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品種を知れば深まる日本茶の魅力

日本茶にも品種があるのはご存知でしょうか?

例えばリンゴであれば、ふじ、つがる、王林、トキ、ジョナゴールド・・などなど
全部で95品種あるそうです。

ちなみにここにあげたリンゴの品種を見て
この品種ってもしかして・・・と思われた方
そうですね、JR駅構内の自販機やキヨスクで見るあれです


私は酸味の強い「ジョナゴールド」がお気に入りです

私オックンもかなりのリンゴ好きなので、品種ごとに風味の違いを楽しめるこのシリーズを自販機で見つけるとついつい買ってしまいます。


日本茶の品種の数は?

では今日の本題です。
日本茶の品種は何種類ぐらいあると思いますか?

「10種類ぐらいでしょう」
「いや、意外と多くて30種類ぐらいはありそう」
「リンゴと同じぐらいの数でビックリというパターンだな」

正解は
128品種

ええぇっっ!!!そんなに⁉
という声が聞こえてきそうです

超ニッチですが品種に関する専門書籍もあります。

一般の書店では入手不可です

ここに書かれた品種名のうち聞いたことがある品種名っていくつぐらいあるでしょうか?
またそのうち実際に飲まれたことがある品種はいくつぐらいあるでしょうか?
ちなみに私オックンはスパイス営業マン時代に日本茶にハマり、いろんな日本茶を飲みましたが品種の存在自体を知りませんでした。

品種への初挑戦で惨敗からリベンジまで

4年前に日本茶業界に入っていろんな品種があると知り、いろいろ購入して飲んでみました。
確かに、品種ごとでそれなりの個性があるのは分かりましたが、ではリピートして継続して飲みたいかと聞かれると、それよりも深蒸し茶や茎茶や釜炒り茶とか、茶種で選ぶ方がいいと思ったのが正直な感想でした。
つまりその当時、品種の魅力を感じることができなかったということですね。
(品種の茶葉に魅力がないのではなく、品種の魅力を引き出す淹れ方を知らなかったことを後で知りました)

そして昨春「CRAFT BREW TEA」というボトリングティを自社工場で製造、発売開始することになり、
品種について深堀りしないといけない機会が訪れました。
何しろ最初に発売したEtude(エチュード)というシリーズが、品種名をそのまま商品名にした単一品種のボトリングティ

すべて単一品種です


お客様に案内する私自身が品種の違いを説明できないことには話になりません。
何度も飲み比べ、品種に関する情報を収集し、知識レベルで何とか説明していました。

お客様が気づかせてくれた日本茶の品種の魅力

本当の意味で品種の魅力に気づくようになるのは、実際に試飲されたお客様の感想やコメントからでした。
日本茶ボトリングティーをご検討いただくのは、ミシュランに掲載されるような名店やラグジュアリーホテルなど、特別な時に訪問するようなお店。
そして実際に試飲いただくのは、そういったお店やホテルの料理人、シェフ、ソムリエ、支配人といった感度の高い方々

GINZA kappou ukai 肉匠

そういう方々でも、日本茶に品種があるのは初めて知ったという方が多く、品種で飲み比べはもちろん初めてという方ばかり。

なので品種に関する予備知識はなく試飲いただくことになるのですが、そこはさすが研ぎ澄まされた味覚をお持ちの方々。
品種それぞれの繊細な持ち味や魅力、品種間の違いを瞬時に感知します。

また日頃、一流の料理やワインなどについてお客様に説明する立場の方々でもあるので、その表現力も実に多彩!

「トマトジュースを透明にしたような旨味」
「茶葉を噛み締めてあふれ出る蜜のような甘さ」
「完熟前の桃の皮のような甘い香り」
「このタンニン感がロースの脂身をほどよくクリアにしてくれそう」

いろんな日本茶の書籍やサイトで品種について勉強してきましたが、ここまで繊細な表現はお目にかかったことがありません。

ここにあげた表現はほんの一部ですが、このように表現される方々は皆様その場で導入を決められます。

茶葉で品種の魅力を見つけるのは宝探し並の難易度

茶葉から急須で淹れた時にはなぜこれほどの魅力がわからなかったのか?

上記の秀逸コメントのような旨味、甘み、香り、渋み(タンニン感)というのは、急須で淹れる際のお湯の温度や抽出時間のほんのわずかな違いで、ガラッと変わってしまいます。
また旨味や甘みは低温の方がよく出やすく、逆に香りは高温の方が出やすかったりと、同じ茶葉でも風味の要素によってベスト条件が違うんです。

そしてもちろん品種による持ち味は、旨味だったり、香りだったり、或いは両方だったり、128品種の数だけ持ち味があります。

そう考えると品種に応じたベストな条件を1℃・1秒単位で見つけるのはちょっとした宝探しみたいなもの?そして毎回1℃・1秒単位のベスト条件で急須で淹れるとなると・・考えるだけで大変そう

丸七製茶が宝探しで見つけた品種の魅力

CRAFT BREW TEAは、まだ128品種までないですが、個性的な品種を選んで、丸七製茶として限りなくベストに近いと考える1℃・1秒単位の条件で抽出・ボトリングしてますので、丸七製茶が宝探しして見つけた品種の魅力を手軽に楽しんでいただけます。