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幼稚園の頃の自分と出会った

実家の片付けをしている
誰もすまなくなった家は、懐かしさよりも
どこか寂しさを感じる

まずは生い茂った庭木を伐採していく
時にお隣にはみ出ている部分を中心に
家の壁に向かっている枝もバッサリと

到着した時は暗く光が弱くさえ感じた庭が
明るく日がさした
庭仕事はこれだから好きなんだなぁ

大量に出た枝をどうするかは
多方面に確認中

次は家の中
本当にたくさんものが詰まっている
母の作った紙人形や木目込み人形、絵手紙に
習字、それぞれに道具と作品が山ほど

父は父で書類を溜め込む人だったので
紙ものが唸るほどある
趣味の作品もたくさんだ

そんな一つ一つを見ながら、
そういえばこんなこともしてたな
展覧会にも出してたっけ
などとしばし思い出に耽る

あるエリアに紙袋でまとまったものを発見
兄と私の幼稚園のころのお絵描きだ
記憶には全くないけれど、
こんなものまで残してくれていたことに感謝

複数あったお絵描きから、
一冊だけ持ち帰った
自分の手がスタンプされているもの
今の手と比べると、おっきくなったねぇ
と、思わずつぶやいた

他の絵も、不揃いの人物や風景
味があるお絵描き
ここは原点回帰、大切にしまっておこう

あの頃の記憶は全くないけど、
あれから半世紀近く経っている
あの頃の自分が、今の私を見たら
どんな風に感じるだろう
仲良くお話しできたらいいな

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