【雑記】HBOドラマ『サクセッション』とApple TV+ドラマ『テッド・ラッソ』と…
この文章を書いているのは2023/5/28(日)
翌日にHBOドラマ『サクセッション』のファイナルシーズン最終話が、翌翌々日にApple TV+ドラマ『テッド・ラッソ』の(恐らく)これまたファイナルシーズン最終話が控えているというタイミング。
エミー賞のドラマ部門とコメディ部門を連覇中の傑作シリーズがほぼ同時に終わる。
『サクセッション』については昨年のシーズン3配信当時に書いた。
ファイナルシーズンを迎えても感想は特に変わらなくて、やっぱりクソ面白い!
シーズン1から描き続けてきたものを貫いても面白さの鮮度が全く落ちない横綱相撲。
第3話の衝撃は言うに及ばず、第8話では遂に現代アメリカ社会を射程に。
もはや単なるお家騒動では済まなくなっているし、ぶっちゃけ世界の動向ってあんなんで決まっちゃうのかもねなんてブラックジョークに背筋が凍る。
そんな世界を動かすのが富裕層のクソ金持ち野郎なら、せめて身近にはナイスガイにいてほしいよねという救いを見せてくれるのがApple TV+の『テッド・ラッソ』
自分は5/31(水)のファイナルシーズン最終話に向けてGW頃から視聴マラソンを始めた。
1日1〜2話ずつ観て最新回に追い付いたのがついさっき。
で、評判通り最高!
『サクセッション』で荒んだ心が洗われていくような感覚w
ストーリーは「問題を抱えた集団・組織に新加入した人物がその前向きな性格で最初は反発していた周囲もいつのまにか味方にして良い方向に導いていく」というベタもベタ。
日本だと唐沢寿明がこの手の役を演じるのが上手い印象?
※あくまで個人の主観です
ただ、その物語の中に
他者へのリスペクト
心理的安全性
有害な男らしさ(トキシック・マスキュリニティ)
メンタルヘルス
セカンドチャンス
といった現代的なテーマを潜ませているのが上手い。
現実世界においても事態を好転させるには相手をコントロールしようとするのではなくリスペクトを持って接することが大切だ。
テッドが周囲に好影響を与えてチームをまとめ上げていったシーズン1。
テッド自身も含めて各キャラの抱える葛藤を描いて群像劇として深みが増したシーズン2。
シーズンを重ねるごとに成長や変化を感じて全キャラをどんどん好きになっていく。
サッカー好きとしてはプレミアリーグのクラブが実名で登場する上に本物の選手や監督がカメオ出演するし、アヤックスやヨハン・クライフの名前を出してからのトータル・フットボールが本筋に絡んでくる脚本も楽しい。
まぁ強いて言うならシーズン3は正直パワーダウン気味というか、リッチモンド以外のエピソードが多くなってやや散漫な印象はある。
完結に向けて丁寧に畳んでいるとは思うのだけど。
結末も大体読める。
恐らく大団円になるだろうし、ここまでの積み上げがあるから誰にも不幸になってほしくないのでそれでいいw
『サクセッション』は明日の最終話で誰がどれだけ残酷な運命を辿ってもそれはそれで面白そうな気がしてしまうw
『サクセッション』のキャラクターに抱いている“愛着”と『テッド・ラッソ』のそれは全然別物だしなぁw
で、エミー賞連覇中のシリーズが同時に終わって2023年の海外ドラマはここがピークかもなぁという気はしてしまうのだが、幸か不幸か日本では6月以降に『バリー』のファイナルシーズンがU-NEXTで配信される(はず)
というか米国HBOは『サクセッション』と『バリー』両方のファイナルシーズンを全く同じ時期の同じ曜日に放送・配信してるとか社内調整に失敗でもしたのだろうか?w
『テッド・ラッソ』が終わった後にコメディシリーズの傑作が本国より遅れて上陸してくれるのはむしろ朗報じゃないかと。
Rotten Tomatoesの批評家スコアも4シーズンの推移が98%→100%→99%→97%と驚異的。
(観客スコアも90→93→89→85)
Rotten Tomatoesといえばカンヌでプレミア上映されてU-NEXTも日米同時配信してくれるほど気合いの入っている『THE IDOL/ジ・アイドル』
『ユーフォリア/EUPHORIA』でエミー賞ノミネートも果たしたサム・レヴィンソンの新作ということで期待していたのだが、現時点では前評判があまり芳しくない。
批評家スコア9%って一体何が…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?