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アメリと過ごす夏の終わりのイル・ド・フランス : 中編

こんにちは。あまりDisneyには詳しくなく、一番好きなキャラと問われるとプリンセスの誰かではなく「TOY STORY のリトル・グリーン・メンに決まってるやん」と即座に答えるわたしによる、Disneyland Paris編をはじめます!

…不安な幕開けとなりましたが、この記事ではアトラクションなどの紹介ではなく、Disneyland Parisで働くアメリや同僚の方々と話したことを書き留めることにします。

まずはじめに、Disneyland Parisのキャッチフレーズをご紹介すると…

❝ Where Magic Gets Real ❞

Get ready to walk down memory lane with the previously-recorded broadcast of one of our most exciting shows which lit up...

Posted by Disneyland Paris on Sunday, May 10, 2020

翻訳するとそのまま「魔法が現実になる場所」です。素敵ですね!日本のTDRの方はと言えば、公式サイトを見てみましたがわかりませんでした。(諦めた)

Disneyに対する熱意は人並み以下のわたしですが、今から書く内容によって、憧れや尊敬の気持ちが生まれた素敵な日でした。これはアメリが連れて行ってくれなければ体験できなかったことなので、アメリへの感謝の気持ちを添えて書き始めます!

魔法が現実になる場所

まず、エントランスの花壇と建物の少し淡い色合いがすごく素敵でした!
好みのピンクが一堂に会するこの場所、写真を見返す度に可愛くてなんだかほんわかします。

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アメリのオススメは火曜日

冷静な情報を提供してくれるアメリによると、Disneyland Parisに入園するのにオススメなのは 火曜日 とのことです。2016年当時の数字にはなりますが、データとして入園者数が一番少なくなるのが火曜日だそうですよ。言われてみれば、アトラクションも60分以上は並びませんでした!USJの魔法界にて120分以上よく並んで足腰を痛めるわたしには、まさに夢のような短さの待ち時間でしたね…。

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火曜日の正午付近でこの入園者数!

一言で表すと「人混み」になる休日のTDRにしか行ったことがありませんでしたが、ここは経営が心配になるほどの人の少なさ…ではなく、ええと、人混みじゃなくて動きやすかったので助かりました。

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パレードの最前列だって確保できましたよ!平日だとTDRもこんな感じなんでしょうか?詳しくなくてすみません。

ヨーロッパを代表することの誇り

Disneyland Parisの象徴とされるオーロラ城の姿が目に入ると、このフォルムや配色が気に入って思わず何枚も取ってしまいました。

このオーロラ城は、ヨーロッパの様々なお城のテイストをミックスさせたデザインとのことでした。これはアメリの同僚さんが説明してくれた情報です。実は、それを聞くまではこのお城もシンデレラ城だと思っていました。興味と知識が不足していたことを反省します…。

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ただ、これだけは素直に感じたことなので、わたしはアメリに伝えました。

「日本のディズニーランドとは違って、パリのディズニーランドって雰囲気が出てるね!」

この言葉に対するアメリの返答に、わたしは感動したのです。

「ここは確かにDisneyland Parisだけど、わたしはユーロディズニーだと思ってる。アジアと違ってヨーロッパのディズニーランドはここにしかないから、ヨーロッパ諸国の代表だと思ってるの。そんなところで働けることを誇りに思っているし、どんな風にゲストに接したら楽しんでくれるのかをよく考えてるんだ」

ここまでは素敵だなぁと思ったことですが、アメリが続けて話してくれた次の言葉を聞くと、それに尊敬の感情が加わります。

「フランス語しか話せない社員はいないよ。そもそもフランス人だけじゃなくて、多国籍を採用しているしね。接客に困らないレベルの英語は全員話せるし、外国語って意味だけじゃなくて、手話を習得したスタッフだったり、近隣諸国のドイツ語やスペイン語も話せる社員がたくさん居るの。わたしは次はイタリア語を勉強する予定だよ、正直そんなに興味はないんだけど、イタリア語を話せるスタッフが今少なくてね」

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↑ 大歓迎してくれたフランス国籍以外の同僚さん

その理由で外国語の勉強をはじめるアメリを、ただ尊敬します…。ゲストのために第2ヶ国語や第3ヶ国語を勉強するプロ意識と、それを社員のほぼ全員が維持していることには驚きました。

近年インバウンドが増えたことによって、日本の接客業の方々も英語力を身に付ける必要が高くなってきていると思うのですが、外国人の友達には「日本では英語で会話が成り立たなくて困った」なんて意見をよく言われます。

悪口を言われているわけではないんですが、英語で会話がしやすかった場所の方がリピートしやすくなる気がするんです。アメリもその意見には賛成してくれました。そうなると、Disneyland Parisのスタッフの方々の言語スキルは重宝されますよね。数日、数週間で手に入るスキルではないので、仕事のため・ゲストのために、日々努力してくれていることが垣間見えた会話でした。

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この時アメリはまだ23歳なので、ワーキングホリデー制度を使ってまた海外で仕事をしたい気持ちもあるけれど、目指していたDisneyland Parisの社員になれたので今はここで働き続けることしか考えていないと話してくれました。

一方わたしはと言えば、仕事を辞めて旅しに来ていた身である上に、失恋後だし、明確な将来の夢もなく、本当にフラフラした状態であることを恥ずかしく思いました。そして、努力家のアメリを前にして、自分が情けなく思えてなりませんでした。

❝ 落ち込んだ時はまたここに来てね ❞

これが日本であれば思ったことを口に出さずに終わるのですが、英語だとなぜかポロッと言葉にしてしまうことがよくあります。なので、素直にアメリに感じたことを「わたしは本当にあかん人間やわ」と話しました。すると、わたしのネガティブな発言を彼女が掬い上げてくれました。

「あなたはシドニーで出会った時も人生に行き詰まったなんて話をしてた。そして今も似たことを話したの。だけど、あなたはそれを変えたくてシドニーに留学したんでしょ?身体に悪影響な仕事を辞めて、縁がなかった彼氏と別れて、今パリに居る。来週にはアルザス地方をひとりで旅するし、その後はスイスやスペインに行く予定だってあるんでしょ?その行動力がある限り、あなたは活き活きしてるよ。『自分の過去の生活は良くなかった。だからここに来た!』なんて笑って話せる人、わたしはあんまり出会ったことないよ。そんな風にネガティブな出来事を笑い話に変えて、遠くの国まで来るあなたは、自分の将来だって素敵な方向へ変えられるよ」

この会話はDisneyland Parisからアメリの家まで帰る車の中で話したのですが、わたしは大人げなく泣いてしまいました。

「落ち込んだ時はまたここに来てね!わたしが社員である限りはまた招待するよ!」と話してくれたアメリの笑顔は忘れません。

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留学中は何人かのフランス人と仲良くなりましたが、わたしの中ではフランス代表はアメリです。

たとえば日本の友達がフランスを訪れるとして、はじめて接するフランス人が彼女ならいいのになぁと思うんです。ホスピタリティに溢れた、まさにDisneyland Parisの社員の名に恥じぬ女性です。

誰かが見る幸せな夢には、与えてくれる側の誰かのたゆまぬ努力がある。

夢を与える仕事をする方々、そしてその中で若くして活躍するアメリは、本当に素敵でした。

後編に続くよ!


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