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学び領域で新規事業を立ち上げました

ごあいさつ

はじめまして。
社会人教育の会社で新規事業開発をやっている南日(なんにち)と言います。2018年7月から今の会社に転職して(諸事情で会社名を正式に書けないです)、2019年4月からデジタル部門に異動し新規事業開発をしています。

人生というものは本当に色々とあるわけで、数年先の未来は見えないし、本当に予想通りにはならないものだと痛感しています。酸いも甘いもありましたが、まずは30歳という節目であること、そして個人的な想いをそろそろ整理したいという気持ちが芽生えてきたのでこのタイミングで世の中に対して自分の考え、想い、思考について綴っていこうと思います。

さて、この記事では、

1.私という人間について
2.自らの「死」の経験から得られた武器
3.学び事業への想い

について書いていきたいです。少し長いですが、私の想いも書いているので是非ともお時間を頂けると大変嬉しく思います。

1.私という人間について

まずは自分自身を知ってもらいたいので自己紹介をさせてください。

◆ 負けたくない一心でキャリアを歩んできた

私は昔から負けず嫌いで、自分の想いに突き動かされて行動をするというよりも、元々周囲との比較をしてその中で勝とうと考えている人間でした。そのため、自分が置かれている環境によって自分がどれだけ頑張るかも自然と無意識的に判断をして行動をしていました。

私は中学受験の勉強をしていた小学校高学年の頃からすでに、勉強に関しては親や塾の先生から強制的にやらされている感覚を持ち続けていました。勉強はどう頑張っても楽しく感じられなくて、運動神経が良いほうでもあったため、スポーツをしていたほうがとにかく楽しく自分自身を表現できているといっても過言ではありませんでした。

振り返ってみると勉強が楽しいと思えたのは大学入学後にシンガポールへ交換留学をし始めたくらいからだと思います。大学まではだいたい親の意向に無意識的に従ってしまっていますよね。自分自身で人生を決めているようで、全く自分の人生を歩めていないと心底思ったのも海外留学中です。

高校までは硬式野球をやっていまして、「勝ち」か「負け」を強く意識して青春時代を過ごしました。結果、埼玉県大会でベスト8までいくことができました。高校野球が終わり虚無感に襲われていた自分に対して両親は、受験をして国立に行くべきだと何度かアドバイスをしてくれていました。

しかしながら、中学受験時の”やらされ”を思い出し絶対に受験しないという反発をしてしまいました。通っていた高校が大学までの一貫校であったことに加え野球が好きで好きでしょうがなかった私は、英語と数学以外は全くと言っていいほど手つかずでした。

結果的に、勉強に身が入らなかった私は大学受験はせず、付属の大学へエスカレーター進学しました(その後受験しなかったことを後悔したのは就職活動時代。学歴の大事さに当時気づき、学歴コンプレックスが生まれました)。しかしながら過去の自分自身の意思決定を悔やんでもしょうがないと捉えなおし前向きにキャリアを考え、運よくパナソニック本社から採用されました。

しかし、自分自身が求めていた成長スピードとは合わずに1年でパナソニックを退社。転職活動をして運よくデロイトやエムスリーといった非常に優秀な方々と一緒に仕事をする機会に恵まれ、周囲のレベルは大変高く、がむしゃらに死に物狂いで働かないとついて行けない程でした。

そこにいた人たちは東大京大、そして有名海外大学出身の方々も多く、元マッキンゼーやゴールドマンといったキラキラキャリアに囲まれ、自分自身の出来なさに悩んだ時期もありました。正直、どんなに努力をしても追いつけないと感じた人は多く、彼ら彼女らは結論に辿り着くスピードとそのプロセス構築の速さが尋常ではないと感じました。また、一見関係ないような事象からのアナロジーもピカイチで、どうしたらああいった思考ができるのか思いを巡らせていたものです。こうした方々と働く中で、自身の仕事の「型」を身に付けることが少しずつできてきたと思っています。これは大きな財産(自信にもつながった)になったと振り返って感じています。
※「仕事の型」はこの記事にまとめていますのでご参考まで。

2.自らの「死」の経験から得られた武器

◆ 死ぬほど働いても死なない、という魔法の言葉

私はハードワークをいとわない、自分の成長のためなら寝ないで働ける!と考えていました。しかし現実は違いました。心は全然ついて行けたのですが、体が悲鳴を上げ始めていたのです。それに気づかずストレスで食生活はめちゃくちゃで、好きだったスポーツもせずに一心不乱で自分なりに働き続けていました。

しかしながら、一夜にして自分自身がこれまでしてきた全ての意思決定を後悔し、奈落の底に突き落とされたのです。当時のことを思い出すと今でも怖いですし、今でも日々「死」を意識してしまいこれが良いものなのか悪いことなのか、、、いまだにわかりません。

