プロ冒険家/夢を追う男 阿部雅龍

職業:プロ冒険家  「冒険を共有する事で挑戦する楽しさを伝える」がライフワーク。 単独…

プロ冒険家/夢を追う男 阿部雅龍

職業:プロ冒険家  「冒険を共有する事で挑戦する楽しさを伝える」がライフワーク。 単独かつ人力の冒険行を愛する。第26回植村直己冒険賞受賞者。

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大事なお知らせ 脳腫瘍診断についての公表

 いつも応援ありがとうございます。プロ冒険家の阿部雅龍です。事情がありSNSなどから離れていました。  実は南極前に過去最高難易度の冒険に出ることになりました。  脳腫瘍(脳ガン)が見つかり手術をする事になったからです。  お盆の間に突如として激しい頭痛と吐き気に襲われ、痛み止めを飲んでも眠れず、あまりの痛みで幻覚を見るほどでした。救急外来で病院に行き脳のCT検査後、そのまま緊急入院。大きな腫瘍が脳室にあり、腫瘍から出血したことが原因でした。  腫瘍はこの1年で一気に

    • 【冒険とは?2023】

      南米を自転車で縦断してたのは22歳の頃。 眼前にはどこまでも延びる南米パタゴニアの地平線。英語も話せなけれは、渡航経験もないのに、夢と自転車だけ持って南米に飛んだ。 生きる姿勢はこの頃から変わらない。 冒険とは、"生き方の美しさの追求(※1)”だ。 冒険の終着点に着いても何もないかもね。 お金や名誉ではなく、自分が子どもの頃に憧れた背中でありたいというワガママ(※2)の為に冒険に出る。 人からムダと言われようが、己が大切と思う事に命と人生を賭けられるかどうかだ。 止め

      • 冒険ウォーク 保護者さまインタビュー5

        6月10日(土)19時にオンライン募集開始する。現役プロ冒険家が隊長の阿部雅龍との冒険ウォーク2023。参加隊員(お子さん)の保護者さまへのインタビュー。 ・簡単な自己紹介 冒険ウォーク2022に参加した隊員イーブイの母です。当時、娘は10歳でした。(冒険ウォーク中はトレイルネームという呼ばれてテンションの上がる自分が好きなニックネームで呼び合います) ・阿部さんや冒険ウォークを知ったきっかけ 阿部さんには何度かリアルでお会いした事があった。冒険ウォークの

        • 冒険ウォーク 保護者さまインタビュー4

          6月10日(土)19時にオンライン募集開始する。現役プロ冒険家が隊長の阿部雅龍との冒険ウォーク2023。参加隊員(お子さん)の保護者さまへのインタビュー。 ------------------------ ・簡単な自己紹介 冒険ウォーク2022に参加した隊員オオソトの父です。当時、息子は10歳でした。(冒険ウォーク中はトレイルネームという呼ばれてテンションの上がる自分が好きなニックネームで呼び合います) ・阿部さんや冒険ウォークを知ったきっかけ 阿部さんの事はSNS

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        • 冒険ウォーク保護者さまレビュー集
          5本
        • 冒険ウォーク
          7本
        • 書評
          7本
        • ヤッチャレ取材記事
          10本

        記事

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー3

          6月10日(土)19時にオンライン募集開始する。現役プロ冒険家が隊長の阿部雅龍との冒険ウォーク2023。参加隊員(お子さん)の保護者さまへのインタビュー。 ・簡単な自己紹介  冒険ウォーク2022に参加した隊員黒ウーロンの母です。当時、息子は10歳でした。(冒険ウォーク中はトレイルネームという呼ばれてテンションの上がる自分が好きなニックネームで呼び合います) ・阿部さんや冒険ウォークを知ったきっかけ  教育家の小川大介さんと阿部さんのYoutube対談動画を見て阿部さんを

