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データを利用した悪意のない発言から身を守る方法


XやyoutubeなどのSNSが社会のインフラとなってから結構な年月が経ちます。

これらのサービスは、誰もが自由に情報を発信することを可能にしましたが、同時に個人発信の誤った情報まで広まりやすくなりました。

特に最近目立つのが

権威性のあるデータを引用した発信をして、受け手を間違った認識に誘導する

ことです。

これは昔から存在する相手を誤認させる手法ですが、SNS時代になって爆発的に広がっています。

この手の発信が厄介なのは

発信者には悪意がない

ということです。

むしろ

発信者自身もそのデータと結論を信じている

ことがほとんどです。

このようなことは、今後生成AIが普及することで、より世の中に広がっていくはずです。

なので、私達は

データを用いた発信とその結論が必ずしも正しいとは限らない

ということを知っておく必要があります。

では、我々はどのように日々web上に流れてくる発信をフィルタリングすればよいのでしょうか。

本日はこのテーマについて深掘りします。

発信者の発言の傾向を把握する


データを利用した悪意のない発言から身を守る方法のまず一つは

発信者の発言の傾向を把握する

ことです。

発信者が個人であれ、企業であれ

必ず発信者の発信には傾向があります。

例えば私であれば

  • 暗号通貨

  • システム開発

  • 投資

の記事を中心に発信しています。

これは

私自身がweb3の開発をしているので、上記の知識が体系的に身につきやすい環境にあり、これらに関する情報を発信することで、同じ悩みを抱えている人の役に立ちたい

という思いで記事を書いているからです。

なので、これらの発信内容は、信頼性が高く、時代に合った情報を発信できてると思います。

一方で、普段とは異なる傾向の発信をするケースもあります。

今回の記事がそれに当たります。

正直に申し上げると今回の記事は「思考実験」に近い内容だと思っています。

思考実験とは

ある特定の前提や条件を設定し、頭の中で推論を重ねながら考えを深め、結論を導き出すこと

です。

なので、普段の専門的な内容より信頼性は落るし、個人の趣向がより反映されやすくなります。

そして、SNSや多くのweb上の情報のほとんどは、こちらに該当します。

もちろんこれは悪いことではありません。

発信者とのやりとりを楽しむことは、人生を充実させる手段の一つです。

しかし、一方

間違った情報を信じてしまうことで、自分の人生が悪い方向に向いてしまうこともあります。

これは、防ぐ必要があります。

なので、情報の発信者の傾向を掴み、その情報がどれだけ信頼性が高いかを判断して、情報を受け取る必要があります。

発言の結論に至るプロセスを考える


データを利用した悪意のない発言から身を守る二つ目の方法は

発言の結論に至るプロセスを考える

ことです。

これは

同じ情報をもっていても、そこから導く結論は人によって異なる

ということです。

例として天気予報のケースで考えてみましょう。

天気予報で降水確率が50%だと知った場合

  • 傘を持っていく人

  • 傘を持っていかない人

に別れます。

傘を持っていく人は、50%なら雨が降るかもしれないと結論づけ、傘を持っていかない人は、50%なら雨は降らないだろうと結論づけたということです。

これは、同じ情報でも結論が異なる典型的な例です。

SNSでの発信も同様です。

情報ソースがあるからといって、発信者の発言が正しい結論か、正しくない結論かはわからない。

ということです。

この手の発言に惑わされないようにするためには

なぜこのような結論に至ったのか

を考える必要があります。

感情的を交えた発言なのか、経験をふまえた発言なのか、論理で導いた発言なのか

ということを常に考える習慣をつけると、発信された情報の信頼度を推測することができます。

参照元のデータを調べる


データを利用した悪意のない発言から身を守る最後の方法は

参照元のデータを調べる

です。

当たり前のことですが

参照元のデータがデタラメだと、導き出す結論もデタラメ

になります。

この典型例は

住みたい町ランキング

です。

みなさんもご存知の通り

住みたい町ランキングは、調査会社によって全く異なる結果が発表されます。

このランキングが調査会社によって大きく異なる理由は

各ランキングの調査方法や集計方法が異なるからです。

ランキング先のHPでは、手法や対象が掲載されていますが、小さい文字で目立たないように記載されいることがほとんどです。

そして、多くの人は手法や対象までは確認しません。

しかし、SNS全盛の今の時代では、データ元や集計方法や集計対象を知っておく必要があります。

また、基本的な統計学の知識を学んで、結果が適切かどうかということを判断できる必要もあります。

幸いなことに、最近はAIの影響で、平易な説明で記載された統計学の良書が沢山あります。

なので、統計学が苦手な人も、少しずつでいいので学習していきましょう。

私の統計学のオススメ本は以下の本です。

数式に抵抗がない人はマセマがいいです。手を動かして学習したほうが知識が定着します。

まとめ


今回は

データを利用した悪意のない発言から身を守る方法

について記載しました。

まとめると

  • 発信者の発言の傾向を知る

  • 発言の結論に至るプロセスを考える

  • 参照元のデータを調べる

ということです。

今後はさらに情報を元にした意見や意思決定の発信が広がってくるはずです。

しかし、その結論に至った思考やデータに問題があると、自分まで判断を間違えて損してしまいます。

将来の人間に求められる力は

結果のチェックと判断

です

未来に備えて、今から習慣づけるようにしていきましょう。

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