SNSの不思議な光景

自分が会ったことも見たこともない人に対して、怒り、暴言を吐き、時には裏付けのない噂を流したり、人格を決めつけて否定したり。

そんな事がTwitterでは毎日のように垣間見える。

「あなたには失望しました」

こんなことを赤の他人に言えるのは、本当にすごいと思う。

私は昨今の悲しいニュースや、芸能界の謹慎解雇に対して、感情が動くことは一ミリもない。だからTwitterで流れてくる

「涙を流しました」  

という感情移入のレベルが常軌を逸している人や

「説明責任を果たせ」  

のような、さも自分が一人前に育て上げた子供に対して言うように命令口調で、他人に上から目線で指図する人達を見ながらこう思う。

暇なのだろうか。自分の人生に余裕がありすぎるのか。

この文章を読んでいる人は、私がそういった類いの人達が嫌いなんだろうと思うだろうが、それもまた違う。

他人のやることなすことに、自分の感情が揺さぶられ、それに対して時間を費やしてまで文句を言ったり、わざわざ自分が涙を流したと伝えたりしている人が一体どういう人間なのか興味深く観察をさせてもらっているだけなのだ。

まぁ、大概は匿名で分かるのは主婦かアニメ好きかぐらいなのだが。

SNSが普及したことによって、匿名で自分の思うことや感じたことを発信し、それを不特定多数に共有出来るようになったことで人間の本質的な部分が出てきたのではないかと、最近になって思うようになってきた。

人間の本質とは醜い。

私はその醜い部分を見ることで自分の普遍性を感じたいのだ。

ただ、その感情も恐らく人間の本質なのだろう。

スマホに映る自分の顔が、笑っているのだから。

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