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー3

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー2

          6月10日(土)19時にオンライン募集開始する。現役プロ冒険家が隊長の阿部雅龍との冒険ウォーク2023。参加隊員(お子さん)の保護者さまへのインタビュー。 ・簡単な自己紹介 冒険ウォーク2022に参加した隊員スノーボーダーの母です。当時、息子は10歳でした。(冒険ウォーク中はトレイルネームという呼ばれてテンションの上がる自分が好きなニックネームで呼び合います) ・阿部さんや冒険ウォークを知ったきっかけ 隊長である阿部さんと兄が友人で、息子が2歳のときから阿部さんの冒険を見

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー2

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー1

          6月10日(土)19時にオンライン募集開始する。 現役プロ冒険家が隊長の阿部雅龍との冒険ウォーク2023 隊員(お子さん)の保護者さまへのインタビュー。 ・簡単な自己紹介 第一回目の冒険ウォーク2021に参加した隊員まちゃの父です。当時、息子は10歳でした。 (冒険ウォーク中はトレイルネームという呼ばれてテンションの上がる自分が好きなニックネームのようなもので呼び合います) ・阿部さんや冒険ウォークを知ったきっかけ 阿部さんにはお会いしたことがあり、冒険ウォークの話を聞い

          冒険ウォーク 保護者さまインタビュー1

          【職業冒険家の確定申告という冒険2023】

          僕は冒険とは、"自分の未知の領域へ一歩踏み出すこと"と定義している。そういう点では確定申告という専門を遥かに出た領域は真の冒険であるかもしれない。 職業冒険家を大っぴらに掲げているので、活動に携わる装備、もちろん冒険遠征自体も経費になる。またトレーニングは必須なので、ジム代トレーナー代なども費用がかかれば経費にできる。 去年は南極遠征の延期という溜飲を飲んだが。これは確定申告的にも大問題だった。南極に行くことで集めた支援金は遠征実行費用として相殺されるわけだが、延期になっ

          【職業冒険家の確定申告という冒険2023】

          3月11日14時46分。名取市震災メモリアル公園慰霊碑にて黙祷。

          3月11日14時46分。 名取市震災メモリアル公園慰霊碑にて黙祷。 小学生たちとの夏の三陸海岸みちのく潮風トレイル冒険ウォーク100kmの下見はここで終了。本番でも終着点となりここで黙祷して終わりとなる。 震災の翌年に環境省のモニターとしてトレイルの一部を歩いた。その時、トレイルが完成したらこの道を子どもたちと歩くことで震災の記憶を繋いで行くと決めた。 ※なぜ冒険ウォークを始めたかの詳細な想いはコメントのリンク先の記事より https://note.com/masata

          3月11日14時46分。名取市震災メモリアル公園慰霊碑にて黙祷。

          横浜の白瀬矗隊長の墓前に。

          白瀬矗南極探検隊隊長にはお墓が3つある。今まで訪問してなかったのが横浜 日野公園墓地だ。山になっており園内がかなり広く1時間近く探し歩いても発見できない。1万基近くあるんじゃないか。出来れば探し見つけたいが、これでは見つかる前に日が暮れる。 公園事務所に場所を寄り尋ねる。 「一応、個人の分骨されたお墓で個人所有の墓だから。ところであんた白瀬家の血縁かい?」 こうした質問は白瀬隊長の夢を継ぐ冒険をすると公言してからよく言われた。 血縁でもない、白瀬隊の隊員の末裔でもない

          横浜の白瀬矗隊長の墓前に。

          40歳の誕生日。

          12月29日で40歳になりました。 冒険人生も足掛け20年。選んだ道で望んだように歩いて来れたのは応援して下さる皆々さまお一人お一人のお陰です。 39歳は南極遠征の失敗と延期。 自分の弱さを思い知った。 己の弱さを認め、 己に立ち向かい続け、 己の使命を果たす。 40歳は南極点に到達し子どもの頃からの夢を完結させる。この足で目指す場所に立つ歳だ。 ひたむきに一途に己を燃やして生きていく。 -------- 誕生日祝いに2023年の冒険活動をご支援下さる方は⇒住信SBI

