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[レビュー]TubeBass2 BassTubePreamp

■サンプル音源


■Feature

・ドイツ製100%ハンドメイド
・100%アナログ回路
・高品質なパーツを多数使用
•それぞれゲインとボリュームが独立したクリーンch 歪みchの2ch仕様
•ECC83/12AX7の真空管を2つ使用
・リレーバイパス
・12VDC電源
•それぞれのchにDeep, Brightのスイッチ
•入力調整として、Hi/Lo/Piezoスイッチ
•ch選択のインジケーターとして真空管の窓のカラーが中のLEDで変化
•DI出力 EQのPre/postやGround liftの選択が可能。
•ミドルのカットオフ周波数の変更スイッチ
•寸法 W/D/H=118/93/55mm
•重量 800g


■使用感

まず気をつけないといけないのがトーンコントロール。アクティブなEQではなくカットオフ周波数の異なるトーンの集団のようなカットーンスタックEQ。
角EQが相互作用するためアクティブEQのように簡単な操作ではない。とにかく触りまくって感覚を掴むしかない。
慣れると極端なドンシャリから元の音を生かしたトーンコントロールまで幅広くできる。
クリーンサウンドについて、低域に関しては倍音がまとわりついたファットさ、高域に関しては繋いだベースのレンジが広がるように艶やかに伸びた音を楽しむことができる。
高域にやや強く出る癖があるが、それにより低域が軽くなるようなことはない。スラップ時に一つ一つの音が発音良く抜けてくるサウンドが作れる。
基本は微妙な補正としての使用に向いているように感じられる、もとの音にチューブの恩恵ほのかに加えてライン感を薄められるところに真価があるペダルのように感じる。
個人的にはLoは16時、ミドルは15時、トレブルは11時くらいを基本に触るようにしている。
歪みチャンネルに関しては、EQは共通になるためクリーンchで作ったサウンドを歪ませるニュアンスに近いが、低ゲインの場合はハイが減りミドルによった、ミドルがモチっとしたビンテージライクなサウンド。ゲインを上げていくと歪みの角が出始めてくる。スラップは低ゲイン時は対応できるがそれ以外は向かない。
もし、もっと太くしたかったりブライトなサウンドにしたければブライト/ディープスイッチでコントロールもできる。優しいビンテージライクなドライブからファズに近いサウンドまでカバーしていて欲しい音を探す楽しみがある。歪み自体も、芯から歪む音だが、薄くなることはない。この真空管歪みは最近流行りのダークグラス系のようなサウンドはで出せないが、このペダルでしか味わえないミドルが充実したチューブ歪みを楽しむ事ができる。
注意点として、lowとlow-midとhi-midがフルの状態だと歪みチャンネルのゲインが低いと発振する。ただ、しっかりと太さを残したままトーンコントロールもしくはゲインコントロールで回避できる。コレは確認したところ故障ではなく仕様とのこと。
また、横の歪みチャンネルのノブは強い衝撃には比較的弱い構造になっているので、間違えて蹴飛ばさないようにする注意が必要。ボードに組んでしまえば問題はない。

全体的にこのペダルはキャラクターは強くはないが真空管ペダルとして元のサウンドをリッチに整理して補正してくれる名脇役的な立ち位置に感じた。


■後書き

私、ペダルを購入すると裏蓋を開けたくなってしまう人なんです。
でこのペダルは側面に基盤が張り巡らされていて普通の一枚基板のペダルとは違う構造になっている。小さな筐体に真空管と基板を頑張って詰め込んだ努力が伝わってきます。
また真空管ペダルによくついている窓。そこから見える真空管には男心をくすぐるロマンが詰まってますね!
見た目もドイツの重厚でシンプルな工業製品の感じがしてとてもおしゃれです。
ビルダーさんも親切な方で、フットスイッチを壊してしまった際には無料で素早く修理をしてくれました。こういったブティック系のメーカーさんは大切にしていかないといけないですね!
因みにこのメーカーのホームページには私の演奏デモのURLと名前が載っているので、ぜひ探してみて下さい!

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