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自給自足カレッジ第7講②〜午前の座学〜パタゴニアのRegenerative Organic Certified とバングラデシュのNayakrishi Andoron(新しい農業運動 )116

Patagoniaというとアウトドアブランドというイメージしかなかったのですが、Regenerative Organic Certifiedという、かなり先鋭的なオーガニック認証制度を作ってその普及活動を世界的に行っているという話しを、前回の自給自足カレッジの座学の中で、講師の村上眞平さんはされています。

この認証制度では、普通の有機認証のように農薬や化学肥料を使っていないというだけでなく、農地に本来の機能を持たせて空気中の炭素を地中に固定化し、生物多様性も確保しつつ、農家の生活自体もサステナブルな形になっているという、多面的に自然環境の再生を担保している農家や農業製品の認証制度になっています。

パタゴニアの創業者のイヴォン•シュイナード氏は、この認証制度を全面的にバックアップしている人としても有名です。

パタゴニアの創業者のイヴォン•シュイナード氏

現在84歳のパタゴニアの創業者であるイヴォン•シュイナード氏については、VOGUE誌で下記のように紹介されています。

「1970年にスコットランドを旅行した際に、現地でラグビーシャツを購入し、その耐久性の高さに惚れ込み母国のアメリカで販売したところ、大成功を収めた。これを機に、1973年に丈夫で高品質なアウトドアウェアの代名詞ともいえるブランド、パタゴニアが誕生した。

創業にあたり、常に環境保護を念頭においていたシュイナードは、1984年にベジタリアン料理を提供するカフェテリアをオープンし、当時から環境保護のために利益の一部を寄付してきた。このコミットメントには、地域の環境プロジェクトに従事する従業員に給与を支払い、彼らがフルタイムでその活動に専念できるようにすることも含まれていた。

2002年には自然環境保護の必要性を理解する企業の同盟「1% for the Planet」が発足。これに加盟した企業は、年間売上の1%を環境保護団体に寄付することで、企業が真の変化をもたらすことを目的としている。これらの功績から2018年にカリフォルニアの自然保護団体「シエラクラブ」の最高賞であるジョン・ミューア賞を受賞した。そして2022年、シュイナードはパタゴニアの所有権を信託に寄付し、その利益を全て気候変動対策に充てることを発表したばかりだ。」

オーガニックコットンの生産者
我々の責務
パタゴニアの製品に使われるコットンは100%オーガニック

パタゴニアの製品にはナイロンやポリエステルといった化学繊維も使われていますが、ほぼ全量再生されたものを使っていて、その環境に対する取り組みは徹底しています。

パタゴニアの製品
パタゴニアの再生原料への取り組み

また、創業者の意思が徹底されていると思うのは、パタゴニアでは、新品を売る事だけでなく、パタゴニア製品の修理も徹底してやっているようです。

日本でも、横浜と鎌倉に修理工場があり、ほとんどのパタゴニア製品の修理を請け負っているとのことです。

このような企業文化の創業者=イヴォン•シュイナード氏の言葉が前出のVogue誌に紹介されていたので、下記に記します。

以下、イヴォン•シュイナード氏談。

「顧客、株主、従業員のうち、本当のところ誰に対して企業は責任を負っているのでしょうか? 私たちは、そのどれでもないと主張します。根本的に、企業はその“資源基盤”に対して責任があるからです。健全な環境なくして、株主も、従業員も、顧客も、ビジネスもありえないのです」

「パタゴニアでは、利益を上げることが目的ではありません。禅のマスターの言葉を借りるなら、利益は『他のすべてを正しく行ったときに起こる』です」

「おそらく、当時は“サステナビリティ”が本当のところ何を意味するのか、誰もわからなかったのではないでしょうか? 私たちのミッション・ステートメントは『最高の製品を作り、不必要な害を与えない』というもので、もちろん私も支持していました。ですが、そのためにどんな『良いことをする』のかについては何も言及していなかったのです。よく考えてみてください。同じ土地、同じ綿花畑で食料を必要とする人たちのために食料を栽培できるのに、私たちは何のために綿花を栽培していたのでしょう? コットン栽培は、有機栽培であるだけでは十分ではありません。なぜなら有機栽培だけで土壌が育つとは限らないからです。後々まで土壌を再生可能な状態にするリジェネラティブな方法で栽培する必要があるのです。このようにして健全な土壌を地球に返すことが『良いこと』なのです」

自給自足カレッジの実習の一風景

自給自足カレッジでは、Regenerative Organic Farmingの方法が学べます。

次世代へ人間が住める地球環境を残す為に何ができるのか。

是非一度、自給自足カレッジの無料体験会にお越しください。

7月以降でも、第一第三週の週末(土曜日曜)に開催されています。

次回以降では、

7月・・・ 15日(土)・16日(日)
8月・・・ 5日(土)・6日(日)・19日(土)・20日(日)
9月・・・ 2日(土)・3日(日)・16日(土)・17日(日)

今まで経験した事のない新たな経験や発見があるものと思います。

下記は、自給自足カレッジの紹介ビデオです。
見ていると気持ちが何となく穏やかになるので見てみてください。

YouTube動画(3分)

https://www.youtube.com/watch?v=N66HzZV7Td0

体験会等について詳しくは、下記のホームページをご覧ください。

https://self-sufficient-life.jp

自給自足カレッジ
小柴正浩

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