◆ 突きつけられた死から見えた本当の幸せ

27歳の10月某日、あの日のこと、あの日の瞬間は忘れることはありません。

医師「ちょっとこれやばいかもしれません。すぐに大きな病院紹介します。時間勝負です。家族って今すぐ呼べますか?」

当時27歳だった私はこの一言で死の淵に追いやられ、そして検査結果は当然最悪の結果でした。この時生まれて初めて「死」を突きつけられました。家族や親族関連で火葬し白骨化する人間を見たとき相当の衝撃だったのを覚えていますが、それをはるかに上回るものでした(病名は控えます)。

宣告を受けた際は「あの時こうしていれば」「なぜあの時あんなことをしてしまったのか」等、自身の人生を走馬灯のように駆け巡り、もはやあらゆる人生の意思決定を後悔しまくりました。

1週間くらい「死」について本気で向き合い出した結論が、「生きる」ことを前提にするということです。少しだけ言い換えると解決できることを前提に考えて行動する、です。

こうした経験のお陰もあり、今ではどんな壁も乗り越えることができるという自信ともまた違う胆力がついたように思います。

私は学生時代・社会人と、勝ち負けにこだわり「競争」で勝つことが自分自身の幸せであると、無意識的に定義していたことに当時気付きました。自分のことなんて自分が思っている以上に他人は興味がないことにすら気づけなかったのです。

自分の人生における幸せや人生の質を左右するのものは「自分の中」にしかないのです。これはもう絶対です。

人には奇跡を起こせる力があると私は信じています。ただそれには条件があって、自分の信じた道を突き進み「自分のモノサシ」で人生のハンドルを握り前に進むことだと思っています。

自らの「死」を目の当たりにしたことから、「他人との比較が前提である競争は人生の質を良くしない。むしろ自分を苦しめるものである」と思えたことが病からの一番の学びだったと振り返っています。

◆ 学びは振り返ることで意味をもたらす

自分が何にコミットをしたいか振り返った際、自分自身の人生の質を上げたものが何かを病室で考えたことがあります。結論を言うとその1つが「学び」だと思いました。

色々ありますが、「シンガポールへの海外留学」は自分自身にとってほぼ初の海外であり、エポックメイキング的なイベントでした。この留学がなければ勉強が楽しいと思うこともなかったですし、グローバルを意識することもなかったでしょうし、英語が話せなければデロイトにも入社ができなかったでしょう。そしてエムスリーでは英語を使って仕事もしていて、英語が使えなければそうしたチャンスもなかっただろうと思っています。

経験というものはその瞬間は意味を持たないかもしれませんが、振り返ってその経験を意味を持たせる、言い換えると正解にしていくことが自らの「死」を見た経験から分かった瞬間でもありました。

したがって私としては、なるべくこの「振り返って初めてわかる学び」を「学ぶ瞬間からある程度学ぶ意味が分かるようにしていく」ことってできないのか?もしこれがができると仕事で学びをふんだんに活かすことで、自分自身が仕事で出来る範囲が広がり、やりがいにもつながるのではないかと考えました。すべてに意味を持たせる必要はないと思いますが、折角何かに取り組むのであれば楽しくやりがいをもって取り組み続けたいですよね。

◆ 長期間働く時代には「自分の納得感」がテーマ

昨今、働き方改革という誰が幸せになるのだろうか?という仕組みに当てはめられようとしている中、ひとつ確実に来る未来があります。それは長期間働き続ける(”長時間”はオワコン)ということです。

他の変化としては、インターネットの広がりも見せチャンスは自分さえ手を差し出せば引き寄せられる世の中にもなってきました。こうした「個人」の力が台頭する中、企業が人を選ぶ時代から「企業が人から選ばれる時代」へと変わりつつあり、そのダイナミズムを今の仕事で感じつつあります。

働き方改革の成果として残業時間は減ってきましたが、肝心の従業員の意欲も下がり続けているのです*1。日本は海外から取り残されつつある中で平和ボケも良いところで、学ばない人も増えている状況を放置してしまってよいのでしょうか

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(*1:https://www.motivation-cloud.com/proposal/contents.html)

私はこの「意欲」というのは、結局”やらされ”て仕事や学びをしてしまっている人が多いためだと思います。もっと言うと、仕事や学びに対する「納得感」が影響していると考えています。大企業はすでに仕組化されていることから、言われたことを忠実に実行していれば決まった給与も入ってくるし、それが何年も何十年も新卒からやっていれば、当然その仕事の進め方が当たり前化してきます。そうしていくうちに学ぶ目的意識も自然と薄れてしまい、勢いがあった人も少しずつ丸くなっていってしまうという構造です。

いま目の前で取り組んでいる仕事や学びに対して、楽しく納得感を持って取り組めていますか?

周囲の期待に応えるだけの仕事や学びはクソ食らえです。自らの想いや創意工夫が基点となる仕事や学びこそがやりがいにつながってきます。死を目の当たりにした経験を書きましたが、改めて人生の質を高めるには「自分のモノサシ」で物事を判断し行動し続けることが絶対条件であることは、今後も伝え続けていきたいと考えています。

3.「学び」事業への想い

◆ なぜ学び事業なのか?

