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幸運な病のレシピ 2021年11月1日〜10日

アンティパスト ( 前菜 )

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酒随分続いた。11月末の息子の帰省までのまで飲まないで済みそうである。一年半ぶりだから、神様も許してくれるであろう。毎日水泳も行っている。父が亡くなってから、随分行っていなかった。

「拒食・過食・依存・リストカット」みな当たり前の反応なのだ。

アメリカのドラマを見ると頻繁に統合失調症で家族とともに生きることのできなくなったホームレスの話がでてくる。人は皆自分に見えるものしか見えない。自分に見えないものを見る他人を「異常」とするのは人の常である。しかし、家族を守ろうとするバインド(たが)はあったのだ。そしてそれはきえてしまったのである。

「百年のお裾分け」を始めたことで僕はようやく生きる理由を見つけた。今毎日食事をお持ちしているSさんは母が引き合わせてくれたのだ。何処まですすめるかわからないが、人生はなるようにしかならない。酒を止められた様に見えるが、それは一時のことである。依存は環境と身体の関係性で起こる。身体の当たり前の反応なのであるから。そして人は心で食べる。

人生は辛い。いつか悪魔がまた来るであろう。最後に来るのは天使であるのかもしれないが。

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#菊 #五目豆 #鯛の煮付け #オデン #カキフライ

【2021年11月10日】地場の規格外の牡蠣のようであった。小さい方が僕は好きだ。普通の大きさの牡蠣の半額である。衣に味が入り最高に美味しい。大根の下茹でをしなかったら苦味が残っていた。タクワン用に買った良い大根であった。鯛の煮付けは麩を鯛と一緒に煮て煮上がったあとで別鍋で水を加えて、薄めにしてもう一度煮た。魚の味だと強すぎると妻に指摘されてのことである。面白いものだ。五目豆は1時間下茹した大豆にヒジキと厚揚げを加えて醤油で煮上げた。これは嬉しいものである。

Sさんいお裾分けを初めて10日である。毎食話をしながら配膳するが、大変喜んでくれる。歳を取ると食事が一番お楽しみである。季節の素材からジックリと作った食事は身体にも心にも良い。Sさんは一つ一つのおかずに思い出を教えてくれる。この食卓に何を見ているのだろうか。毎日が勉強になる。お裾分けというのは人生を分かち合うことなのだ。


#イカ煮付け #ゲンザ煮付け #バンバンジー #ロール白菜 #鳥地獄

【2021年11月9日】ロール白菜はしょっぱすぎた。気をつけよう。ゲンザ(50円)・鯛(150円)・イカ(250円)、妻が買ってきてくれた。煮付けたらものすごく美味い。鯛とイカと下ごしらえをして。イカは下茹でしてジックリ煮たものを持っていった。Sさんの娘さんが美味しそうに食べてくれたのが印象的である。鳥の地獄は一回の食事で「鳥・豚・魚・時折に牛」という原則を考えて入れたのだが、ロール白菜の中にすでに豚と鳥が入っていた。ゲンザというのは佐渡沖でとれるメバルの事のようである。

Sさんは指変形が有る。浮腫も感じられるが、毎日行ってさすると気持ちいいとう。以前は湿布薬だらけの手でいたが最近は貼っていないようだ。少し緩和してきているのだろうか。まだ9日目である。ジックリと様子を見なければ。

カルシュウムが足りないといい、効果がないとなるとキーレートした新商品を出すのが医学。僕は骨を抜かない煮魚と言うプロセスが骨の周辺にある多種の生命(立体構造を維持したタンパク質や脂質)が食事から失われたからだと思う。日本以外の食生活でも骨ごと調理する料理は少なくなったのではないか。医療の仮説は実に脆弱である。効果がないのは仮説が間違えているからだとは思わないのだろうか?

そして何よりも、毎日作っていく僕の目から見ても「元気とやる気」が感じられる。それが一番なのだ。



#ギス唐揚げ #ソイ煮付け #バンバンジー #白菜と豚肉の汁

【2021年11月8日】格安のギスを妻が買ってきた。とにかくギスは足が速い。しかし一気に唐揚げにすと余る。仕方ないので粉を振って冷凍にした。上手くいけば良いのだが。ソイも安かったという。煮付けにして麸と合わせた。魚に丁度いいと麩が塩を吸ってしょっぱくなるのでいけないことを知った。ロール白菜は挽き肉が足りなかったので鶏肉を中心に入れた。関西のウドンの汁を使ったがしょっぱくなりすぎた。難しい。バンバンジーは本来厚手の牛肉を使うがいつも薄いのであの感じにはならないが、ピーマンの量は遥かに多い。これで十分である。

魚の煮付けが好評なので嬉しい。しかし、魚の煮付けは難しい。


#鯖のマリネ #手羽先トロトロ煮 #ヒラタケ汁

【2021年11月7日】鯖のマリネはなかなかの物、酢に砂糖とバルサミコをすこし入れて煮きってタマネギ、ピーマン、セロリ、茗荷(前からの酢漬け)入れる。鯖を揚げて熱いうちに酢の中に入れる(ジュと音がするくらい)。油が酢と合わさってドレッシングとなり、鯖のうちに入り込んでいく。これは美味いでー。手羽先は長年の問題であった先端の美味しい食べ方が解決した。今までは先端は食べにくかったのでマユの食事に回っていたが、一本丸々を保温鍋でユルユル煮にした。ビンゴである。先端も口に含むととろりと溶けるではないか。骨とも簡単に分かれる。これが、Sさんの指の骨変形に効果があれば最高だ。ヒラタケ汁は390円で一箱のもの、今日は豆腐の汁にした。

