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[レビュー]29Pedals/ EUNA Buffer

■動画


■概要

•バッファー
•電源 Whatever 7,5V〜35V AC又はDC
             両極性可
•センドリターン
ハイインピ入力のビンテージファズ等を接続すると、EUNAをOFF時にバッファーをかけずにファズを使用可能。
またはチューナーアウトとしても使用可能。
•3バンドイコライザー
ロー、ブライト、ハーモニクスの其々のブーストを選択可能

■使用感レビュー

まず、コレはズルいなーと感じた。
というのも、[このペダルはバッファーであり、ボードの先頭に繋げてください]と言いつつ機能としてはプリアンプだからだ。コレはバッファーとしてみると今までにない類のペダルである。

実質、バッファー→コンプ→歪み→プリアンプと接続されているボードのバッファーをこれと入れ替えると、プリアンプ→コンプ→歪み→プリアンプと接続しているのとほぼ同等の状態となる。入力の段階である程度音色をいじれて、レンジ感を広げると後段のペダル等のかかり具合も変化し、音をよく感じる事が多くなるのだろう。

電源に関してはWhatever という珍しいもので非常に幅広いものが使用可能である。ペダル内でレギュレーションされており、電源によりサウンドが異なるということもなく、ボードを組む際に非常に便利である。

また、もう一つ珍しい点が[電気の知識がある方は積極的に中のパーツを交換改造してください]と公式が言っている点である。基板には改造方法のヒントまでプリントされている。

一点微妙だなと思ったのが、オンオフのLEDインジケーターが分かりづらい点である。オフだと暗い緑に光り、オンだと明るい緑で光る。環境によってオンオフが分かりづらい事がある。

■サウンドレビュー

上記にプリアンプを先頭に繋いだのと同等と書いたが、プリアンプとしてみてもEQの設定値等が絶妙で優秀なのは間違いない。ギター用のペダルとされているが、ベースで使用しても美味しさは感じられる。

まず、EQ OFF且つバッファONの状態
バイパス時と比較すると若干高域が出る傾向にあるが、ほぼ音色に変化はないと言っても問題ないだろう。バッファとしての機能は今回動画では特に取り上げていないが、サウンドに癖がないという点は理解していただけるだろう。

次に、EQを其々オンオフ切り替えていくと
ローについてはかなり微量な変化だが、オンオフしか無いスイッチ方式であの変化量は逆に美味しい。大体120Hzあたりに緩やかなピークのある500Hzあたりまでのブーストである。ベースでの使用ではこのローだけのブースト使用は邪魔になると思われる。他のブライトとやハーモニクスと組み合わせるのが美味しい。コレらの他のハイの領域のEQとのバランスを取るためのスイッチだと考えた方が音作りがしやすいと思われる。

ブライトに関しては200Hzくらいから徐々に右肩上がりになる3KHzあたりに緩やかなピークを持つブーストになっている。
ベースではハイミッドあたりからのツヤを支えてくれる部分になる。変に尖りすぎた領域ではなくスラップの際にプルに芯のあるハイミッドを付加してくれる。

ハーモニクスに関しては1kHzあたりから5KHzをピークにするシェルフに近いブーストになっている。金属感の強いサウンドを付加してくれ、若干耳に痛い領域ではあるものの音の解像度をあげてくれたかのような鮮明さを楽しませてくれる。

個人的にオススメのセッティングはローとハーモニクスをオンにし緩やかなドンシャリ又は全部オンの設定である。
入力でローと高域を上げておき、後段各ペダル特にドライブペダルのかかりを具合を拡張して、出過ぎたところを最終のプリアンプ等で調整してあげるというのが本来の音作りの方法として理想なのかもしれない。
ハイが出ていない入力音に対してオーバードライブをかけても存在しないハイにはドライブがかからず、後からブーストしてもその領域の歪みは得られない。なので、最初からハイの出ているサウンドをオーバードライブに入力しそのハイのドライブサウンドを後から削るなり調整するとその歪みペダルを100%使用できてさらに今までに味わえなかった歪みサウンドを得る事が可能になるかもしれない。

もともと無い領域を最終のプリEQでブーストしてもあまりいい方向に効果がないというか不自然になる傾向にあるので、このプリのように最初の入力で調整できるのは大きな武器となるであろう。

■後書き

EUNAは手に入りづらく値段もそこそこするので、まずは手元にプリアンプやEQがあればそれを前段に持ってきてどんな感じになるのかを試してみるのもいいかもしれないですね。OAMPに関しても手元にあり使用してみましてがコレはペダルの後段でボードからアンプまでの長い道のりをバッファーするというもので、トグルスイッチに関してはアンプの明るいくらいの環境の傾向に合わせて設定を臨機応変に変更してベストを見つけるのにいいかもしれません。サウンドに大きな効果を期待できるのはEUNAだと思います。OAMPはあくまでも最終調整の領域なのかなと思っています。メーカーが煽る通り前段と後段にEUNAとOAMPを揃えてみるのも中々いいとおもいます!
Nobleのトレブルのツマミも良いのですが、EUNAはそれよりさらに高い領域をクリアに出してくれるのでよりハイエンドなサウンドが好みの方にはいいと思います。
実際ベースにはそんな高い範囲の音はいらないのかもしれませんが、弾いていて、特にハイフレットでスライドさせた時に抜群の気持ちよさはありますね。

全然関係ないですが、動画を製作している最中にAKG/K712のヘッドホンの左側がある一定の帯域の大きなサウンドに対してノイズが出るようになり萎えていました。
ケーブルの接続箇所に節点復活剤をスプレーしてみたり大きな音量でノイズを流しドライバーを鳴らしてみたりしてみましたが効果がなく。。。
なんの根拠もなく分解してみるか。。とイヤーパッドを外してみると振動する膜のところにに一本の髪の毛が接触してました。それが原因だってようで、取り除くと見事に治りました。繊細ですね。。。

以上。

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