理由は本当に色々あります。一番の理由は、自分の能力開発をすることで出来る範囲が広がり、仕事がドンドン楽しくなってきた実体験があるからです。学ばない社会人があまりに多いのでもったいない!もっと楽しく学べる環境って作れないのかな?という疑問がスタートです。

学生時代は「キャリアの選択肢を広げる」目的感でNPOや学生団体を立ち上げた経験があります。しかし時代は変化してきていて、今の人はあまりに多くの選択肢が見えてしまっている、かつ多様すぎる働き方があり自分自身が何が好きなのか?どれだったら楽しく取り組めそうなのかが選択しきれない状態にあると思っています。

想いの根源というものは人の数だけあります。やりたいことは常に変化して当たり前だと自分自身が思っていました。今でもこれは思っています。しかしながら、深く考えて自分がやると決めたことをやり切らないことは自分自身を裏切ることにもなるでしょうし、周囲の信頼を得ることも難しくなってくるだろうと感じています。

だからこそ私はこの学びの事業を何としても形にしていきたいと考えています。

◆ 実現したいこと

私がヘッドの新規事業開発室では、「働くことを心から楽しめる人を1人でも増やすための、学び流通サービス」の開発に着手しています。B2B向けで具体的な開発内容はここでは言いませんが、大きくは下記の方向性で直近の戦略を考えています。

■ ①次世代の「学び方」のデファクトを作る
仕事と学びの連動性を高めることで仕事がめちゃくちゃ楽しくなってきたという感覚を、特に企業で働く若手~課長/マネジャー層に少しでも多く共有していきたいです。

今の学びは「重い」です。これをもっと「軽く」して学びという行為を意識させない、仕事と融合させる体験とその仕組みを作っていきたいです。

今の学びは、、、
(仕事以外の時間で)学びの目的設定→学ぶものを選択→やってみる→長期間学び続ける(だいたい途中で飽きる)→他のことやってみる→・・・

と、アクションが長く言葉を選ばずにいうと「かったるい」と感じてしまいます。当然深く学ぶためには時間を取ってしっかりとやる必要がありますが、今は数パーセントの人がガッツリ学び(MBAに行く等)、その他のライトな学びはあまりカバーされていないと捉えています。

「今の常識」は、最初のチャレンジ時点では「非常識」です。松下幸之助氏は水道哲学で多くの人に家電を普及していくことにチャレンジし続けていました。それと同じで最初のハードルは高いかもしれないが、仮説を何度も回していくことで実現可能なスキームを見いだせると信じています。

■ 「企業人事」「企業内育成」そのものの再定義
2020年労働力人口は縮小時代に突入しました。企業としては急速な時代変化に対応するための経営・事業戦略を掲げ、少ない人数で戦略を実行しつつ、更に管理職はメンバー成長にコミットしなければ戦略を実行しきれない時代です。こうした時代における能力開発は従来の集合研修だけでは対応が難しく、経営陣としても待ったなしの課題に昇華されつつあり、既存の学びをアップデートすることが急務となっています。

生涯学習の時代だからこそ、従業員にとって納得感のある学びを促進していく役割を企業が主体となり担うべきだと私は考えています。この10年おそらくこれまで以上に大きな変化が来て、簡単には太刀打ちできない社会課題が山のように発生してくると思います。そうなると、今の人事が考える育成では決して間に合わず、現場からの課題に直結した学びをタイムリーに提供していく必要があります。

リアル中心だった学びの領域に対してテクノロジーの力を使い、働くことを心から楽しめる人を1人でも増やし、自分のモノサシで生きられる人を少しでも増やしたい。これが私自身の想いであり、今チャレンジしていることです。

◆ 仲間を絶賛大募集中!

私の新規事業開発室では現在、フェーズは違えど複数のSaaSを構想しています。課題のメカニズムを説き明かしていくためにも小さくプロトタイプを作りながら仮説検証をしているフェーズで、ほんのりですがPSF(Problem Solution Fit)が見えつつあります。

起業ではなく、企業内での新規事業にも関わらずここまで一緒にやってきているメンバーには感謝しかないです。教育領域で事業をしていくことは大変意義があることだとも日々肌で感じています。しかしながら、僕たちだけでは市場をより良い方向にドライブしていくことには限界があります。

そのため、教育業界の人たち(或いは外の世界も!)と未来の教育をどうしていくのが日本・世界のために良くなっていくのかを議論しながら一緒に市場を創っていきたいと私は考えています。このプロセスで私たちが目指している方向性が一緒なのであれば是非ともジョイン・提携等をさせていただきながら、One Teamで市場・事業を盛り上げていきたいです。

私はこれまで「競争」を意識しすぎていました。これからは、チームメンバー、そして一緒に市場を創っていけるパートナーと共に「共創」していきたいと強く思う所存です。

めちゃくちゃ長くなってしまいましたが、皆さまこれからどうぞ宜しくお願いします!

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