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祖母が訪問リハビリを利用する目的

私の祖母は、デイサービスの他に訪問リハビリを利用しています。
月に2回、担当の理学療法士さん(以下Aさん)が家に来てくれます。1回の時間はそれほど長くありませんが、リハビリをしながら祖母とたくさん話をしてくれます。
私は普段自宅の2階で過ごしているのですが、Aさんが来るとすぐにわかります。
来た瞬間から、明るい笑い声が聞こえてくるからです。

祖母は始めの頃、訪問リハビリも嫌がっていました。
「そんなものを頼まなくても自分で動けばいいから」と言っては、母を困らせていました。
それがストレスになった母に、「訪問リハビリやめてもいいかなぁ」と相談されたことが何回かあります。
私はそのたびに、「回数を減らしたとしても、絶対に続けた方がいいよ」と言い続けました。
当時の母には少しかわいそうなことをしてしまったと思いますが、それには理由がありました。

以前働いていた介護施設に、ある介護士(以下Bさん)がいました。
Bさんはとても明るく、表情や声もはつらつとしていて、とにかく気持ちのいい人でした。
Bさんのいる日といない日が施設内の空気でわかってしまうくらい、Bさんがいる日は賑やかで笑い声がたくさん聞こえてきました。
Bさんの前では、怖いと恐れられている上司や怒りっぽいご利用者の方も、つい笑顔になってしまうようでした。
「Bさんがいるからこの施設に来るのが楽しみなんだ」という声を何度も聞きました。

祖母の訪問リハビリに来るAさんは、Bさんと同じでいるだけで周りが明るく楽しくなるような人です。
リハビリだけで考えると通っているデイサービスでもしてもらえるので、母がストレスになるくらいならやめてもいいと思います。
同じ訪問リハビリでも他の人が担当だったら、続けた方がいいと母に言わなかったとも思います。
ただ、Aさんのように気持ちを明るくさせてくれたり、祖母の悩みや不安を汲んだ上で「大丈夫!」と笑い飛ばしてくれる人は、出会いたくてもそう出会えるものではありません。

訪問リハビリを続けるうち、祖母はAさんが帰ったあとはいつもより明るい表情でいることが多くなり、最近では訪問リハビリをやめたいと言わなくなりました。
母も祖母のことを相談したり、とても頼りにしています。

介護サービスを利用するとき、特に最初の頃はどうしてもマイナスな感情になりがちですが、本来の目的の他にこんな素敵な目的ができたら最高ですよね♪

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