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かかると怖い!レプトスピラ症

最近増えてきているレプトスピラ症。
どんな病気か知っていますか??
犬を飼っている家庭では問題になるこの病気。
一緒に勉強していきましょう!!

レプトスピラってなに?

  • レプトスピラはグラム陰性らせん菌という細菌の仲間です。

らせん菌なのでクルクルしています
  • 250種類以上のレプトスピラが存在し、そのうちの7種は家畜伝染病予防法で定められた届出伝染病*です。

  • 人にも感染する人獣共通感染症でもあります。

  • 犬では毎年22~52件の感染の届け出があるようです。

*『届出伝染病とは』
防疫上重要な伝染病で、早期発見・初期対策の徹底のため、診断をした獣医師に対して「届け出の義務」 を課している伝染病のこと。
診断した獣医師は管轄の保健所へ届け出る必要があります。

様々な届出伝染病は下記を参照


どこにいるの?

  • ネズミなどの野生哺乳類の腎臓に住み着いています。

  • 保菌している動物が尿をすることで土壌に移動します。

  • レプトスピラは土壌や淡水の中で数ヶ月間は死滅せず生存しています。

どうやって感染するの?

  • レプトスピラに汚染された土壌や水に犬が接触することで、口や傷口から感染します(経口/経粘膜感染)。

  • 河川で遊んだり、台風などの大雨後の増水や洪水によって環境中に菌が広がり感染が拡大することがあります。

症状と診断は?

  • 症状

    • 無症状~重症まで様々です。

    • 元気や食欲の消失、発熱、嘔吐、黄疸
      腎障害からの多尿や無尿、播種性血管内凝固による出血傾向で
      死亡する場合もあります。

  • 診断

    • 血液や尿でレプトスピラの遺伝子検査で陽性反応であれば確定診断できます。
      *ただし、血液中に菌がみられるのは感染初期のみで、
      尿中には感染後2週間ほどで出現するので検査するタイミングには注意が必要です。

    • 血液検査ではビリルビン値、肝酵素(ALP、ALT、GGT)、腎数値の上昇がみられます。

    • 近年、レプトスピラ肺出血症候群と呼ばれる致死的な呼吸不全の報告もあるため、胸部のX線検査も実施したほうがよいです。

治療は?

  • 抗菌薬輸液療法が中心です。

  • 尿中へ菌が排出されるため、感染犬の尿の取り扱いは注意しましょう。
    尿は手袋などをつけて処理し、次亜塩素酸ナトリウムヨード剤などで環境を消毒します。

  • 回復後も数ヶ月~数年前は尿中に菌が排出されるため、感染拡大の注意が必要です。

予防は?

  • ワクチン接種です。
    ただ血清型が合っているものしか予防できないので、ワクチンに含まれていない血清型の菌に感染する可能性はあります。

  • 免疫が長期間持続しないため年1回の接種が推奨されます。

いかがでしたか?
ワクチンに含まれていますが、実は知らないことも多かったと思います。
レプトスピラ症は人獣共通感染症でもありますので、しっかり知識をインプットして、感染しないように・感染を広げないように注意していきたいですね。

今回は以上になります(^^♪
お役に立てれば幸いです。


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