代謝が良いのは健康の証ではない

代謝率を上げれば若々しくスリムな体型でいられるというのは、現在では全くの迷信だとされています。

代謝率が高いというのは、カロリーの消費が早いということではなく

燃料を燃やすために必要以上に働く効率の悪い代謝状態だということです。

最も健康的な百寿者の基礎体温は、今まで正常だとされてきた37度ではなく、35〜35.5度だと判明しています。



熱を発生させる際にエネルギーを使うわけですが

体は無駄に代謝を上げて熱を発生させるよりも、エネルギーを節約したいと考えています。

高い代謝率により発生した熱は、身体を急速に老化させます。

これはメイラード反応と呼ばれる化学的なプロセスで

ブドウ糖分子がアミノ酸に結合すると、AGEcs(終末糖化産物)と呼ばれる化合物が生成されるためです。




これは最も強い化学結合の一つで、反応には熱が必要になります。

タンパク質と糖を一緒に焼くと考えれば分かりやすいです。

ステーキを鉄板で焼いたりパンケーキを焼いて出来た焦げた表面は、AGEsで構成されています。

これと全く同じことが、脳や心臓、そして肌でも起きています。



年を重ねれば重ねるごとに現れる、茶色いシミの色素沈着やその他の肌の老化の兆候は、メイラード反応の結果だとされています。

だから、ブドウ糖やタンパク質の過剰摂取、熱を常に存在させると、こうした化学結合を常に作り出していることになります。

このような代謝状態が、老化や変性疾患の根本的な原因の一つでもあります。

戦略的に代謝率を下げて、熱を下げることが、こうした反応を抑え

その結果、老化の速度を下げる最善の方法だと考えれるのです。

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