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不同意性行為ってなに?

勇気ある行動にきりっとした美人だったので、たちまちマスコミは飛びついたが、こういう時、わらわらとボウフラのように湧き出てくるネットのヨタ情報。それ「ハニートラップ」だの「美人局」「左翼のまわし者」だの書かれ、女性はインタビュー中涙ぐんでいた。中には「一緒に酒飲んでるっていうことは、もうOKってことなのに文句言うな」といった論調があって驚いた。重要な事はどんなギリギリのところへ行ったとしても、女性がNOといったら絶対にNOなのだ。それを無視したら絶対に犯罪なのだ。

「週刊文春」622日号連載コラム「夜ふけのなわとび」林真理子氏より

私はこれを読んだ時に、ちょっとがっかりした。昔、よく林真理子氏の本は読んでいただけに、彼女の男女関係における皮肉っぽい見方や、俯瞰して見る姿勢に少なからず、尊敬もあったから。なのにどうだろう、この事件に関しては全く本質を見ようとしていない。
「勇気ある行動をするきりっとした美人。ネットではハニトラだ、美人局などとヨタ情報と決めつけ、一緒に飲んでるという事はもうOKという事だろうという論調があって驚いた。」とあるけど、そりゃあ就活で来た女性が手酌で飲んで、酔ってトイレで寝込んだら誰でも驚きますよ。氏は事件については週刊誌程度の情報だけで、これを書いたのであろう。もう少し、探ってみたら小説のネタにだってなったかもしれないのに、勿体ない。日頃、男女の機微について鋭く切り込んでいた先生なのに、これは筆が冴えなかった御様子。何処かに配慮してなのかな〜
とりあえず、事件と先生の感想は置いておいて、問題はその下の文言だ。
「重要なことはどんなギリギリなところへ行ったとしても、女性がNOと言ったら、絶対にNOなのだ。それを無視したら絶対に犯罪なのだ。」
これは不同意=レイプ、犯罪としろという事なのだろうけど、殆どの性行為が密室で二人きりで行われるのに、どう客観的に判断して不同意の証明をするのだろう。例えば酒を飲む席で知り合って意気投合してホテルに行った。さて、ベットに二人でいちゃいちゃし始めたら、女性が突然、やっぱり嫌!と言い出した。そこで、男性が暴言を吐き、強引に行為に及び、その際に女性が怪我を負った。これは既に強姦致傷で犯罪だ。暴行があったとなれば女性が傷の写真を撮るなり、病院へ行って診断を受ければ証拠も十分で逮捕も可能だと思われる。
問題なのは、嫌と言ったら男性が「どうして?良いじゃない。」と言葉巧みに誘導し、女性も断り続ける事が半ば面倒になり、まあ、いいかと応じた。これは犯罪か?という事。暴力や脅迫に遭ったわけじゃない。結局、ホテルまで来ちゃったし、ちょっと嫌な感じもあったけれど、まあいいかと応じた。でも、本当は嫌だったんだし・・・だから不同意でした、犯罪です。それは少し乱暴な発想ではないだろうか。
特に女性側だけの言い分で不同意を認めて、男性を加害者とするには、かなり無理がある。女性は絶対に嘘を吐かないなんて有り得ない訳で。

ていうか、そもそも嫌な人と、なぜ密室で二人きりになる状況まで付き合うのか?なぜ、そういう状況まで女性が何も言えずに付き合う必要があるの?二人っきりになれる部屋に行こうと言われて、何もしないからと言われて、その先を全く想像せずに、何もされないに違いないと本当に思って付いていく女性って、既にちょっとおかしくないだろうか。その人を信頼していたんです、本当に何もしないと思ったんです。と本気で言うなら、もう少し、社会経験を積み、常識を学ぶまで、男の人と二人きりになる状況に身をおかない事だと思う。
こんな事を言うと、立場上、男性が有利な状況なら、女性から断るのは難しいとか言う人がいるけれど、そんな状況にそのまま身を置いていたら、永久的に逃れられなくなるんじゃないかと思う。だったらそういった異常な状況からは一刻も早く逃げるべきだし、毅然と断れないなら別のところへいっても同じ事が起こるだろう。
不思議なのは、こうした状況に於いて、女性は圧倒的な弱者であると捉える風潮が多いという事だ。現代の女性はそんなに弱いのだろうか。
法律でどうにかするというより、もっと女性が強く意志を表明する事を学んだ方が良いんじゃないかと思う。

密室内の様子を録画でもしてない限りは、行為前後の2人の様子や言動で判断するしかない。そんな不確かなもので犯罪認定をするとなったら、性行為はかなり危険な行為になるんじゃないだろうか。
危なくてワンナイトラブなんて出来ないだろう。やり逃げ許さん!とばかりに訴訟を起こす女性も激増しそう。
だったら、同意書を作成しようという意見も見たけれど、なんだかそれも下衆

まずは、ギリギリで拒否したくなるような相手と密室で過ごすような事態にならないように、女性もすべきだろう。
そういえば、密室でお互いが全裸であってもNOと言ったらNOと言ってた人がいたけれど、密室で何もない男女が全裸でいる状況って、そもそもどんな状況?
こと、性行為において、女性至上主義はいかがなものかと思う。全ては私のお気持ち次第、男にそれを拒否する権利はないって言うなら、そういう女性は男性と性行為はしない方が良い。そこに相手に対する思いやりや気遣いがないから。
恋愛や性行為は相手への愛情や思いやりが無ければ、欲望の捌け口でしかない。
勿論、暴力的なレイプは許されるものではないけれど、お気持ち次第で犯罪とするような法案を作る事に賛同は出来ない。

男だって、嫌々応じてる場合だってあるんだよ。そんな気持ちも湧いてこない相手なのに、女の方が積極的で渋々って事だってある。それであの時、本当は嫌だったのに彼女がって訴えられたらそれも認めるんだろうか。
男にはそんな権利はない!って言うならこんな法案は馬鹿げてる。
根本から馬鹿げた法案だとしか私には思えない。
犯罪だと思ったら、証拠の保全をして直ぐに警察に行く。自分の身は自分で守る。弱い私を助けて〜私は被害者なの〜といつまでも無垢な女の子でいたがる風潮に乗るのは、いい加減止めよう。

最後に、伊藤さんは自身の著書には強姦致傷ともいえる、暴行の様子を書いているのに警察では準強姦で訴えた。もしかしたら薬を盛られたかもしれない、盗撮されたかもしれないとまで本に書いた。
弁護士と面談に行った際には負傷したという膝に包帯を巻いて足を引き摺って歩いていたらしい。
なのに、民事で不同意が認められたと喜んでいる。私にはこれが不思議で仕方ない。あんなに酷い暴行を受けたのに、不同意しか認められなかった。司法は私の味方ではなかったと、私なら悔しくて涙が出る。ニコニコと笑って会見していた彼女から、そういった悔しさは伝わってこない。

不同意性行為罪は本当に必要だろうか。

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