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落とし噺の話【らくだ】

TOHOシネマズ新宿(歌舞伎町1丁目19-1)。

等身大のゴジラの頭が歌舞伎町を見下ろす、12のスクリーンがあるシネマプレックス。
今や歌舞伎町の名物の一つになっていますね。

ここはかつて新宿コマ劇場やシアターアプルがあった場所。
両劇場とも私には思い出深い場所です。

シアターアプルは和太鼓集団・鼓童の公演を何度も観に行った場所。
初めて「三宅」を聴いて背筋がゾクゾクする思いだったのもこの劇場だったと思います。

コマ劇場はまだ小学生の頃に、親に連れられて観に行ったお芝居が印象に残っています。
躾に厳しく、後にプロレスや寄席に行かせてくれと頼んでも頑として聞き入れなかった親が、そんな幼少の私をなぜ芝居に連れて行ったのかは謎ですが。

子供のころの記憶なので正確かどうかは分かりませんが、出演は三木のり平、谷幹一、古今亭志ん朝は覚えています。
子供ながらに、江戸むらさきの人、テレビでよく見ていたタニカン、そして、なにで知ったか「シンチョーさん」の3人を生で観たことが嬉しかったのでしょう。

そして、芝居のほうは、これもうっすらとした記憶ですが、「死んだ人を躍らせた」場面が愉快で、学校で作文に書いたのを覚えています。
それを知った母が「コマ劇場に子供を連れて行ったなんて先生に知られて、恥ずかしい」と言っていたのを思い出します。

今にして思えば、落語「らくだ」を舞台化したものだったのでしょうね。

昭和40年(1965年)ころのことだったと思います。

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