Sさんが若い頃お作りになったという。私にもモダンな時代があったんだよと可愛く笑った。


#トンカツ #カレー #ポテサラ

【2021年11月6日】カレーは保温鍋に限る。タマネギを4つ使い、人参がとろける。ルーはバーモントカレーである。懐かしい。スパイスに凝ったカレーもいいが家庭料理ではこちらのほうが好きだ。野菜がたっぷりと食べることが出来るのよろし。人参も柔らかく、ご飯がすすむのであった。ポテサラはきめに潰したじゃがいもが美味しい。レタスや赤ピーマンを薄めにスライスして入れる。カボチャがあればもっと良かった(笑)。

Sさんが昔カレーを作った時の話を聞いて楽しかった。ルーなど無かったからカレー粉と小麦粉で作ったという。今度やってみよう。

#プルコギ #イシモチの煮付け #もつ煮 # バンバンジー

【2021年11月5日】魚を焼いたが、いつも同じだと飽きるのでチーズ焼きにしてみた。イシモチは4匹100円という破格のお値段である。捌いて味淋鮭醤油で煮付けた。好評である。バンバンジーは明日の鳥カツ用の胸肉の先の方を使った。キュウリと食べると美味しい。焼き魚は難しい。冷めると生臭くなるものが多く時間が経ってしまうと困ることが多い。鮭は別格であるが、遡上を始めた鮭はベツだ。最後の5分にマヨして焼く。しかし、魚は難しい。お店の焼き魚はとろりとしたタレがかかっていたりで気に入らない。焼いてそのままでよく日も美味しいのは鮭くらいである。やっぱ、神様がくださった魚である。バンバンジーは定番だ。胸肉の先端の方を一回茹でて割いてまた湯に戻す。老いておくと柔らかく煮上がってくれる。チーズを載せたが、あまりうまくなかった。マユは大喜びであったが。

プルコギはモヤシたっぷりで美味しさを吸わせた


#ナスのトロトロ #ハンバーグ #手羽先の味淋醤油たらし焼き #アケビの天ぷら  

【2021年11月4日】今日は2つ友人にサンプルを持っていった。ナスのトロトロとハンバーグ、鮭と手羽先の味淋醤油たらし焼きである。エクストラに庭でとれたアケビの天ぷらが登場である。ハンバーグは美味しくないと言われ続けて数十年、youyubeでふわとろのやり方を見てやったらうまかった。なんか負けた気がする。

父の家の整理をしている。腰が痛くなったが、いい感じになってきている。実に嬉しいものである。「百年のお裾分け」を考えながら掃除している。厨房の改装で結構掛かるが前に進むことにした。と言っても改装に入るかどうかは来年の夏以降の話である。先ずはSさんスタディである。どれだけのものを教えてもらえるだろうか。僕の食事メソッドは通用するであろうか。

僕の魂の癒やしでも有る。父の家に、父の表札を戻した。

#スパニッシュオムレツ #手羽先

【2021年11月3日】少し時間が押してしまった、スパニッシュオムレツは好きな料理だ。たっぷりの玉ねぎとベーコンに人参ピーマンが入る。汁はキャベツとシャブシャブ肉、ギスをもう一階唐揚げにした。魚と手羽先の炙りや機を一緒に作った。みりんと醤油で炙ると美味しくなる。サンマ飯は焼いたサンマと生姜の炊き込みだ。

お裾分け3日目である。丁度娘さんがでていて玄関の鍵がかかっていたが、Sさんが歩いてきてあけてくれた。昨日はベッドでぐったりしていたので、ちょっとびっくりである。そのまま皿に乗せて食べだした。

介護は辛い。一日も休めないし変な客が来ると言葉巧みにコインやジュエリーを買ったりすす、流石に変物を売ってはクーリングオフがあるが、買って持っていかれたらもうだめである。うちの父の所にもそう追う方が来たことがある。偶然僕がでたので阻止できたが、コインや切手を持っていかれるところだった。お金を返して取り返してお引取り願った。

老人は人恋しいのである。対策はかんたん、そういった物をおいておかねばいいのだ。そうすれば話をいくら巧みにしても阻止できる(笑)。大事な思い出の偽慶長大判は奥深くしまっておいたので大丈夫であったが。もう自分では銀行に行けなかったのでオレオレ詐欺には安全であったが。


#ギスの唐揚げ #魚2種類 #ヤリイカの煮付け #イカソテー # #白菜の汁

【2021年11月2日】昨晩ギスが有ることに気がついた。とにかく見つけ次第捌かないといけない。捌いておいたので今日唐揚げにした。冷凍もいいのだが、僕は好まない。思いの外ギスに大喜びである。喜んでもらえるのが一番嬉しい。イカを朝買ってきたので煮付けた。少し砂っぽかったので次回から注意。厚いイカステーキは半分蒸すようにすると柔らかくていい。汁は白菜である。



#ポテカボグラタン #鮭マヨ焼 #五目豆 #八宝菜

【2021年11月1日】今日から、リターナブルの容器がどんなものか試すことにした。容器代が浮くが洗う手間がかかる。洗った容器を持ってきてもらえると対応は楽だ。しかし、盛り付ける時間がかかる。しかし、3人分を一括だとすると持ってきてもらって入れるのもありだ。お裾分けは姿かたちを問わないのだ。もっと練習していく内にいい考えが浮かぶだろう。

ポテトとジャガイモのグラタンがメイン、遡上の鮭のマヨ焼き、五目豆、汁は八宝菜にした。冷凍のホタテで鳥がはいらなかった。

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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。