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OriginEffects Cali76 TX vs Cali76 CompactBass (For BASS)


Origin effects は世界中で最近急速に人気になっているメーカーである。私もこのメーカーのファンである。このメーカーからベーシストを悩ませる二つのコンプレッサーが発売されている。まずは私が感じだ良い点と悪い点をまとめていく

○Cali76 TX(TXL)

Good Point

音を鳴らすと鳴らした音から上の帯域にほんのりとミッド〜ハイにかけてスイートで艶やかなミドルが付加されサウンドにほんのりと膨よかさを感じる。ミドルが膨らむのが、ローやハイのロールオフによるものかというとそうではなく、幅広いレンジ感をそのまま出してくれさらにそこにミドルを付加するイメージである。また、18v電源で高出力設定での使用時にトランスとそれを叩くアンプ部が作動するのだが、それによりアウトプットを歪む手前くらいまで持っていくとワイルドなサウンドを一つの音色として楽しむことができる。このペダルは18Vで使うべきペダルである。

Bad point

このペダルはボードに置くには大きすぎる。中々ボード内の配置悩まされる大きさをしている。また、このコンプレッサーを100%楽しむためにも電源は18Vと特殊なものを準備する必要がある。サウンドに関しては、特に文句はないが強いていうのであれば5弦を弾いた際にコンプ特有のチョークを少し感じる。ただ、入力ゲインを上げすぎたりと圧縮を強くした際に感じるもので、このペダルのミドルのニュアンスに重きを置くのであれば、軽い設定で使用することになると思うので、特に不満を感じることはなくなる。

○Cali76 Compact Bass

Good Point

強い圧縮時にTXで感じるチョーク感というのをミックスやHPFのノブで回避することができる。また、それらのノブによりノートの減衰加減等のダイナミクスをコンプ無しの状態にかなり近づけた自然なものにすることができる。ローとハイに関してもかなりクリアに出力され所謂トーンマジックというものは少ないが非常に優秀なコンプレッサーペダルである。また、少し面長であるがコンパクトなボディはボードへの配置を悩ませることはない。アタックとリリースはセットになっており、バランスはそれぞれ設定することはできないがちょうどいい塩梅になっておりこのノブが嫌いだという人も少ないだろう。このノブとミックス等のノブをうまく設定しナチュラルだがパンチのある音、ナチュラルだがコンプのしっかり効いた音というのが作りやすい。

Bad Point

コンプレッサーとしてクリアな音質で優秀な分、面白みは少ないかもしれない。また、初めはミックスやHPFの使い方には戸惑うかもしれない。下手な設定をしてしまうとコンプとしての意味合いを全面的に殺しかねない。また、サイズ的にはコンパクトなのだが、文鎮のように重たい。

以上が大まかな私の比較した点での感想である。それぞれ良い点悪い点があり、値段の高いTXの方が絶対いいとは言い切れない。プレイヤー側の要求を満たすのがどちらかを考えるのが優先である。

また、高音や低音のロールオフが悪というわけでもなく、それも味としてビンテージライクと捉えることもできる。例えばDarkglass の super symmetry はミックスのついたコンプとしてCali76 CBに似ているが、高域に重さを感じる比較的暗いコンプでビンテージライクなコンプとしても有名である。こう言ったポイントも注意して自分に合うコンプレッサーを探してみるのがいいだろう。私はどのコンプレッサーが最高だとかは言いたくない。自分に合う個性を探すのがベストだろう。

今回CBとTXを比較してみたが、それぞれの個性を把握して自分に合うものをぜひ見つけて欲しい。他人にどう言われようが、それが自分の音であるのは間違いないのだから。

後書き

コンプレッサーってベース始めたときは全く効能が分からないペダルなんですよね。数年弾き続けてレコーディングやライブをするようになると、コンプレッサーって有ると無いとでは全然違うということに気づき始めるんです。さらに言うと、そのコンプのかかり方の特徴や自分にはどんな設定が必要かが掴めてきて自分好みのコンプレッサーを選べるようになります。私もベース始めた当初はコンプがなんなのか全く分からなかったですね。。 それと、コンプ使うと下手になると言われますが、コンプ使って上手に聴こえるならそれはそれでいいのかなと思ってます。。。。もちろん指コンプが使えるならいいですけど。。。木材に素手で釘を打ち込める人がハンマーで釘を打ち付けてる人に、ハンマーなんて使うから貧弱なんだと言われてるのと同じ気持ちになります。違うか。




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