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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第139回 「再婚した人の話」

「そういうわけで、知人の話聞かせてよ」
「あの世に来てる人限定になるけど」
「それが聞きたいのだが」
「じゃあ、その人は旦那さんが後妻さんを娶ったわけだけど、その時は少し妬いたという話はしてたわ」
「嫉妬するん」
「自分より綺麗な奥さんを迎え入れたから、とか言ってた」
「それは割とどうでもいい話しやね」
「でも、それだけで二人の行く末が良いものであれ、くらいの気分でそのまま受け入れて見守ってたみたい」
「後妻さんを迎え入れるまでの間は心配したりしなかったんかね?」
「それは小さい子供とか実家暮らしとかだと心配することもあるけど、残された人達の人生について私たちこっち側は干渉できないから」
「こっちから願えば干渉できるやん」
「しなかったら干渉できないでしょう。大体後妻をもらうときに仏壇にお参りしたときに気づいたとか言ってたし」
「それまで、その旦那さんは全然なくなった奥さんに対して意識向けてなかったんかい」
「いや、結婚に関する話がいきなり来たので驚いた、て言ってたわ」
「ならこんな感じで事前に「そんな話が占いで出た」から話してると妻的には安心するのかね?」
「こっちからちょっかい出せるようにはなったわね」
「なんのちょっかいだすん」
「猫好きかどうかはチェックするわ」
「猫が第一かいな、だったら死なないならよかったやん」
「しょうがないじゃない、あなたいるから安心してあの世に行ったのもあるのよ」
「僕が頼りないなら、もっと長生きしたんかね?」
「別れてたかもね」
「そっちか」
「あなたがどうなってもいいけど、若くて幼い女性とかがもしもあなたのとこに来たら、ちょっとどうかと思って止めるかもしれないわ」
「そんなことはないと思うがね。若い子、30代ですでに会話が成り立たんが。それにそういう恋愛対象としては微妙やがね」
「若い子に老後の面倒見させようとか思ってんじゃないの?そんなこと思ってたら結婚はさせないわ」
「若い子の将来の方が大事やが。仮に相手が出てくるとしても40歳以上でないと釣り合わんと思うよ」
「自分の分をわきまえてはいるのね」
「変な夢は持たないのが人生だが」
「あの世からすると、生きてる人が仏壇で話しかけてくる時に話題として持ってきたらそれについて対処するというところ」
「仏壇ないなら?」
「なくても祈る時に伝わるわ」
「じゃあもし相手っぽい人が出てきたらまた祈るよ」
「そういう人が出てきたらわかりやすい感じで合図入れるわ」
「そんな手伝いができるんなら最初から言えばいいやん」
「まだ出てくるかどうかわからないじゃない」
「基本的に、早めに相談してると、何かある時にサインを送ってくれるってことかいな」
「そうね。さっきの親戚もそうだけど、あの世にいて残った夫や妻が結婚するのを見て悲しむ人はいないわ。
その人がちゃんと生きていくのであれば、何しててもいいのよ」
「鬱々として早くに病になって後を追うようになくなる方もいるがね」
「そんな人は後妻とか取らないじゃない。とる人と取らない人はなんとなく決まってるのよ」
「僕は果たしてどうなのかね?ほんと今の所今度買った大型バイクが9月くらいにやってきたら、早速どこに出かけるか、とか考えてる方が楽しいがね」
「まだ来てないのに」
「来る過程で色々妄想するのがゲンキになる秘訣やがね」
「後妻がやってきた妄想すると?」
「なんかこう、色々やること考え始めて精神的に追い詰められるが。おかげで先日の結果見てから久々に痔の調子が悪くなったがね」
「精神面でそんなダメージ受けたの?」
「そんなことになったら、家の荷物どうしようとか考えるがね」
「まだ決まってないのに」
「バイクが来ることを考えるとワクワクが止まらないけど、後妻が来る可能性を考えると痔が悪くなるくらいストレスがかかる場合は、後妻について考えない方がいいのではないかと思うが」
「そこまでストレスになるとか、そんなに繊細だったのね」
「未知の現象に出会うと人間はストレスがかかるもんやが。
今真っ暗な未知の先に「バナナが落ちてますよ」とか言われてる状態に近いがね。
踏んだらコケるのか、もしくはうまく拾えば食べられるのか、房で落ちてるのか、一本で落ちてるのか、とか考えることで色々頭悩ますがね」
「そんなこと考えないでいいのに。私と結婚決めた時はそんなの考えてなかったじゃない」
「先に「結婚せねば」という義務感が出たからね」
「じゃあそんな人が出てくるんじゃない?」
「その気配がないのが怖いがね」
「そういう悩むのもまた青春っぽくていいじゃない」
「青春という年齢ではないが」


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