          人力車で貰ってるのは乗車体験代ではなく、生涯忘れ得ぬ想い出作りのお手伝い代。

          90歳になる祖母を秋田から浅草に招き、"自分"の人力車を引いて浅草を案内した。僕の父親は2人乗りのバイク事故で他界。実は招いたきっかけは2ケツしてた後輩のお母さま(90歳)だ。その息子さんは事故では生存したが別件で他界。生まれは違えど息子を早くに亡くした2人。 そのお母様がチャキチャキの浅草っ子で、 「あたしゃあ、浅草の生まれだから人力車に乗った事はないけど、あんたの案内なら、冥土の土産にあんたの祖母さんと乗ってみたいわ。」 というので、人力車を出して、2人がまだ元気なうち

          人力車で貰ってるのは乗車体験代ではなく、生涯忘れ得ぬ想い出作りのお手伝い代。

          先輩たちに迷惑かけて笑って容認して貰って生きてきた。

          21歳の頃、バイトしてたバーのマスターと10年振りに再会。なぜかボーリング場で。冒険以外は何もしてない僕が社交場で立ち振る舞えるのは、バー時代の経験のお陰。 大学を休学して南米を独りで自転車縦断をしたが、120万ほどの資金が必要で、1日15時間働き半年で貯めた事がある。そんな時に世話になったのが秋田最大の歓楽街・大町(川反)すずらん通りにあったバー「Roots」 当時のマスターは29歳。男前でおしゃれで、お酒に詳しくて、大人な遊び方とお金の粋な使い方を知ってて、そして女性

          先輩たちに迷惑かけて笑って容認して貰って生きてきた。

          『あきらめの悪い男』それがオレが人生賭けて貫くスジ。

          地平線会議という冒険野郎たちの月刊誌への今月の寄稿(なので普段とは違う独特の文体)。オープンソースな記事なので転載。 『あきらめの悪い男』それがオレが人生賭けて貫くスジ。 ------- 11月4日。南極遠征の延期をSNSにて一般発表した。南極のスタート地点に行くための飛行機をチャーターしなければならないのだが、契約交渉が折り合わず来年11月に丸々1年の延期を決定した。行けなければ達成者になることはおろか敗残兵になることすら叶わない。人が行かないルートを選択した極点遠征におい

          『あきらめの悪い男』それがオレが人生賭けて貫くスジ。

          父親の恩人のお別れ会。

          父親が所属していた伝説のバイク乗り集団"ケンタウロス"の大将のお別れ会に出てきた。父親に関わる人には三十三回忌、つまり一般的に法要を上げる"弔い上げ"以降に会うようになった。それは自分なりのケジメだ。 父親は元傭兵。そのせいか普段から腰にでかいナイフを下げてて瞳がギラギラしてて、背が高くてスタイルが良くて、酒が強くて女の扱いが上手くモテるが、気性が荒くてケンカっ早い。29歳でバイク事故により夭折した。 事故はオレが4歳の時だから父の記憶はないが、今でもあなたのお父さんはモ

          父親の恩人のお別れ会。

          コンパス・オブ・ユア・ハート

          地平線会議という冒険野郎たちの会に年に何度か寄稿している。延期決定前に書いた原稿を転載。対象が似た分野の人たちなので、より攻撃的で自分の思想を押し出した文章を書いている。 結局のところ、オレはオレの心のコンパスを信じる。 -------  8月から9月にかけてグリーンランド徒歩横断に行ってきた。11月からの再度の南極遠征のトレーニングを兼ねてだ。極地冒険に関わる人間としてはグリーンランド・クロッシングという言葉には特別感がある。それはナンセンの香りだ。初のグリーンランド

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