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ヤクザと憲法

ご存知ですか?
「ヤクザと憲法」という映画。

先日近所の映画館で運よく上映されていたので飯も食わずに観に行きましたよ。

もうね、すごいですよこの映画

厳密に言うと映画ではなくドキュメンタリーですが
おそらくぼくの中で今年ナンバー1の作品ですね。

簡単に説明すると
東海テレビの人間が一人カメラを持ち
ヤクザの事務所に入って
ヤクザの日常を撮ったり
ヤクザの顧問弁護士の現実を撮ったドキュメンタリー。

大阪西成の指定暴力団「二代目東組」
大阪堺市の東組の二次団体「清勇会」

そこの組長から若頭から組員、部屋住みと呼ばれる下っ端まで
ヤクザやヤクザを取り巻く人間の声を
そのまま映像にしている作品。

この映画は
誰もが持ってる怖いもの見たさの好奇心
恐ろしいほどに刺激しますよ。

しょうもない映画観るくらいなら
ヤクザと憲法を観たほうがよっぽどタメになりますね。

ぼくの家の近所にも組事務所があって
毎日前を通るんですが
結構出入りがあって、普通に彼らとすれ違うことが日常なんです。

日曜は溝の掃除をしたりして
普通に暮らしているように見える彼らが
ヤクザの組織の中でどういう日常を過ごしているのか。

関わりたくないけど
ずっと気になっていたんです。

この映画をおもしろくさせている要因のひとつとして
カメラマンがヤクザに鋭い質問をするんです。

「拳銃ってあるんですか?」

「今渡したのクスリですか?」

おおっ…すごいこと聞くなコイツ!

様々な場面でこういう気持ちになって
観客全員がのめり込んでいくような
雰囲気になります。

そういう質問に対して
ヤクザが半笑いで否定するのが
なんとも言えずゾクゾクしますね。

もうひとつのみどころは

ヤクザと警察のやりとりです。

ネタバレするので軽く言うと
家宅捜索の場面にもカメラが入ります。

そこでのカメラと警察のやりとりは
警察の圧力が伝わるリアルな映像。

ほかにも通天閣のふもとの新世界の
飲み屋のおばちゃん。

「警察がなにしてくれるねん。」

「ヤクザが怖くて商売できるか。」

そんな言葉でヤクザの組長を擁護したり。

ひきこもりからヤクザの門を叩いた若者も。

これ、多分DVDにはできない作品なんで
近所でやってたら絶対観た方がいいですよ。

善悪の境界線がよくわからなくなります。

こういう映像こそ
お金を払って観る価値がある。

そう思えました。

興味が湧いたら
ぜひご覧ください。

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