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恩蔵絢子先生の講演に行ってきました!

姉のお世話になっている施設主催で恩蔵絢子先生の講演「脳科学から見た認知症〜その人らしさは失われない〜」が催されました。
脳科学者である恩蔵先生のお母様がアルツハイマー型認知症になり、お母様と暮らす日々の中で考えられた事をお話し下さいました。
ご本人はまだ40代の可愛らしい方で、語り口も面白く、脳科学のお話も混え、わかりやすくとても楽しい講演でした。

詳しくはこちらの本を。

脳科学では人格を5つの指標で考えるそうです。

姉は外向性、協調性5だと思います!

あくまで平均値の話ですが、アルツハイマー型認知症では神経症的傾向がアップし、他はダウンしてしまうそうです。
もの忘れが多くなって色々な失敗をしたり、周りの人達から変な目で見られたり、怒られたりしたら何かするのが怖くなってやる気も無くなり閉じこもりがちになってしまうのは当たり前ですよね。
新しい事にチャレンジするには安全基地と呼ばれる、自分が絶対に守られて安全だと感じる場所(人)が必要なのです。
姉はママは優しい、ママはこんな事もできないの?とかダメだ、とかバカだ、とか絶対言わないよ、とよく言っていました。
誰もそんな事言わないのになんでそんな事言うんだろうと不思議に思っていましたが、姉自身が自分の事をこんな事もできない、ダメだ、バカだ、と思っていたのでしょう。
母は姉にとって絶対の安全基地なのだ、と思い当たりました。
現在姉は一人きりでいると不安になって外に出て行ってしまうので、一人でいなければならない時は実家で母と二人で過ごしています。
母と二人ならば落ち着いていられるのです。
安全基地である母には本当に感謝です。


恩蔵先生のお母様はピアノの先生をしていて、家事も完璧、活発な方だったのに、診断当初は全くやる気がなくなってソファーにじっとしている生活になってしまいました。
お父様が一緒に散歩する、恩蔵先生が一緒に料理を作る、デイサービスに通う、などのサポートをしていくうちに段々その生活を楽しめるようになっていかれたそうです。
診断当初はお母様がどうなっていってしまうのかとても不安だった恩蔵先生ですが、結局母は母なのだ、という結論に至りました。
できない事が増えて行き、家族の名前を忘れても感情は変わらずそこにある、その感情こそが母なのだ、と。
アルツハイマー症を患った患者の家族にとってとても勇気付けられる講演でした。

このような機会を作って頂いた恩蔵先生や関係者の方々に深く感謝致します。
ありがとうございました。

お話の中で印象的だったエピソードをマンガにしてみました。