは書かれていないのである。 後遺症が発症するのは、脳細胞が破損されたからである。 脳は体の各機関へ指示を出す重要な部分である。その部分が損傷するわけだから、指示はうまくいかなくなる。つまりは、体に何らか

        その本は、私が感じる不自由さを言語化し、私の代弁者となった。

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        • 脳出血が起きたので、スペインへ行ってみた。
          2本

        記事

          それは、尿意とともに・・・・②

          一瞬、何が起きたかわからなかった。 頭の中は、 あー、どら焼き!私のどら焼きがっ!! いやいや、それどころじゃない!漏れるっ!トイレ、トイレっ!! 転んだからには、起き上がろうとするのが当たり前で、 私も椅子に捕まり、立とうとするが、 何度立とうとしても、立てない。 まるで、初めてのスノボの時、転んだまま起き上がれないように。 立てない?!なんで??おかしいっ!!!  トイレに行きたいのに〜〜〜〜っ!!! この時、自分の頭の中の血管がブチ切れてるなんて思いもしなかった。 ブ

          それは、尿意とともに・・・・②

          それは、尿意とともに・・・・

          脳卒中で倒れる時って、どんな風になるんだろう。 私は、いきなりブラックアウトしてバタッと倒れるのかと思ってた。 実際に経験するまでは。 だって、よくテレビとかでバタって倒れる映像見るから。 意外とその時の状況とか覚えているもんだ。出血場所に影響するんだろうけど。 くも膜下とかだと、ひたすら「痛いっ!!」とかなんだろうなぁ。 私の場合は、・・・・3年経った今でも結構鮮明に覚えてる。 「トイレっ!!トイレに行きたいっ!!!」 ACT FAST脳卒中の前兆として【FAST】で知ら

          それは、尿意とともに・・・・

          脳出血が起きたので、スペインへ行ってみた。

          はじめまして。 私は3年前の38歳の時に右被殻脳出血を発症し、 3ヶ月間のリハビリ入院後に職場復帰し、 そして、2年後には単身スペイン留学を経験しています。 幸運にも現在、 左半身に少しばかりの違和感(痺れのようなもの)を残しますが、 元気に通常の生活を過ごしています。 倒れた当時は、これから自分がどうなるのか、 どんな生活になっていくのか、不安でたまらなかったです。 とにかく、将来が不安でした。 なので、先の見えない将来への不安が少しでも消えるように、 毎日、インターネ

          脳出血が起きたので、スペインへ行ってみた。