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【読書録117】「森信三 運命をひらく365の金言」2月編

「森信三 運命をひらく365の金言」(致知出版社)を毎朝読むことを日課にしている。
 一昨年の12月から読み始めて一周したが、今年も読み続けたい。
noteは、昨年6月から書き始めたので、5月までは続けていく。

 というわけで、今回は、2月の中で特に自分のなかで気に入ったものについて取り上げる。


2月5日 情熱の出どころ


森信三先生が、人生観の根本原理という、「人生二度なし」について語る。

「一日一日を真に充実して生きねばならぬ」

この言葉に続けて、どうすれば良いかを語る。

マラソン競技なら一瞬一瞬を全力をこめて走り抜く。そのためには現在、自分は決勝点まで一体どれほど手前のところを走っているか、ということを常に心の中に忘れないということが大切です。いっぱしの人間になろうとしたら、少なくとも十年先の見通しはつけて生きるのでなければね

今月で、49歳になる。10年後には、60の直前を迎える。
どう生きているのか、どう見通しを立てているのか?と問われると、心もとない。

10年前に、今の姿が想像できたか?またその10年前も。そう考えると、10年後は、もっと大きく飛躍した見通し、目標を持って良いのではないかと思う。

そのためには、一日一日を充実させないといけない。
 大学院や茶道・禅、やりたいことはたくさんある。どう時間を使うか?
それが重要だ。
 人生は積み重ねである。

2月12日 視線


この日は、たった二行である。

一眼は遠くの歴史の彼方を、
そして一眼は脚下の実践へ。

たった二行で、心を奮い立たせてくれる。

脚下の実践なくしては、何も成し遂げられない。

2月16日 自分を律するものは自分


 自分を律するものは、自分。まさにその通りである。

どんな事が起こっても、自暴自棄になってはいけない。
自分を律することのできる強い自分にならないと。

2月20日 一日の充実を図る術


 「一日を真に充実して生きるにはどうすればよいか?」という問いに対して、こう教えてくれる。

その秘訣として私は、その日になすべきことは、決してこれを明日に延ばさぬことだと思うのです。

そして、論語の言葉を引用する。

「行って余力あらば以て文を学ぶべし」

まずは、実行が大事。言い換えれば、自分の仕事を果たすことが重要。その上で、ゆとりがあれば、初めて本を読む。

これは、読書が重要ではないという事を言っているのではない。

実行の重要性を力説するために、「行って余力あらば」と言っているという。

実際には仕事をなるべく早く仕上げて、そして十分の余力を生み出して、大いに読書に努めるべきでしょう。

そして読書の必要性、重要性をこう語る。

人間は読書によって物事の道理を知らないと、真の力は出にくいものだからです。

人生において、このバランスは、重要だと思う。
まずは、目の前の仕事。しかしそれでは不十分で、しっかりと勉強して、自分を高めていく。

2月25日 人生を深く生きる


 「人生二度なし」に絡めてこういう。

この限られた年限を、いかに深く生きるかということの外ないわけです。

そしてそこには、寿命のような制限というものは一切ないわけです。

毎日、毎日を大切に生きる。そこに深さが生れてくるのかなと思う。
苦しみから逃げ出さない。また好きなことを極めていく。そんなことから深みが生れてくるのではないだろうか。

2月26日 人生の深浅を決めるもの


 前日からの続きであり、「深く生きる」とはどういうことかに関する森信三先生の回答のようにも受け取れる。

人生を深く生きるということは、自分の悩みや苦しみの意味を深く噛みしめることによって、かような苦しみは、必ずしも自分一人だけのものではなくて、多くの人が、ひとしく悩み苦しみつつあるのだ、ということが分かるようになることではないかと思うのです。

  深みを持つというのは、分かっていてもなかなかできない重たいことである。
 しかし、若い頃はなぜ自分だけかと思うことが多かったが、最近、そういう感覚は持たなくなってきている。
 ある意味では、恵まれているからだろうか?それとも少しは、深みが出てきたのであろうか?

 自分の苦しみや悩みが相対化できると、人の痛みも理解できるようになるのであろう。

 そんな人間になりたい。

 このあと、自分の悩みや苦しみが自分一人のものだと考えると、自暴自棄に陥ることになるというように続く。
 
 人の痛みがわかるようになる。この事こそ、深みをもつ第一歩。

 


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