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ラマダーン③断食が無効になるとき

アッサラームアリコム!
日本人ムスリマのマリヤムです。

本日は、ラマダーンの補足編として

断食が無効になってしまう場合や
免除される条件
免除・無効になった後の対処法についてお伝えしていきます。

ムスリムたちにとって大切なラマダーンをより
正しく行うヒントにして頂ければ幸いです。



では、

ラマダーンのおさらい

から行きましょう。

ラマダーンとは?

イスラム歴でラマダーン月のことを指し
そのラマダーン月の約一か月間は
飲食を一切たち、人の悪口や、性行為、喫煙などからも
遠ざかります。
と言っても丸一日断食する訳ではなく、
夜明け前から日没までの昼間の間のみです。

日没後は断食明けのイフタールという食事をとり
夜の礼拝の後は特別な「タラウィー」という少し長めの礼拝を行ったり
クルアーンを読むなどしていつもよりイスラムに親しむ時間が増える一カ月となります。

詳しくは過去の記事をご参照ください。

ラマダーン6パターンの免除

ラマダーンは、
第二次成長期を迎え
理性のある
全てのムスリム
が実施の対象です。

ですが

1.病気の人
2.旅人
3.脅しにあっている人
4.妊娠・授乳中・生理中の人
5.極度の空腹を感じている人
6.老いにより実施が難しい人

の条件に当てはまる人は免除が認められています。

但し、
旅人は旅から戻ったら、病人は回復したらなど
出来なかった日数分の断食を行う必要があります。

回復の見込みがない場合は、
出来なかった日数分×1日の一人分の食事の金額
を寄付することで断食を免除できます。
これをフィディエといいます。

フィディエの支払いは、現金で寄付しても
食事で与えてもどちらでもよい事になっています。

日本の場合フィディエの最小金額は1500円~2000円程度となります。

ラマダーンを無効にするもの

故意的に飲食、喫煙、性行為をすること。
はもちろんですが、

点滴
麻酔
注射
輸血

もラマダーンを無効とします。

体に栄養分を取り入れることが
断食を無効としてしまうので注意が必要です。

また、わざと断食を破ってしまうと
出来なかった1日に対し、60日連続の断食+1日のカダー(埋め合わせ)の断食を行わなければなりません。
なかなか厳しいペナルティです。

一方で

ラマダーンが無効にならないもの

喘息の吸入器による薬
目薬
点鼻薬
舌下投与
尿管の管への投薬
胃カメラ


断食をしていた事を忘れて飲食してしまった場合

も断食を無効としません。
但し、断食を忘れて飲食してしまった場合は
カダー(埋め合わせ)の断食を1日する必要があります。

わざと飲食した場合に対して寛容な措置と言えます。

この寛容さがイスラムの大きな魅力の一つですね。

本日はラマダーンの免除と無効にすること
にしてお伝えいたしました。

みなさまのラマダーンがすこしでも
よいものになれば幸いです。

ではまた!
さらーむ!


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