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犬と猫の麻酔下での歯科処置について

*出血を伴う写真が出てきます。抵抗のあるかたは閲覧をお控えください。

歯科処置は基本的に麻酔をかけて行います。
全身麻酔と聞くとどうしても『怖い』『もしものことがあったらどうしよう』と漠然とした不安があると思います。
私たち獣医師がわざわざ麻酔までかけて歯科処置を行うのには理由があります。
それは…

”麻酔をかけないと詳細な歯の状態がわからない”からです。

下の写真の子のように、歯石の付着があまりないようでも

プロービング(歯周ポケットの深さを測る検査)をしてみると

このように歯周ポケットが深く、歯周病が進行している場合があります。
このプロービングは覚醒している(起きている)状態ではなかなか難しい検査となります。

また、歯周病は進行すると歯の土台である歯槽骨を溶かしてしまいます。
これを確認する検査としてはX線検査です。
歯のX線検査は口を大きく開口して撮影する検査ですので、これも覚醒している状態では難しい検査となります。

以上のことから、我々獣医師は麻酔下での歯科処置を推奨しています。


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