昭和初期のものと思われる、パイロット万年筆（当時は「並木製作所」）の広告用のスタンプを入手しました。

昭和レトロな物が集まる蚤の市に行ってきました。
友人が出店していたので、ひやかし半分、面白そうなので興味半分。
会場には、個人の方が様々なレトロな物を出品しており、見ているだけでも十分楽しめました。

私の目的は、万年筆。
古い万年筆はないかな〜と隅から隅まで探しましたが、デスクペンがあったくらいで、目ぼしいものはありませんでした。

ぶらぶらしていると、何やら埃を被った黒い塊が大量に売られていました。
なぜか、吸い寄せられるように近づいてみると、
出店者さん曰く「昔の印刷用の版画みたいなもの」とのこと。
木の土台に、金属製の印刷面が釘で止められています。
そこで、写真にあるパイロット万年筆の広告用のスタンプを発見しました。
家に帰ってから、歯ブラシで綺麗に汚れを落としました。

色々調べてみると、会社名が「並木製作所」となっており、さらに「ダンヒルナミキ」の文字が見えます。
さらに、万年筆の価格が「二圓以上」とあります。
並木製作所は1918年に設立。
1930年に「ダンヒルナミキ」が発売。
1938年には、会社名が「パイロット萬年筆株式会社」に変更。

これらを総合的に考えると、このスタンプは1930年（昭和5年）から1938年（昭和13年）の間に使われていたもの、ということになります。
このタイプのスタンプは、主に新聞広告に使われていたようす。
実際に、インクをつけて紙を押し付けていましたが、ほとんど印刷はできませんでした。

万年筆は見つかりませんでしたが、もしかしたら万年筆より貴重な物をゲットしたかもしれませんね(笑)

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